2011年いわて労連・春闘共闘旗びらき挨拶

 

皆さん明けましておめでとうございます。日本共産党の県議会議員、斉藤信でございます。いわて労連・春闘共闘の旗開きに対して連帯とお祝いの挨拶を申し上げます。

昨年は、国民が民主党政権に寄せた期待が、幻滅に、そして怒りに変わった年となりました。国民は今、政治と社会に対する閉塞感を深めています。同時に、この閉塞感は、新しい政治を求める真剣な模索の表れであります。

今、私たちに問われていることは、日本の政治と社会がこの閉塞状況をどうしたら打開できるのか、その展望を示すことであります。

第一に、雇用と経済の課題です。日本経済の最大の問題は、10年以上にわたって賃金が減り続けていることです。労働者の賃金を引き上げこそ、暮らしを守り、内需を拡大して日本経済を立て直す大義ある課題となっています。そのためには、大企業にため込まれた244兆円の内部留保、手持ち資金だけでも64兆円ものカネ余りを労働者と中小企業、国民に勧化させることであります。

ぼろもうけし、金余りの大企業に法人税を5%、15千億円も減税し、国民には消費税増税を押し付ける本末転倒なやり方は絶対に許せないものです。

第二に、後期高齢者医療制度の形を変えた継続、高すぎる国保税と介護保険の改革と負担増など、社会保障制度のさらなる改悪を許さず、憲法25条に基づく社会保障の再構築を図ることです。

第三に、日本の農業と国のあり方を変えるTPP交渉への参加を断固として阻止し、農林漁業の再生を図ることであります。TPPのねらいは、アメリカが成長著しいアジアで経済覇権をめざすものであり、輸出型大企業の利益をさらに上げようとするものであります。

沖縄の普天間基地問題をはじめ、どのたたかいの課題も、アメリカいいなり、財界・大企業中心という古い政治とぶつからざるを得なくなっています。

国の政治を大本から変える改革の旗を掲げ、展望を語り広げる取り組みを大いに強めようではなりませんか。

今年はいっせい地方選挙の年です。16年間続いた民主党県政の実態も厳しく問われなければなりません。

岩手県政の最大の問題は、オール与党体制で、530億円の簗川ダムなど大型開発を次々と進め、15千億円、県民一人当たり112万円の、全国ワースト2位という借金財政におちいったことであります。その背景には小沢事務所の「天の声」による利権政治がありました。330億円の競馬事業への税金投入は財政危機をさらに深刻なものとしました。

そのしわ寄せは、民生費が全国39位という福祉切り捨てに示されています。国保税の滞納者から保険証を取り上げるとともに、4800件、16億円も年金や給与等を差し押さえまでしています。

今県政に求められていることは、ムダな大型開発を中止するなど、税金の使い方を見直し、県政に「福祉の心」を取り戻すことであります。

国保・介護・医療の改善を図り、雇用・就職難打開と住宅リフォーム助成の実現で仕事を増やし、内需拡大で地域経済の立て直しを図る県政の転換を実現する闘いを力強く進めようではありませんか。

皆さんとともに、先頭に立って奮闘する決意を述べ連帯とお祝いの挨拶といたします。