台風10号豪雨災害対応についての第二次申し入れ
千葉茂樹副知事の回答(大要)


【千葉副知事】
 非常に詳細なお話をいただき、いずれいただいた要望については関係部に伝えまして、それぞれ検討させたいと思っております。
 今日の知事の記者会見をご覧になったと思いますが、いずれ今の災害対策本部を23日に推進本部に切り替えて、いよいよ応急対応から復旧・復興に移行していく、そういう体制を強化して進めていきたいと考えているところです。
 あわせて、今回商工分野の被害が非常に大きいということで、特に局激の宮古・久慈・岩泉は中心市街地等の被災も大きいので、早期復旧は喫緊の課題だと思っているので、当然国に対しても、被災地域全体への力強い支援は当然お願いしていくわけですが、特に3市町については、県としても、通常商工関係は融資型の支援が基本ですが、お話にもありましたが、平成25年の豪雨災害時の制度を創設した経緯もあるので、それらを参考にしながらさらなる支援策について、市町と連携しながら検討していきたいと思っています。被災分野としては大きいというのは認識しているので、農林水産業分野と違って早期に手立てを示さないと、被災者の方々も再建への意欲にも関わってくると強く懸念しているので、十分検討していきたいと考えております。
 いろいろグループ補助金等の関係の話もあり、国に対しての要望ですが、これはきちんとしていく必要があると考えております。いずれ、今回の災害に対応したグループ補助金の実施、あるいは被災したグループ補助金対象者への追加的支援、高度化資金など、国に対して強くお願いしなければいけないと思っています。
 当然のことながら、被災事業者にかかる雇用調整助成金や、被災労働者・離職者に対する雇用保険・失業給付の拡充などの支援についてもお願いしていきたいと考えております。
 他の分野についてはこれからでございますが、基本的に平成25年の内陸豪雨災害のときの制度については1つの目安になるのではないかと考えておりますので、それらを踏まえながら検討していくことになろうかと思っている次第であります。

【斉藤議員】
 宮古商工会議所から直接お聞きしてきましたが、1260の会員のうち、450社・36%が被害を受けたと。大震災のときと違い、全域で被害を受け、そのうち300者は大震災に続き再び被害を受けてしまって、それが被災事業者の7割をしめるということでした。そしてグループ補助金をすでに利用している人の被害が115社ということで、本当に二重の被害ということで、せっかく立ち直る見通しがついたところでの被害なので、そういう点では本当に大震災並の対応が必要ではないかと思いました。
 久慈の場合には、1m〜2m浸水し、1階の商品や機械・設備がすべてダメになってしまったと。特に宮古以北で被災事業者が多いというのが今回の特徴なので。
 平成25年の交付金も大変大事な施策でしたが、被災事業者が多いので、希望するすべての事業者が対象になるようなものにしていただきたいと思っています。

【高田一郎議員】
 久慈市のクリーニング店のお話がありましたが、事業所の場合、お見舞い金も何もなくて、非常にがっかりしたという話をしていました。でも従業員がいるので、雇用を守らないと、自分の退職金すべて使ってでも守らないといけない、必ず再建するということで頑張っている姿を見て大変感激しました。
 中小企業というのは、従業員はみんな家族で、そういうことで雇用を守って再建しようという人たちを救ってあげないと大変なので。
 宮古市は二重の被害なので、どこでも「大震災並み、それ以上の支援がないと立ち直れない」という声が出されているので。

【千葉副知事】
 そこは当然、国に対してはそういう論調でお願いしたいと思っております。被災者の期待もありますので、特に強調していかなければならないと思っていました。
 それから、中小企業でも規模が大から小まであり、なかなか国からきちんとした支援をいただかないと大変だというお話もいただいております。やはり県と市町だけではなかなか対応できないようなこともあるので、できるだけ配慮していただく必要があると思っております。
 いずれ復旧・復興の段階に入っていくので、機動的に要望していかなければならないと思っていましたので、国の補正予算にも乗せていただけるよう我々も考えていきたいと思っております。

【斉藤議員】
 それから共通して言われたのは、今回の災害の検証です。台風は毎年来るし、今回のような災害を再び繰り返してはならないと、宮古商工会議所では「3度目はもう立ち上がれない」というお話もされていたので。たしかに異常な豪雨でしたが、これからもこういうことが続く可能性があるので、抜本的な河川改修や災害に強いまちづくり、命を守るという点では、自治体のさまざまな情報伝達を含めた対応、災害弱者の施設の対応の課題はかなり浮き彫りになったので、すでに手を打ち始めているとは思いますが。

【千葉副知事】
 これからも台風シーズンでありますし、やれるところはまず確実に手続き的なものは進めたいと思っておりました。