2012年10月24日 決算特別委員会
花泉診療所民間移管破たん問題での橋本参考人に対する質疑大要
・知事からの電話、知事への電話の件について
【斉藤委員】
電話があったのはいつか。その日のうちに電話をしたのか。
【橋本参考人】
その日のうちに返事をした。私の携帯に女性から電話があり、「この番号に電話してください。知事からの電話です」と言われ、こちらも慌てて「はい」と。
【斉藤委員】
私は08年12月頃と聞いているが、いつ頃の電話か。
【橋本参考人】
その電話が来たのが、わたしが書類をとっておかなかったから、ああだこうだということは非常に、時間的な問題で、ウソを言ったとか言わないとか言われるのは嫌なので、ただ、発表が決まる以前に、我々で医師を貸した後にそういう電話があったので、「ああそうですか」と返事をした。ですから我々も「頑張ります」と。
【斉藤委員】
知事との電話では何を話したのか。知事は何を話したのか。
【橋本参考人】
「よろしく頼みますね」と言われたので、「はい、頑張ります」と。よろしく頼まれたということは、結局その時点で県と話していることはそれしかない。農政局とかそちらの方はたくさんやっているが。
【斉藤委員】
「よろしく頼みます」と言われたのは公募前ということですね。
私は、08年の12月、新聞報道される前にも電話があったと聞いているがどうか。
【橋本参考人】
電話は1回だけである。
・民間移管の経緯について
【斉藤委員】
会長は「県に頼まれてやった」と新聞報道されているが、いつ、誰に、どういう形で頼まれたのか。
【橋本参考人】
頼まれたとか頼まれないとかそういう話ではなくて、我々はそのような話を、県議会議員の先生が「11月頃の議会で5つの診療所がダメ(無床化)になる。そのうち花泉は何とかそのように(有床)してくれる方向で考えてくれないか」と。「はい」と。それから、県ともいろいろお話して、進んできて、その結果、医師を貸すと。すると「貸していただくのはいいが、出向という点では難しいので、県で雇ったことにしてくれないか」と。それでは、本籍は私のところに置いて、人を派遣、派遣というよりも大手企業でやっている臨時職員というような形で出ていくのだろうということで貸して、その後にいろいろお世話になります、ありがとうございますということだったので、「ああ頑張りますよ」とお話した。
【斉藤委員】
平成21年1月28日の岩手日報の報道で、「医療法人が移管名乗り」と。この時が最初である。
医療法人白光がこれを受け入れようと検討したのはいつか。
【橋本参考人】
ここの議会で初めて、5つの診療所を閉鎖するという話があると、それで花泉を何とか助けてほしいと、岩渕君が話を持ってきたので、「はい、そうですか。それでは考えましょう」と。「考えましょう」ということで、やるとは言っていない。公募でやると決まっているので。
【斉藤委員】
この平成21年1月28日のときには、まだ無床化が決まっていない。計画が出ただけである。そして反対運動が盛んに起きていたときなので、公募も何も全然出ていない。
1月28日報道なので、前日だと思うが、医療法人がそういう反対運動が起きていたときに、受けようと考えたのはいつ頃か。
【橋本参考人】
先ほど言っているように、岩渕さんからこの話が持ち込まれたときから、大きな事件なので真剣に考えた。
【斉藤委員】
岩渕さんから持ち込まれたのはいつ頃か。
【橋本参考人】
岩渕さんが、その話(無床化)が県議会で出ますよという話を受けて、私のところで考えてくださいと持ってきたときからである。
【斉藤委員】
新聞報道は平成21年1月28日、岩渕氏がその前に12月議会で取り上げている。その前後か。
【橋本参考人】
多分その前だと思う。
【斉藤委員】
その前ということなので、これは大変なことである。
2009年3月6日に医療法人白光臨時社員総会で定款の一部を変更して、診療所の運営を決めた。その前に、知事や県や医療局から話があったのか。
【橋本参考人】
