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《2010年7月30日》
岩手町の局地的豪雨災害の被害状況を調査
山が崩れ、流木が橋をふさぎ、田畑や家屋が冠水


 7月30日、朝8時に瀬川書記長とともに県委員会を出発し岩手町に向かいました。岩手町役場で田村正、愛木武治両町議と合流し、瀧澤光也岩手町総務課長の案内で、7月17日に発生した豪雨災害の被災状況の調査を行いました。
 時間当たり雨量が80ミリに達した局地的豪雨の傷跡は大変なものでした。横沢川に沿って走る町道を登りましたが昨夜からの雨で山側から水が出ており、崩落した沢からは濁流のような川の状況となっていました。上横沢地区の振興会会長を務める横澤忠仔さん宅は、町道にそった沢の上流で山腹が崩壊し土石流の流れで道路も用水路も破壊されていました。裏山も崩落したくさんの土嚢が積まれていました。二次災害が心配される状況です。横沢川に架かる橋はどこも流木で埋まっていて、その周りが深くえぐられ川の流れが変わっていました。流された橋もありました。
 北上川の合流地点に近くなると水田に流木と泥流が流れ込んでおり、その残骸が見受けられました。御堂駅前の尾呂部地区は北上川の合流地点であり、北上川にかかる殿堂橋が流木で埋まったために60〜100センチの冠水となったとのことでした。
 いたるところで流木の除去や補修の取り組みがなされていましたが、早急な対策の必要を痛感させられました。
 調査の後、民部田岩手町町長を訪問し、お見舞いを申し上げるとともに国や県に対する要望を聞きました。民部田町長は、岩手町分の被害は今のところ22億3000万円に及ぶが、激甚災害指定は面積だけではなく局地的な災害にも対応するようにしてもらいたい。災害の被害状況を調査しているが災害対策室を設置するので県からの技術者の支援を要請しているとのことでした。また、二次災害対策を含めてスピードある対応が必要と強調しました。
 その後、盛岡広域振興局土木部岩手土木センターを訪れ、細川健次所長からも被害状況について聞きました。県も町も土木技術振興センターに依頼して被災状況について調査を行っていること。国道4号が通行止めとなったことを重大視して、4号線にかかる田頭橋の改良も検討しているとのことでした。
 今回の調査を踏まえ、国、県での積極的な対策を求めていきます。とくに被災者の生活再建の取り組みを重視したいと考えています。


《2010年7月27日》
「地域と結び付いた高校の存続を」の声続々
高校再編盛岡ブロック第1回検討会議開く


 7月27日、盛岡ブロックの今後の県立高校に関する地域検討会議(第1回)が県立大学で開催され、私も傍聴しました。検討会議には、盛岡、八幡平、雫石、葛巻、岩手、紫波、矢巾、滝沢の8市町村の首長、教育長、PTA会長や商工会、農協関係者など32人が出席しました。冒頭県教委から「今後の高等学校教育の基本方向」の概要と今後の生徒減少の状況が説明され懇談になりました。
 懇談では、「地域の高校への進学の希望は無視できない」(八幡平市長)、「過疎地域での高校教育の在り方を検討すべき、効率性だけで考えるのはいかがか、町も全力で地元の高校を支えている」(葛巻町長)、「数値だけの分析でいいのか、3学級以下の高校についても教育効果は出ている」(岩手町長)、「教育は100年の大計、その立場で今後の方向性を考えるべき、紫波総合高校については、町の産業の在り方と結んで検討してほしい」(紫波町長)、「不来方高校について地域で応援している」(矢巾副町長)など各首長から地域と結び付いった高校存続への強い要望が出されました。また各教育長からも「それぞれの地域で事情が違う、学校は地域と一体となってある、地域とともに発展する学校、生徒の夢をかなえる学校に」(盛岡)、「学級定員は40人を基本にしながらも35人学級の検討も」(雫石)、「小規模校でも成果をあげ、人材が育っている、30~35人学級ができないか、中高一貫教育の成果も大きい、町をあげて高校を支援している」(葛巻)などの意見が出されました。
 
