岩手県医療局長 田村均次 様
2010年5月20日
日本共産党岩手県委員会
県委員長 菅原則勝
県議会議員 斉藤信
一関市議団 大野恒
花泉診療所の常勤医師不在問題についての申し入れ
今年4月から医療法人「白光」に民間移管された花泉診療所の常勤医師が事実上不在となっていることが明らかになりました。そのために入院患者を受け入れられない状況となっています。また、常勤医師不在の異常な事態に対して改善の意志と努力が見られないとして非常勤医師も4月末に辞表を提出する事態となっています。この非常勤医師は併設されている小規模特養ホームの嘱託医師、同法人の老健施設シルバーヘルスの嘱託医師を務めており、介護施設の運営にとっても見過ごせない事態となっています。
県立花泉診療センターの廃止と民間移管については、昨年9月県議会でも民間医療法人の信頼性と常勤医師確保の見込みについて問題が指摘され、今年3月県議会でも常勤医師確保の見込みが示されず、事業報告書も提出されないという異常な経過をたどってきました。
3月25日付で花泉診療所等の事業計画が提出されましたが、4月以降の実態をみると2月に医事新報に医師募集の広告を出し、確保した診療所長は実際は診察できない状況となっており、常勤医師は不在のままとなっています。この事態は常勤医師2名、非常勤医師3名を確保するとした事業計画書に最初から反するものです。
現在は、1週間交代の非常勤医師の診察体制となっていますが、「行くたびに医師が変わる」「薬が2週間分しか出してもらえない」「受け付けから診察、会計まで時間がかかりすぎる」など患者の不安も広がっています。
岩手県と医療局が、事業計画に反する異常な事態の改善を速やかに行うよう責任ある対応を以下の通り申し入れます。
記
1、花泉診療所の医師確保と診療体制について県として実態を把握すること。
2、事実上常勤医師が不在で入院患者を受け入れられない事態について、県と医療局が事業計画に基づいてどう対応してきたかを明らかにすること。改善を強く指導すること。
3、嘱託医師不在の状況になりかねない医療法人白光と社会福祉法人七星会の介護施設の状況を把握し、必要な体制確保を強く指導すること。
4、民間移管の大前提の問題だった医療法人白光の医師確保について、結局見通しがなかったことについて県と医療局は検証し、契約の見直しを含め責任ある対応を行うこと。
以 上