2010年10月8日 本会議
発議案第4号への反対討論


 日本共産党の斉藤信でございます。民主党・ゆうあいクラブが提出した発議案第4号に反対の討論を行います。
 反対する理由は、「後期高齢者医療制度に代わる新たな医療制度について、当事者の意見を取り入れながら制度設計を行い、それまでの間は医療費負担の軽減等の措置を継続すること」としていることであります。
 民主党は、昨年の総選挙で後期高齢者医療制度の廃止を公約しながら、政権を取ったらこの公約を投げ捨て4年間継続し新たな制度をつくるとしています。その新しい制度の内容は8月20日発表された厚生労働省の「中間とりまとめ」によれば、75歳以上の大多数の高齢者を国民健康保険に加入させ、現役世代とは「別勘定」にして都道府県単位で財政運営するというものです。「別勘定」と言うことになれば、高齢者の医療費が増えるにつれて、保険料のアップか受診抑制かを迫るものであります。これでは国民の厳しい批判を受けた「姥捨て山」医療の存続にしかなりません。
 75歳以上の年齢で差別する医療制度と言う点では後期高齢者医療制度と全く変わらないものであります。年齢で差別する制度は世界にも例のない異常なものであります。
 高齢者が安心して暮らせる社会をつくることは政治の重要な責任です。とりわけ高齢化が進んで知る日本では、安心して高齢期を過ごせるかどうかは全国民的な問題でもあります。医療費を無理やり抑え、国庫負担を削るやり方では問題は決して解決しません。
 後期高齢者医療制度は、民主党が公約した通り、直ちに廃止したうえで、老人保健制度に戻し、国庫負担の引き上げを基本に、国民的な合意でより良い制度への改革を図るべきであります。
 その他の医師確保、病院勤務医の勤務条件の改善などは当然のことであり反対するものではありません。
 以上申し上げ、私の討論といたします。