地域の実情を考えて
地域の高校に行くのが理想


 PTA関係者からは、「子どもが盛岡の高校に行っているが月10万円以上の負担となっている、地域から子どもがいなくなることは地域の打撃だ、地域の実情を考えてほしい」(葛巻)、「3〜4割が地元の高校に進学し、他は盛岡の高校に進学しているが、地元の平舘高校をぜひ残してほしい」(八幡平)、「小規模校なりのできることがある、盛岡に出してやれない子どももいる」(岩手)、「地域の高校に行くのが理想、身近にある高校が魅力ある高校にすべき」(盛岡)
 中学校長からも「通学可能な高校が1校しかない場合は存続させるべき」(一方井中)、「久慈中学校の時に地元の水産高校に半分が進学した。今卒業生が北限の海女の後継者となって地域振興に一役買っている、岩手型の高校も必要」(河南中)、「中学生にとって魅力ある高校を、地域の特徴を生かした再編を」(矢巾中)などの意見が出されました。

3学級以下の高校を統合のたたき台に乗せることはない
通学事情など一律に再編は行わない


 出された質問に答えて県教委の上田高校改革課長は、「望ましい学級として4=6学級としているが、3学級以下を統合のたたき台に乗せることはない、これまで望ましい学級は4〜8学級としてきたが、現在3学級以下の高校は44%ある」「通学事情などを含め、一律に再編は行わない」と述べました。
 首長、教育長など32名が参加した検討会議でしたが、十分な議論が交わされなかったことが残念です。



《2010年7月26日》
柳之御所遺跡保存の取り組みを調査
北上コロッケによる地域振興の取り組みも


 7月26日、県議会商工文教委員会の県内調査で、柳之御所遺跡保存の取り組みについて調査してきました。今年4月に開園した柳之御所史跡公園と資料館で発掘された遺跡や平泉のたちだった遺跡の状況などを見てきました。これまでに5億8千万円かけて史跡公園が整備されましたが、今後の復元の計画はあるものの財源の見通しが立たない状況とのことでした。平泉文化遺産センターでは高橋平泉町長のあいさつを受け、藤原三代の歴史と遺跡について説明を受けました。
 今年の夏にはイコモスの調査も行われる予定ですが、来年の世界文化遺産登録に向けて県民の運動もさらに盛り上げたいところです。
 これに先立ち、午前中に北上市の北上コロッケによる地域振興について調査しました。北上コロッケは北上調理師会・青年部が北上市の名産をつくろうと取り組んできたもので、地元の二子芋の子、牛肉と豚肉、アスパラガスなどを使ったコロッケです。これまでB級ご当地グルメイン横手(08年9月)や東北B1グランプリイン八戸(09年12月)などの出店し、今年9月にはB1グランプリイン厚木への出店が決まっています。マスコミなどにも取り上げられ注目度も上がっているとのこと。説明では、材料確保で二子芋の子のかしら芋を使ってペーストにしているとのこと。県南広域振興局が材料の確保や流通などの取り組みで尽力していました。昼食には早速会場となった枕柳亭の北上コロッケをいただきました。粘りのある独特のコロッケでした。一緒に出されたプリンも二子芋の子を使ったプリンでした。


《2010年7月25日》
地域医療を守る全県交流会開かれる 
県内各地の取り組みを交流


 7月25日午後から、盛岡市水産会館で地域医療を守る全県交流会が開かれました。これには県内各地から参加し会場がいっぱいになりました。岩手県地域医療を守る住民組織連絡会と地域医療の充実・県民の命を守る連絡会が呼びかけ、県社保協、県民医連、県保険医協会が協賛して開かれました。
 最初に千葉県地域医療と公立病院を守る県民運動連絡会の桐谷加代子さんが、「地域医療を住民の手で守ろう」のテーマで問題提起し、千葉県での地域医療と公立病院の現状と住民運動について報告しました。
 紫波地域の医療と福祉を守る連絡会事務局長の熊谷優子さんが、「先進地視察から学ぶ」として、紫波町・議会とともに視察した埼玉県宮代町の公設民営福祉医療センター六花(りっか)開設から運営の状況を報告しました。
 千厩病院を充実する会の小岩富士夫さんは、県立千厩病院の40床削減に危機感を持ち、12団体と個人に呼び掛け会を発足し、町民の95%に匹敵する10965筆の署名を集め、県医療局や一関市に県立病院の充実を求める申し入れを行ってきたことを報告。一関市に医師確保の専門職員を配置させたと述べました。
 その後、花泉、岩手町、大迫、住田、九戸、久慈、釜石、奥州などの各地から地域医療を守る取り組みが述べられました。
 川久保病院の小児科医師である小野寺けい子さんは、県立病院の小児科医長はほとんど50代半ばで後継者がいない。医大も30科ある中で8人しか大学に残らない状況を指摘し、地域の医師を巻き込んだ取り組みの重要性を述べました。また、岩手町の全国に誇れるがん検診の実績を紹介しました。
 私は皆さんの意見を聞いたうえで、昨年4月に強行された5診療センターの無床化でも県立病院の医師不足の状況が変わらず、地域での不安が広がっていること。花泉診療センターが無床化後半年もたたずに信頼のない医療法人に民間移管が強行され、医師確保ができずに失敗したこと。県立沼宮内病院の無床化が岩手町の病院存続の願いと全県の運動の中で1年延期となったことを述べ、花泉の失敗を教訓に県や町の地域医療を守る責任を明らかにしたあり方に知恵を発揮することが重要と述べました。


