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《2013年9月30日》
一関市議選で日本共産党5人全員当選!

 9月29日投開票となった一関市議選挙(定数30、立候補34)で、日本共産党は、藤野あきお、菊地よしたか、石山けん、岡田もとみ、菅野つねのぶの5氏全員が当選しました。投票率が65.22%と前回より5.21ポイント下がる中で、前回を689票上回る9983票を獲得、得票率も1.3ポイント増やし14.8%となりました。
 市議選で5氏は、「3月議会で高すぎる国保税の約1億9000万円の増税を決めたが、反対したのは党市議団と無所属1人だけだった」と指摘。3月末にほぼ同額が国から交付されており、引き上げの必要はなかったと告発しました。また、今回の市議選が、安倍内閣の暴走にストップをかける選挙だと述べ、消費税増税、TPP参加、憲法改悪に一関市民の審判下す選挙にしようと訴えました。
 議席占有率は陸前高田市と同じ16.7%となり県内1位となりました。


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《2013年9月28日》
参院選後の新しい政局―自共対決が鮮明に
県革新懇総会で藤田赤旗政治部長が記念講演


 9月28日、県革新懇総会記念講演会が盛岡市の県建設研修センターで開かれ、藤田健赤旗編集局次長・政治部長が「新しい政局と国民的たたかいの展望」と題して講演しました。
 藤田氏は、参院選後の新しい政局の特徴として、安倍政権の暴走に対して自共対決の構図が一層鮮明になり、自民党批判の受け皿政党が共産党以外になくなっている状況をリアルに話しました。民主党は憲法問題でも、枝野私案で明文改憲と集団的自衛権容認を打ち出し、日本維新の会は自民党の補完勢力となるのか自民党より右の立場かで議論されており、みんなの党は内紛状態に陥っていると指摘。一方で安倍政権の消費税増税や集団的自衛権容認などの暴走は、国民の信任も支持も得られておらず、国民との矛盾は一層激化せざるを得ないと強調しました。最後に、政治革新の展望として、革新懇型の運動(日本共産党と無党派との共同)が本流となること。日本共産党の第三の躍進の流れを本格的な流れに発展させること、権力に追随するマスメディアとの比較で赤旗の役割を強調しました。


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《2013年9月27日》
9月定例県議会開会―403億円の補正予算、1兆1118億円(歳出)の決算が提案
議会の民主的運営の申し入れを行い、議長千葉伝氏、副議長大宮惇幸氏に投票


 9月27日、9月定例県議会が開会となりました。10月25日までの29日間の長丁場です。
 震災復興、7・8月豪雨対策などに県独自の支援策を盛り込んだ403億円の補正予算が提案されました。また、2012年度決算の認定議案が提出されました。歳入総額1兆2248億円、歳出1兆1118億円に及ぶものです。震災復興の取り組みが問われます。
 9月県議会では、佐々木博議長、柳村岩見副議長の辞任に伴って議長・副議長選挙がおこなわれました。日本共産党県議団として、議長・副議長の立候補予定者に対して、「県議会の民主的運営についての申し入れ」(「政策と活動」に掲載)を行い、少数会派、無会派の議員はもとより、議員の発言を保障すること。これまで以上の発言の制限は行わないように申し入れたうえで、議長には千葉伝氏、副議長には大宮惇幸氏に投票しました。
 投票結果は、議長選、千葉伝氏38票、佐々木順一氏8票、副議長選は大宮惇幸氏32票、及川幸子8票、田村誠氏6票でした。
 県政など皆さんの要望・ご提言などお気軽にお寄せ下さい。


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《2013年9月26日》
7・8月豪雨災害に対する対応を今回の災害にも適用
台風18号被害対策を県に申し入れ


 9月26日、日本共産党岩手県委員会、県議団、盛岡市、八幡平市、二戸市の各党議員団の連名で、「台風18号による大雨等の災害に関する申し入れ」を達増拓也知事あてに行いました。県からは、千葉茂樹副知事、東大野潤一農林水産部長、根子忠美保健福祉部長、橋本良隆商工観光労働部長等が対応しました。
 台風18号では、9月20日現在、死者1名、行方不明者1名、床上浸水163棟など48億9100万円の被害(調査率47%)となっています。申し入れでは、8・9月豪雨災害対策で県が講じようとしている被災者生活再建支援策、観光宿泊施設等への独自支援策、小規模農地等災害復旧事業等の対策を今回の災害にも適用するよう求めました。また、盛岡市玉山区の下田保育園の早期復旧と再開に対する支援策も求めました。災害情報が徹底されなかったことから避難勧告が遅れた事態もあり、今回の災害と対応の総点検と災害情報の徹底と安全対策を求めました。
 千葉副知事は、今回の災害にも基本的には7・8月豪雨災害への対応に準じて対策を講じると回答しました。
 申し入れと回答要旨は「政策と活動」をご覧ください。