その前に話がなければ、こういう事件をやっていけるはずがない。
【斉藤委員】
今のは大変重要な答弁だった。その前、いつ頃、どういう話があったのか。
【橋本参考人】
そのことは先ほど来より申し上げているように、岩渕君から話があり、11月頃だと思う。「それでは考えましょう」と。我々も花泉地域にもお世話になっているし、何とかしなければいけない問題だと。
挙句の果てに申し上げると、一関では三神病院という病院は閉鎖した。医師を雇うのが面倒で嫌だと言って、あそこの若先生は、全部辞めてしまい、現在は老人保健施設だけやっている。病院もそうやって小さな病院は閉鎖している。そういうことがあったので、三神先生のところもなくなって、大変だと。それで花泉の先生たちも、「橋本君、私はあなたの親父にうんと世話になった。俺たちも手伝うからやってけろや」という話でやったわけである。
【斉藤委員】
3月6日に定款を変えている。その前に知事や県や医療局から話があったのか。
【橋本参考人】
その前に県とか何かから相談があったかというよりも、こちらは定款を変えなければ応募もできないし、何もしないで申し込むことはできない。
我々は厚生省に仕事を全て縛られている。そこの認可をいちいち、病院を併設するにしても、医師を、すぐ病院をつくると言っても、認可するまでにどうしても2ヶ月かかる。そのためには我々は、なるべく事前に、やれるやれないを別にして、やれるような手は一生懸命先に打つ。
・医師の問題について
【斉藤委員】
医療法人から医師を紹介した、これは6月8日付、7月6日〜8月21日まで勤務だったが、これは所長候補の試運転ではなかったか。
この時点で医療法人の民間移管は事実上決まっていたのではないか。
【橋本参考人】
事実上決まっていたかと杓子定規に言われても我々は答えようがない。
【斉藤委員】
この医師の派遣はどちらから出した話か。
【橋本参考人】
花泉病院の先生が2人だが、1人が足りなくなるから、何とか医師を貸していただけないか、医師を世話していただけないかというので、「それでは今うちにいる医師を出します」という話をしただけである。それでその通り進んでいった。
【斉藤委員】
それは医療局のどなたからの話だったか。
【橋本参考人】
分かりません。名前まで覚えていない。
【斉藤委員】
これは公募前なので、事実上これは白光さんがこれを受けるという前提の話として受け止めたか。
【橋本参考人】
事実上受けるとか、受けないとかという問題以前の問題で、花泉病院の存続ができないと。それでは今うちに医師が2人いるので、1人差し上げますよということである。
【斉藤委員】
8月21日までの勤務で終わっているが、なぜか。
【橋本参考人】
医師の腕が悪いからいらないと言われ返された。それでその先生は怒って帰りましたと。我々の方では200万円損したということである。
・事業計画の医師確保について
【斉藤委員】
事業計画提出時の医師確保の見通しは、二転三転して根拠がなかったように見るがいかがか。
【橋本参考人】
医師は、移籍料などで200万円から300万円出してくれれば、何人でも来る。我々は200万円なり、医師を紹介する会社がある。そこの会社に電話して、何月何日から医師が必要なので派遣してほしいと言えば、2人か3人の名簿をFAXで送ってきて、この先生をお願いしますと。そのときに、旅費と移籍料を振り込めば、次の日からその医師は来る。
・知事への献金について
【斉藤委員】
昨年の知事選挙で知事に献金しようとしたのはなぜか。
【橋本参考人】
個人献金の何が悪いのか。私が個人献金をして何が悪いのか。法律にそんなことはどこにも書いていない。しかもそれは突っ返された。突っ返された方の身になってほしい。
【斉藤委員】
献金した理由を聞いている。
【橋本参考人】
個人献金をしようと思ったら断られたということだけである。
私も法律で県から補助金をもらったりしているところは、一切献金まかりならんと、そのことぐらい分かっている。うちの息子もなので。