2012年8月2日 県政調査会
花泉診療センターの民間移管に関する検証結果中間報告に対する質疑(大要)
【斉藤議員】
1つは、検証委員会というのはつくったのか。どういうメンバーで検証したのか。
2つに、外部有識者というのが県立病院経営委員会であれば、この名簿も出していただきたい。
そして、検証委員会がどういう検証をしたのか。いつ、どこで、誰がどういう検証をしたのか。検証委員会の検証経過を出していただきたい。
今の中間報告は、この間の経過報告である。本当の検証になっていない。これは議会でずっと議論されてきたことなので、県議会の議論を踏まえないでまとめるということはやめていただきたい。少なくとも9月議会を通じてまとめるようにしていただきたい。
いくつか問題を指摘したいが、民間公募に至る過程・手続きで、だいたい4月1日から無床化して、その7月末までに対応できる医療機関などない。いわば手を挙げている白光しか対応できなかったというのが事実経過である。だから癒着が問われているし、この間入院病床をやめるといったときに、理事長でもない有力者が「県から頼まれてやった」という発言も、理事会の公式の議事録に残る形で発言している。問題の核心はここだと思う。すでに民間移管が検討される前から手を挙げている法人があって、どたばたとわずか数カ月の間で公募を決め、やったら失敗したと。
2つ目の大きな問題は事業計画の問題である。出された事業計画は、直後の9月県議会で審議した時には医師の名前は変わっていた。私はそれを指摘したが。いわば申請した最初の計画から、1ヶ月後には肝心の医師確保の名簿が全て違っていた。こんな計画がなぜ通ったのか。もっと検証すべきである。そしてオープンする3月末にも、医師の名前が違っており実態はなかった。これが癒着でなくて何なのか。医療局は、チェックすべき段階があった。あったにも関わらず、県議会で喧々諤々の議論や指摘されていたにも関わらず、たった1票差で通った。本来なら慎重に対応すべきだったのに、そういうチェックの時期があったにも関わらずしなかった。このことを検証しなかったらだめである。
そういう意味で、誰が検証したのか。そしてこの間どういう検証をしてきたのか。これをはっきり示していただきたい。いま2つだけ問題を指摘したが、そういう問題については経過報告にしかなっていない。医療局の責任はきわめて重大であるし、県との癒着といった場合には、知事も含めて調査されなくてはならない課題だと思っているし、それも含めて県議会の議論を踏まえてまとめるべきである。
【次長】
検証のやり方だが、検証委員会という形で組織をつくったものではない。医療局として検証し、それに対して、経営委員会という外部有識者のご意見をいただきながら決めたというものである。経営委員会の構成については、最終報告等の際には。
原案をつくったのは医療局である。
【斉藤議員】
固有名詞のない検証などない。国会事故調査委員会でもなんでもメンバーがいる。
【次長】
県医療局として中間報告を出している。医療局長以下、経営管理課の担当で対応している。
公募期間についての質問だが、これについては、概要版にも記載しているが、やはり我々公募を実施する側の視点で期間設定をしたというところは否めない面があり、応募者側の視点に立った期間設定にすべきだったと検証したところである。
医師が変わったことについては、医師の事情により直前まで来る予定だった方が来れなくなったという方、そういうケースもあるので、医師が計画と変わる場合はあり得ると想定していた。ただし、医局人事の場合だと、人が変わっても医師は誰かは出していただけるというものに対して、この人脈による医師招へいの場合は、その確実性が低いという点についてのチェックがまだまだ足りなかったという検証をした。
【斉藤議員】
これだけの中間報告を出しながら、誰がこの原案をつくったのか。検証委員会がないのなら、検証チームがあるのではないか。どういうメンバーでやったのか。だいたいそういうメンバーもはっきりしないような報告など信じられない。誰が、何回検証したのか。検証チームの検証経過を示していただきたい。例えば、白光の聞き取りなどもやったのか。
それから、あなた方が勝手にこの中間報告をまとめるなどということはあり得ないと思う。県議会の議論を踏まえて、最終的にまとめるべきである。今の報告を受けたとしても、これは全くこの程度では検証に値しない。県議会の議論を踏まえるという姿勢はないのか。
【次長】
検証項目の選定にあたっては、今まで県議会の本会議や委員会で取り上げられた項目を参考に項目設定をしたところであり、県議会等のご意見を関係なく進めているということではない。
【斉藤議員】
まず検証チームを明らかにしていただきたい。だいたい検証チームがはっきりしない検証はありえない。また検証チームがどう検証してきたかという経過も示していただきたい。
県議会での議論を踏まえたというが、まとめる時にこそ踏まえるべきである。中間報告を出すのは、しかし9月議会が始まる前にやりましたというのでは検証にならない。そうでなかったら県議会で検証委員会をつくらなければならない。もっとまじめにやっていただきたい。
【次長】
検証チームについては、特にそういった組織を設置したものではないが、医療局長・次長・経営管理課総括課長・経営管理課の企画の担当のところで進めている。順次過去の資料だとか県議会における討議の内容等を改めて見て、その中で検証を行い、随時協議を何度もやりながらまとめて、その過程において経営委員会という形で外部の有識者の方から、こういった視点での検証が必要ではないかとか提言をいただき、随時取り組んだものである。