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《2013年9月22日》
消費税増税ストップ、高すぎる国保税の引き下げを
一関市議選―5議席確保を、石山健候補を応援


 9月22日、一関市議選の火ぶたが切って落とされました。定数が7人減で、30の定数に34人が立候補、日本共産党は5議席確保をめざしています。9時半からの石山健候補の第一声に駆け付けました。一関市最南端の永井の石山候補の地元の第一声には70人が駆けつけました。石山候補は力強く「国保税の引き下げ、地域医療の拡充、TPP阻止と農業守る」と訴えました。
 私は、今回の市議選が、安倍内閣の暴走にストップをかける選挙だと述べ、消費税増税、TPP参加、憲法改悪に一関市民の審判下す選挙にしようと訴えました。一関市政の問題では、国保税が最大の争点、昨年度の国保会計で3億3000万円の黒字だった。これは1世帯当たり1万6千円になると引き上げが全く道理ないものだった。さらに、3200世帯(6世帯に1世帯)が滞納し、滞納総額が9億円余になっているものとで、滞納者から保険証を取り上げる資格証明書64世帯、短期保険証1162世帯は県下1の冷たさ、資産の差し押さえも414件、1億5700万円に及ぶ、こうした国保の値上げに日本共産党以外の議員のほとんどが賛成したことも厳しく指摘しました。さらに、この4年間石山健さんと5人の市議団が、132億円の一関駅周辺開発事業をやめさせ、子どもの医療費助成を小学校卒業まで拡充、整備計画がなかった特養ホームを140床整備し、住宅リフォーム助成も実現するなど公約をしっかり実現してきた抜群の実績を紹介。花泉診療所の横暴な民間移管を質し、震災復興・大雨災害対策でも具体的な成果を上げてきたと述べました。最後に、石山健さんの人柄について、いつでも住民に寄り添い、住民とともに行動する気さくで頼りになる人、28歳から40年間この立場で頑張ってきた地域になくてはならない議員だと強調、さらなる支援を広げていただくよう訴えました。
 藤野秋男、菊地善孝、岡田もとみ、菅野恒信各候補の第一声には、高橋千鶴子衆議院議員、菅原則勝県委員長、高田一郎県議、菊池ゆきお県常任委員、藤倉泰治陸前高田市議、三枚山光裕地区委員長が駆けつけました。


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《2013年9月21日》
台風18号にかかる盛岡市玉山区の被害状況を調査
「農機具すべてやられた」「生活道路の復旧早く」


 9月21日、高橋和夫市議とともに、大型の台風18号による大雨の影響で多大な被害を受けた盛岡市玉山区の被害状況を調査。被災者をお見舞いするとともに要望を聞きました。同市玉山区好摩地域では、16日に最大1時間に42ミリ(9月観測史上最大)の大雨となり、幸い人的被害はありませんでしたが、市内全体で床上浸水71世帯、床下浸水16世帯、一部損壊4世帯などの被害状況となっています。
 1階がほぼ水に浸かった小袋地区の被災者の方は、「家財道具が全部ダメになってしまった。稲刈りの直前だったが農機具も全てやられてしまった。田んぼも4町歩のうち2町歩をやられ、家を建て直すだけでも大変なのに、収入の面でも大きな打撃を受けた」と切実に話しました。
 在家地区の被災者の方は、「生活道路であり通学路でもある市道を急いで復旧してほしい」と話し、河川から越水し水田に溜まってしまった水の処理の対策についても要望を受けました。
 1階が浸水した下田保育園(園児70人)の佐々木端瑛園長は、自身が住職を務めるお寺の3階に一時的に園児をあずかっていると話し、「スペースはあるが、間仕切りがなく保育が大変。早期に改修し再開したい」と語りました。




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《2013年9月18日》
岩手県生協連と懇談―被災者に寄り添う県政を

