岩手県知事 達増拓也 様

2011318日 

日本共産党岩手県委員会

委員長 菅原則勝

県議会議員 斉藤信

 

東日本大震災の救援・復興対策についての申し入れ

 

東日本大震災から1週間が経過しました。被災者の救援・復旧に不眠不休で取り組まれていることに心から敬意を表します。未曽有の大津波によって三陸沿岸の住民と自治体が壊滅的な被害を受けました。17日までに死者1905人、行方不明者3853人、避難者数は48439人(うち沿岸12市町村で46289人)となっています。

大震災から1週間が経過して、孤立していた被災者の救援や避難場所への食料の供給など改善されつつありますが、ガソリン・灯油など燃料の不足、避難生活の長期化による高齢者や乳幼児、弱者などの対策、避難者・被災者のいのちと健康を守る医療体制、情報の的確な提供など緊急に対策が求められています。

被災現地の実態と要望、現地調査をふまえて以下の通り緊急対策を機敏に講じられるよう申し入れます。

1、 ガソリン・灯油など燃料の確保は被災者の生活確保にとっても支援活動にとっても1刻を争う事態となっています。国の責任で燃料確保に全力で取り組み、今後の見通しを示すこと。

2、 避難者の生命と健康、生活を守り二次被害を絶対出さない対策を講じること。

1) 避難場所での灯油、給水、トイレ、温かい食料、衣類の提供など安全な生活の確保に全力で取り組むこと。

2) 避難場所での臨時診療所の開設や巡回検診、患者の輸送などいのちと健康を守る医療体制を確立すること。

3) 乳幼児を抱える家族の保育室、高齢者・弱者のケア付き対策など避難場所の生活確保と改善に取り組むこと。

4) 避難者自身の自主的運営と集落ごとの取り組みを支援すること。

5) 市町村の対策本部と避難場所との連絡・連携を強化し、情報をわかりやすく提供すること。

6) 避難者の要望をきめ細かく聞き取り、できるだけ対応する体制をつくること。

3、 被災地域での医療体制の構築について

1) 県立高田病院、大槌病院、山田病院が壊滅的な被害を受け、臨時診療所開設など献身的な取り組みがなされています。全国からの支援を含め医師、看護士、薬剤師等を大幅に増員し医療体制の強化と構築を図ること。

2) 避難場所での診療、巡回診療、患者の輸送体制、薬の確保など最大限の体制を確立すること。

3) 住田診療所の入院ベットの活用・回復など必要な緊急対策を講じること。

4、 仮設住宅の確保、県内市町村の住宅・施設への移動などの対策

1) 仮設住宅の建設に当たっては、被災者の意見をふまえ、できるだけ集落ごとに建設・確保すること。

2) 県内市町村で確保している住宅、施設について分かりやすく情報を提供し、移動の手立ても確保すること。

5、 道路、電気、水、ガス、通信などのライフラインの一日も早い復旧に取り組むこと。

6、 市町村の災害対策本部への支援を強化し、被災者・避難場所への情報提供を徹底すること。

1) 庁舎や行政機構、職員も壊滅的な打撃を受けており、被災市町村への人的支援を強化すること。現地災害対策本部の機能の確立強化に取り組むこと。

2) 県、教育委員会、医療局の人事異動も凍結・延期するなど災害対策に支障をきたさないようにすること。

3) 各種の情報が被災自治体・被災者に的確に提供されるようにすること。

4) 防犯・治安対策を強化すること。

以上