《2010年7月24〜25日》
岩商連サマースクールで情勢報告
消費税増税、住宅リフォーム助成、地球温暖化問題など討論


 7月24日〜25日、休暇村岩手網張温泉で開催された岩商連サマースクールで「参院選の結果と今後の課題、中小業者の役割」のテーマで情勢報告を行いました。参院選の結果は、何よりも消費税10%増税を打ち出した菅民主党政権への審判になったこと。また8カ月余の公約違反の民主党政権の実態への審判でもあること。また、議席を増やした自民党も比例では過去最低の得票となったことに見られるように、自民党が支持された結果ではなかったこと。政治の激動と国民が新しい政治を探求するという状況の中で、民主・自民離れの票をみんなの党が吸収した結果となったことを指摘。日本共産党への議席と得票増に結び付けられなかった問題について深く自己分析していると述べました。また、岩手では瀬川候補が6682票増やし、比例でも得票率を上げたことを報告しました。
 菅新政権の本質が、米国と財界に忠誠を誓い、長期安定政権をめざそうとしていること。消費税10%増税を打ち出し出発点で挫折したこと。しかし、消費税問題は今後の国政問題では最大の所いう点になっていることを強調。消費税問題の基本的課題について指摘しました。とくに生活破壊・営業破壊・景気破壊の消費税は中小業者にとって廃業を迫る深刻なものであることを消費税が転嫁できない実態(完全な転嫁はできない、52.3%、02年中小企業庁調査)を示し強調しました。
 日本と岩手の経済の特徴とゆがみを、データを示して指摘するとともに、住宅リフォーム事業が16市町村、2108件、7億2289憶円(7月16日現在)に広がっていることを紹介し、仕事おこしと景気打開の取り組みをさらに広げようと呼びかけました。
 サマーセミナーでは、藤沢光一県連会長が「全商連総会方針について」、宮古民商の木村明事務局長が「住宅リフォーム助成事業について」、一関民商の藤野秋男常任理事が「職税法56条問題の請願採択について」、盛岡民商の関沢淨事務局長が「地球温暖化と中小企業」についてそれぞれ報告し討論が行われました。
 夜の懇親会を含め業者の皆さんと懇親と議論を深めてきました。


《2010年7月22日》
県議会自然保護議員連盟で白神山地を調査
樹齢400年超えるブナの巨木とエゾアジサイなど


 7月22日、午前7時県庁前を県のバスで出発し、高速道路で青森県西目屋村へ向かいました。3時間かかって白神山地ビジターセンターに到着し、さらに白神山地をめざします。グリーンビレッジ案門で案内してくれるビジターセンター副館長の須藤晃司さんとガイドの玉川宏さんがバスに乗り込み、さらにバスで白神ラインを走ります。津軽峠の手前で降りて遊歩道・「ブナ巨木ふれあいの径」に入りブナ原生林の回廊を歩きました。樹齢100年、200年と思われるブナの巨木に圧倒されながら歩くと遊歩道の周りにはエゾアジサイや弦アジサイなどの花々。だんだん遊歩道も腰まで草木に覆われ、ガイドがいなければとても歩けない道でした。1時間近い散策ののちに樹齢400年以上の巨木・マザーツリーと呼ばれるブナ(幹周り4.65m、樹高30m)に到着しました。近くの展望台から白神山地の山並みを見て、津軽峠からバスでグリーンビレッジあんもんに到着し昼食をとりました。
 午後は青森県の白神山地ビジターセンターで県自然保護課主幹の遠藤さんと館長の相馬さんから白神山地の現状と観光客の推移などを聞きました。観光客数は世界遺産に登録された平成5年は20万人余でしたが平成20年は117万人を超えているとのことです。平成18年には133万人を超えましたが経済不況の影響もあるとのこと。それでも世界遺産登録から比べると約6倍になっています。ビジターセンターは県単独の予算で39億円余をかけてつくられたもので、超大型映像のホールと白神山地を体験できる展示ホールなど充実した施設でした。


