<<バックナンバーへ              


《2011年2月24日》
任期中最後の一般質問に立つ
雇用・就職難打開、住宅リフォーム助成、国保、TPP問題などについて質す


 2月24日、2月定例県議会本会議で斉藤県議は任期中最後の一般質問に立ちました。

ソニー:9割台後半、富士通:7割台後半の従業員が再就職、ワンストップサービスは来年度も実施

 斉藤県議は、雇用や就職難の深刻な実態を打開する取り組みが必要だと提起しました。大量の首切りを強行してきた誘致大企業に雇用を守る社会的責任を果たさせることが一番の問題だと強調。誘致大企業での4年間の従業員数の推移、新規求人数の実態、ソニー、富士通による退職者の再就職状況はどうなっているかと質しました。達増知事は、誘致大企業の上位10社では4年間で2600人の従業員が減り、来年度の新規採用人数は74人だと答弁。ソニーでは9割台後半、富士通では7割台後半の従業員が再就職したと述べました。
 また、県内のトップ企業である関東自動車では、正社員と同じ生産ラインで働いている期間従業員が約30%、750人に及んでいると指摘。この期間従業員の正社員化、誘致大企業での非正規の実態をどう把握しているかと質問。達増知事は、関東自動車では4年間で233人が正社員になり、誘致大企業上位10社9800人のうち非正規雇用は1700人だと答えました。
 さらに斉藤県議は、昨年は県内の全地域でワンストップサービスが実施されたが、今後も定期的に行われるのかと質問し、達増知事は「来年度も実施する」と答えました。

住宅リフォーム助成―岩手県としても直ちに実施を

 斉藤県議は、9月県議会において住宅リフォーム助成事業の実施を求める請願が全会一致で採択されたこと、全国から注目されている宮古市の住宅リフォーム助成事業や県レベルで実施している秋田県の事例などを具体的に紹介。不況で赤字が中小企業の74%も占めているときにこそ、地元に仕事を増やす、効果が明確な住宅リフォーム助成を県としても直ちに実施すべきと求めました。
 達増知事は、「請願の採択を重く受け止め対策を検討していく必要がある。実施規模、対象、実施時期等について総合的な観点から慎重な検討を行っていきたい」と答えました。

高すぎて払えない国保税―無慈悲な滞納処分方針は撤回し国保税の引き下げを

 斉藤県議は、高すぎる国保税の実態について、「保険証がなく、病院にも行けない状態」(62歳・男性)など切実な声を紹介し知事の認識を質しました。達増知事は、県民の国保税に対する負担感は年々増しているものと認識していると回答しました。
 また、国保税の滞納者に対する滞納処分の状況について、給与の差し押さえや年金まで差し押さえられている実態、納期限を過ぎると4.5%の利息がつき1ヶ月過ぎると14.6%の高利がつく実態を告発。命を守る国保が命を奪う実態を知事自身がしっかり調査して是正すべきと迫りました。達増知事は、「滞納処分にあたっては、被保険者個々の生活実態などをきめ細かく把握して対応することとしており、支援方針に沿って市町村に適切に助言していく」と述べました。

「TPP交渉、強行はけしからん」―知事が答弁

 斉藤県議は、TPP交渉に参加した場合、岩手県の試算でも、農業生産は約6割、1469億円の減少、コメは95%、乳牛は100%、肉牛は61%減少するとしています。水産業でも191億円、サケ・マス類が63%、日本一のワカメが93%減少するなど壊滅的な打撃を受けるとされていることを示し、TPP交渉参加には断固として反対し、県民とともにその運動の先頭に立つべきと述べました。達増知事は、「地域の声も反映した国民の合意が得られるまで、十分な時間をかけて慎重に検討することが必要。強行はけしからんと思っている」と答弁しました。

 一般質問の大要については、「議会報告」をご覧ください。


《2011年2月24日》
24461筆の署名とともに学童保育の施策拡充に関する請願

 2月24日、県学童保育連絡協議会(千田広幸代表)は佐々木一榮県議会議長にたいし、24461筆の署名とともに学童保育(放課後児童健全育成事業)の施策拡充に関する請願書を提出しました。これには斉藤県議らが紹介議員として同席しました。
 主な請願項目は、@学童保育(放課後児童健全育成事業)の拡充を国に働きかけ、市町村の実施責任を明確にし、安定性・継続性を保障する制度とすることA施設や人材の確保のためには財政措置と公的資格制度を創設することB学童保育の質の確保のために、県としての「運営基準」を定め条件整備を図ることC障がい児を受け入れるクラブにたいしては、よりきめ細やかな対応ができるように適切な数の指導員を確保できるような加配措置を講じること―などです。
 参加者からは、「学童保育は県内に278カ所と増えてはいるが、小学校数に比しまだ6割強程度。必要とする児童のために1小学校区に最低1つの学童保育は不可欠」、「国の学童保育制度の見直しには危惧される内容もある。国や自治体の公的な責任を明確にした制度の拡充を」などの声が出され、県においても実態に即した学童保育の拡充を支える運営基準づくりなどを要望しました。