 9月18日、日本共産党県議団(斉藤信県議、高田一郎県議)と岩手県生活協同組合連合会は県議会内で懇談会を開き、県政課題について意見交換を行いました。県生協連からは、加藤善正会長理事、吉田敏恵専務理事、遠藤寿美子・盛岡医療生協理事長、川村公美・いわて生協組織本部リーダーが出席しました。
 加藤会長理事は、復興に関する県生協連の取り組みについて、コープボランティアセンターを開設し、移動販売車や無料買い物バスの運行などを行ってきたことを紹介。被災地の組合員からは、「仮設住宅が狭く、限界を感じる」、「住宅再建が決まらず不安」、「まちづくりの取り組みが遅い」などの声が出されていることも示し、被災者生活再建支援法の拡充など、被災者に寄り添う県政をすすめてほしいと要望しました。また、灯油高騰への緊急対策について、17日に達増拓也知事宛に要請し、9月定例県議会へも請願を行う予定だと話しました。
 斉藤県議は、被災者の住宅再建について、県や被災市町村で独自の支援が広がっているが、国の被災者生活再建支援金を300万円から500万円以上に引き上げることは切実な課題であること、予算措置が12月末までとなっている被災者の医療費・介護保険利用料の免除措置の継続を申し入れたことなどを紹介し、引き続き被災者のいのちとくらし守る復興を最優先に取り組むと述べました。


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《2013年9月18日》
9月定例県議会を前に「県政への要望を聞く会」を開く

 9月27日から行われる岩手県議会9月定例会を前に、日本共産党県議団は18日、県議会内で「県政への要望を聞く会」を開き、労働組合や民主団体の代表らが参加しました。
 はじめに斉藤県議が東日本大震災津波から2年半が経過したもとでの現状について報告しました。8月末現在でいまだ27600人余(ピーク時の92.8%)が仮設住宅での生活を余儀なくされ、住宅再建の見通しが立たない中でストレスを抱え、新たな健康問題も懸念されると指摘。予算措置が12月までとなっている被災者の医療費・介護保険利用料の免除措置の継続を求める申し入れを行ったことを紹介し、被災者のいのちと暮らし守る復興は引き続き最重要課題だと強調しました。また9月定例会に、7・8月の豪雨災害で被災した盛岡市と雫石町の温泉施設等の支援に計8200万円の交付金、半壊・床上浸水となった世帯への支援金支給補助に5230万円の補正予算案が盛り込まれたことも紹介しました。
 参加者からは、「被災者にアンケートを行ったが、医療費の窓口負担が来年1月から発生した場合『これまで通り通院できない』という人が半数以上を占めている」(県保険医協会)、「補助金や公的支援金を得られない被災中小零細業者への支援は切実。県議会で請願が採択された公契約条例の早期制定もお願いしたい」(県商工団体連合会)、「灯油が高騰し福祉灯油をぜひ実施すべき」(県生活と健康を守る会)などの声が出されました。
 斉藤県議は、日本共産党が発表した「4月からの消費税増税中止の一点での共同を呼びかけるアピール」、「福島第1原発の放射能汚染水の危機打開のための緊急提言」も紹介し、共同を呼びかけました。


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《2013年9月12日》
被災者の医療費・介護保険利用料の免除措置の継続を求める申し入れ
千葉副知事―「被災者の生活依然厳しい。沿岸市町村の意向も踏まえ検討中」


 9月12日、日本共産党岩手県委員会は達増拓也知事にたいし、被災者の医療費・介護保険利用料の免除措置の継続を求める申し入れを行いました。菅原則勝県委員長、斉藤県議、高田一郎県議が出席し、千葉茂樹副知事が応対しました。
 申し入れでは、県が市町村とともに実施している被災者の国保、後期高齢者医療の医療費の窓口負担と介護保険利用料、障がい福祉サービスの一部負担の免除措置が12月末までとなっており、免除措置を打ち切ることなく継続して実施することは、被災者のいのちと健康を守る上でもっとも切実な課題となっていることを強調。@被災者の医療費・介護保険利用料等の免除措置について、国の責任で実施するよう強く求めることA県としても、市町村と協力して、被災者の国保・後期高齢者医療の医療費の窓口負担、介護保険利用料と障がい福祉サービスの一部負担の免除措置を、1月以降はもとより来年度も継続実施すること―を求めました。
 千葉副知事は、「沿岸市町村の意見も十分お聞きした上で、さまざま総合的に勘案した上で検討した上で判断させていただきたい。まだしばらく仮設住宅で不自由な生活をおくられる方が多いということは十分承知しており、その方々の健康状態というのは十分考えなければならない」と話しました。

 申し入れ文書および申し入れに対する千葉副知事の回答の大要は「政策と活動」をご覧ください。


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《2013年9月11日》
「4月からの消費税増税中止」の一点での共同を呼びかけ
県商工会連合会など各界と懇談