《2010年7月15〜16日》
奥州市のシックスクール問題を調査
父母と懇談、市教育長、学校長から状況と対応を聞く


 7月15〜16日、奥州市立胆沢第一小学校の校舎大規模改造工事におけるシックスール症候群と診断される生徒が複数発生し、異臭等を訴える生徒が続出している問題について、奥州市議団とともに調査を行いました。
 15日の午後からは父母の方々と懇談し、子どもたちや学校の状況などについて聞きました。3月5日と4月21日には専門医を受診しシックスクール症候群と診断されており、7月7日に受診した生徒も同様の症状となっています。学校の環境が改善されない中で転校を余儀なくされたり、自宅学習せざるを得ない状況となっていました。とくに6月になってから目に見えて悪くなったとの訴えがありました。また、シックスクール症候群と診断された子どもは、記憶障害の症状や水田の草や木にも反応するなどさらに悪化しているとの深刻な状況が述べられました。
 この間の学校や市教委の不十分な対応にも厳しい指摘が相次ぎました。
 16日には奥州市を訪れ、佐藤孝守教育長、三浦信子教育部長、藤原修総務課長兼学校建設推進室長から状況と対応について聞きました。2月17日の北校舎東階段の床張り替え工事の際の接着剤の漏れから顕著に生徒の健康被害が出ているとともに、6月24日の切削油の強い臭いが校舎内に流れ込んだ時期を境に連日異臭を訴える生徒が出ていることが説明されました。生徒の健康被害が改善されるどころか被害がさらに悪化していたことに驚かされました。7月15日にまとめられた健康調査結果では、回答した374名中「体調不良あり」が74名(19.8%)、うち、「学校を出るとよくなる、軽くなる」が50名(13.4%)であったことが示されました。
 7月3日に総揮発性有機化合物量(TVOC)測定を校舎内外の3カ所で行った結果も示されました。TVOC測定結果では、中校舎2階4年1組の教室で268、北校舎3階6年2組で355、屋外(外気)で10未満となっており、暫定目標400を下回っているものの屋外と比べて高い値となっていることが明らかです。工事中の場合はさらに高く衛生基準を上回っていたことが推定されます。
 この間、新しい机と椅子からも強い臭いがあり古い机と交換してきたとのことでした。
 私は、学校が子どもたちにとって何よりも安全な場所であることが第一の問題であり、子どもの安全を確保する立場から対応すること。工事の中止は遅きに失したのではないか。工事中の安全対策見極めて不十分だったと思われること。シックスクール症候群と診断された子どもや自宅学習せざるを得ない子どもに対する行き届いた対応を行うこと。学習サポートも必要であること。健康調査結果をみると体調い不良の子どもが74名と多く、抵抗力・免疫力も低下していると思われる状況で、今後の対応が特別に重要であること。決して新たな被害者が出ないように慎重にも慎重を期して対応すること。工事後の校舎の利用についても急がず対応することが求められているのではないかと指摘しました。また、原因究明も大事なことから旭川市の例も示しさらに精密な検査も必要ではないかと述べました。
 そもそも、大規模改造工事は、授業しながら工事を行うやり方で最も危険な工事手法です。本来時期を分けて行われるべきものであり、安上がりの工事の問題も浮き彫りになった感じがします。
 佐藤教育長はこの間手探りで対応してきたが、十分でなかった。考えられる限りの対策を講じたいと述べました。
 16日の午後3時過ぎに、胆沢第一小学校を訪問し、渡辺唱光校長から児童の健康被害の状況と工事の状況などを聞きました。小学校では終業式を昨日15日に前倒ししています。渡辺校長は「率直に7月は教育のできる環境ではなかった」。父兄とのやり取りやマスコミへの対応、机の入れ替えや扇風機の設置など大変な状況であったことが述べられました。児童の健康調査結果の状況では、教室での健康被害が一番多く、廊下での被害も多いことが示されました。工事の状況も聞きましたが、私が聞いても安全対策が極めてずさんだったことが分かりました。4年1組の教室を含め全教室を見て回りましたが、張り替えたばかりの壁や天井、新しい机など異臭の中での授業の状況が思いやられました。
 本来、工事後十分な時間をかけて環境改善を図り利用すべきではなかったかと感じさせられました。
 私は、自宅学習や欠席の多かった子どもたちに対して学習サポートをしっかり行うこと。工事後の対応も慎重には慎重を期して、子どもの安全を第一に対応すべきことを改めて述べてきました。
 学校では7月20日に「学校環境懇談会」をシックスクール問題の専門医を招いて行うこととなっています。