《2011年2月22日》
国保減免の改善を
県生活と健康を守る会が知事に要請


 2月22日、岩手県生活と健康を守る会連合会(渡辺勇一会長)は、達増拓也知事に、国保一部負担金減免基準の裁判の判決確定(仙台高裁秋田支部)を受け、減免制度改善の助言を市町村にすることを求める要請をしました。斉藤県議が同席し、保健福祉部の千葉茂樹部長らが応対しました。
 渡辺会長らは、同判決にもとづき、県内市町村の国保関連の減免条例や要綱などを整備すれば、低所得世帯の国保税の減免・医療費の一部負担金の減免や免除対象が広がり、県民福祉の向上に大きくつながると強調し、関連事項の調査と回答をしてほしいと要求しました。
 千葉部長は、県内ではq市町村のうちZ市町村が医療費一部負担金制度を実施しており、引き続き増えると回答しました。
 渡辺会長らは、「年金が通帳に入ったとたんに、差し押さえられた」など国保税を異常なほど強制的に取り立てしている市町村もあり、県はそうした実態をすぐにも改善させるべきだと主張。根本的な解決のためには国に国保への補助を増額するように求めることが必要だとのべました。


《2011年2月15日》
2月定例県議会開会
年末年始の暴風、波浪、大雪等による農林水産被害対策について質疑に立つ


 2月15日、2月定例県議会開会が開会しました。
 本会議で斉藤県議は、年末年始の暴風、波浪、大雪等による農林水産被害にたいする2010年度一般会計補正予算について質疑に立ちました。
 県内の農林水産被害は89億6300万円(10日現在)と、かつてない大きな規模となっています。特に県の漁業の柱である定置網の被害が96ヶ統24億5100万円、ワカメ・コンブ・ホタテなどの水産物の被害が19億5300万円となっています。
 斉藤県議は、県が補正予算を提案することは評価しつつ、災害の深刻さからみて、さらなる対策の強化が必要と指摘。被災漁民からの要望がもっとも強い、定置網の復旧に対する助成をするべきと提起しました。
 達増知事は、「無利子の融資制度を活用してほしい」と従来の答弁にとどまりました。
 斉藤県議は、野田村は被災した養殖施設のロープや浮き玉などにも補助をしていると述べ、県もこうした市町村の取り組みを支援すべきと主張しました。
 さらに、ホタテなどの種苗の入手先の確保についても質問。小田島農林水産部長は、「県内から種苗を購入する」と答えました。

 質疑の大要については、「議会報告」をご覧ください。


《2011年2月13日》
市田忠義書記局長を迎えた演説会に1400人
いっせい地方選挙勝利で「県政に福祉の心」を


 二月十三日、市田忠義書記局長を迎えた日本共産党演説会に千四百人が参加し、熱気に包まれました。
 市田書記局長は、国民の暮らしや中小企業経営が危機に直面している中で、一握りの大企業だけもうけを増やし、内部留保を一年間で十一兆円も増やしたと指摘。菅直人首相が具体化した大企業への法人税減税を批判するとともに、国民の懐を温めてこそ暮らしも景気もよくなり経済も発展すると主張しました。またTPP問題について、一部の輸出大企業のために日本農業を無理やりつぶすことは亡国の政治だと述べ、TPP交渉への参加は絶対反対だと訴えました。市田氏は、誘致企業のリストラに再就職の責任を果たさせた斉藤県議の実績を紹介。県議会でただ一人の議席が大きな力を発揮していると強調しました。
 斉藤県議は、県債残高が一兆五千億円と十六年間で倍増する中で、民生費は全国三十九位と冷たい県政となっていると指摘。高すぎる国保税の引き下げと保険証の取り上げをやめさせ、県政に福祉の心を取り戻そうと呼びかけました。また住宅リフォーム助成事業を県でも実現させ、中小零細業者に仕事を増やす県政への転換を訴えました。

 斉藤県議の演説の大要については、「政策と活動」をご覧ください。


《2011年2月6日》
陸前高田市長に戸羽氏 中里市政を継承、初当選

 陸前高田市長選が6日投開票されました。中里長門市政を引き継ぐ「あたらしい陸前高田市をつくる市民の声」の戸羽太氏(46)=新、無所属=が、民主党前県議の菅原一敏氏(66)=新、無所属=を大激戦の末に破って初当選を果たしました。
 「当選!」の知らせが開票結果を待つ会場に届くと、駆けつけた大勢の市民から大きな拍手と歓声がわき起こりました。
 市長選で戸羽氏は、「中里市長の思いを引き継ぎ、『やさしさと活気にみちたまちづくり』を発展させる」と訴え、住宅リフォーム助成制度の実施、国保税の引き下げ、医師確保による地域医療の充実ーなどを実現すると表明しました。
 有権者からは、「中里さんの市民を守る市政をとぎらせないで」「住宅リフォーム助成が実現したら申し込みたい」など熱烈な支援の声が多く寄せられました。「市民の声」事務所には連日多数の市民が詰めかけ、最後まで宣伝や対話・支持拡大で奮闘しました。
 市長選では、市民のためにがんばってきた中里市政を継続・発展させるのか、8年前の市政に後戻りさせるのかが、大きく問われました。
 民主党岩手県連は市長選をいっせい地方選の前哨戦と位置づけ、全面的に菅原陣営を支援。告示前に小沢一郎元代表・県連代表が応援で異例の同市入りをしたほか、同党の国会議員や県議などを連日投入しました。
 戸羽氏は、8年前に中里市政の誕生につながった前市政のタラソテラピー(海洋療法)施設建設にたいする反対運動の先頭に立ち、3年前には副市長に就任。中里氏が健康上の理由で勇退を表明したことで、「市民の声」の立候補要請を受け、市長選に臨んでいました。

  開票結果は次のとおりです。
    当 戸羽 太 46 無新  8,600
      菅原一敏 66 無新  7,473   (投票率 80.28%)