《2010年7月12日》
参院選―民主党大敗、国民が失望
共産党は比例で3議席、大門氏3選はたす


 昨日投票となった参院選挙は、日本共産党が比例代表選挙で3議席を獲得し、市田忠義書記局長、田村智子氏、大門みきし氏が当選を果たしました。寄せられたご支援に心から感謝申し上げます。比例で1議席減らし、東京選挙区で小池晃政策委員長の議席を獲得できなかったことは残念な結果でした。公約実現と来年の一斉地方選挙に向け新たな決意で頑張ります。さっそく今朝、県公会堂前で瀬川貞清県書記長と定例宣伝に立ちました。
 最大の特徴は、民主党が改選議席の54議席を10議席下回る44議席にとどまり大敗の結果となったことです。これは昨年総選挙で自民党政治を変えてほしいという国民の期待を裏切り続けたことへの審判です。とくに、消費税の10%大増税を打ち出したことに大きな怒りが急速に広がり、消費税増税反対が多数を占めました。菅内閣の支持率はわずか1カ月で20%以上も落ち込む事態となりました。沖縄普天間基地問題では、7月9日に沖縄県議会が「日米共同声明の見直しを求める」決議と意見書を採択するなど、頭ごなしのアメリカいいなり政治、新たな米軍基地建設を進める菅新政権に怒りがますます広がりました。
 自民党が51議席を獲得しましたが、比例では過去最低の12議席にとどまりました。「民主党の敵失で窮地を脱出」したと言うべきです。民主党、自民党離れした方々を結集した形になったのがみんなの党です。10議席獲得しました。みんなの党は、自民党政権時代に小泉改革が不徹底だとして末期症状の自民党から脱出した形の新党です。東京選挙区ではライブドアの堀江貴文氏が応援していました。規制緩和・構造改革路線推進の政党ですが、十分その実態が明らかにならなかったのではないでしょうか。
 今回の結果は、自民党政治に代わる新しい政治を探究・模索する中での一断面です。アメリカいいなり、財界いいなりの政治の転換で国民の暮らし中心の政治に向け頑張ります。


《2010年7月5日》
「普天間基地の早期閉鎖・返還を求め、訓練移転の受け入れに反対する」請願を不採択
県民の平和の願いに背を向ける許されない態度


 7月5日の6月定例県議会・最終本会議で、いわて労連など4団体が提出した、「沖縄普天間飛行場の早期閉鎖・返還を求め、訓練移転の受け入れに反対する」請願が自民党、民主党、公明党、地域政党いわてなどの反対多数で不採択となりました。
 請願の不採択に対する反対討論に立った斉藤県議は、世論調査で沖縄県民の84%が普天間基地の名護市辺野古への移設に反対していること、仲井間知事が6月県議会で「県内移設は不可能に近い」と明言していることを示し、「普天間基地の早期閉鎖と返還を求めることは沖縄県民の圧倒的な総意であり、国際法違反の基地は本来無条件で撤去・返還されるべき」と強調しました。
 また日米合意の中で、沖縄の米軍の訓練の一部を全国分散移転することについて、岩手県は「移転の受け入れを想定していない」と答えているにもかかわらず、「受け入れに反対する」請願を不採択とすることは危険な米軍基地の訓練を岩手県民に押し付けようとするものであり、県民の平和の願いに背を向ける許されない態度であると厳しく指摘しました。