 9月11日、日本共産党岩手県委員会は、「『4月からの消費税増税中止』の一点での共同を呼びかける申し入れ」を行い、菅原則勝県委員長と斉藤信県議団長が各界を訪問し懇談しました。申し入れでは、日本共産党が5日に発表したアピール「『4月からの消費税増税中止』の一点での共同をよびかけます」を紹介。菅原県委員長は、「東日本大震災津波から2年半が経過したが、復興に取り組んでいる被災者のくらしと事業者の再建に大きな障害となる」と述べ、「来年4月からの増税中止」の一点での共同を申し入れました。
 岩手県商工会連合会では、永井英治専務理事と懇談。永井専務理事は、「自民党は増税に前のめりになっておりいかがなものか。商店などは転嫁するのが大変」と述べ、被災地の現状については「水産加工業などは一旦失った市場・取引先はなかなか戻らない。建設業も人手不足、資材が高騰している」と話しました。
 JA岩手県中央会での畠山房郎常務理事は、「農業者にも消費税を転嫁させるのは重大な問題。一生活者としても大変だ」と話しました。またTPP問題について、「どういう話をしているか中身が分からない。秘密主義が一番の問題」と話し、10月に3000人規模の全国集会を予定していると述べました。
 このほか、岩手県商工会議所連合会、岩手県漁業協同組合連合会、岩手県中小企業団体中央会を訪問し、「アピール」を届け懇談しました。


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《2013年9月11日》
3.11東日本大震災津波から2年半―被災者本位の復興を

 東日本大震災から2年半を迎えた9月11日、日本共産党岩手県委員会は盛岡駅前で月命日にあたっての街頭宣伝を行いました。
 菅原則勝県委員長、斉藤信県議がマイクを握り、勤務員らが「しんぶん赤旗」9月号外を配布しました。
 斉藤県議は、県内で仮設住宅から出られた被災者はわずか8%しかいないと告発。被災者の最大の悩みは、住宅再建の見通しが立たないことであり、国の被災者生活再建支援金を最大300万円から500万円に以上に引き上げるべきと訴えました。
 被災者の医療費と介護利用料の免除は県の支援も受けて継続されているが、それも12月末で終了になると指摘。国の責任による医療・介護の免除措置の復活が不可欠だと強調しました。
 菅原県委員長は、事業者の生業の再建、JR大船渡線や山田線の鉄路復旧も焦眉の課題となっていると主張。「来年度からの消費税増税は復興の努力に水を差すものであり、増税阻止の一点での共同広げるために全力をあげる」と述べました。
 バスを待ちながら耳を傾けていた67歳の男性は、「2020年の東京オリンピックに関心が集中しているが、被災地の復興を忘れないようにしてほしい」と話しました。


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《2013年9月9日》
三陸復興国立公園―浄土ヶ浜・中の浜野営場の復旧状況を調査

 9月9日、岩手県自然保護議員連盟の現地研修会で、三陸復興国立公園となった浄土ヶ浜や中の浜野営場の復旧状況の現地調査に行ってきました。8時半に県議会をバスで出発し、11時前には浄土ヶ浜に到着。現地集合の議員とともに1隻だけ被害を免れた遊覧船・陸中丸に乗船して、海から浄土ヶ浜や蛸の浜、ローソク岩、夫婦岩、潮吹穴、姉ヶ崎の状況を見ました。浄土ヶ浜ビジターセンターから遊覧船発着所までは、きれいな木道が整備されていて、車いすでも通れるようになっていました。遊覧船からの風景は津波前と変わらないとのことですが、防波堤が破壊され、復旧の工事が行われていました。整備された遊歩道を歩いて浄土ヶ浜まで行きましたが、再建されたレストハウスは観光客でいっぱいでした。浄土ヶ浜の風景は砂浜からの方が見ごたえがありました。
 国民休暇村に移動して昼食を取り、姉ヶ崎フィールドハウスで国立公園を保護・管理する桜庭さんから、三陸復興国立公園となった宮古管内の復旧と今後の方向について説明を受けました。5月に陸中海岸国立公園は南北に範囲を広げて三陸復興国立公園となりましたが、国立公園に「復興」と名付けられたのは国内外でもないのではないかとのこと。復興を意識した国立公園の創設とのことで、三陸復興国立公園は、復興エコツーリズム、施設の整備、みちのく潮風トレイル(八戸から福島までを遊歩道でつなぐ)、自然環境モニタリング、環境教育の推進、自然の保全・再生を柱に取り組まれるとのことです。隣接していたテニスコートは姉ヶ崎オートキャンプ場として整備中でした。キャンプセンター、チップボイラー設備等、温水シャワー・トイレ等が整備・建設中でした。すでに14のサイトは整備されていて、日中にバーベキューなどで楽しむデイキャンプなども行われているとのことでした。災害時には約200人を収容できる防災型の野営場とのことです。
 最後に、津波で破壊された中の浜キャンプ場を、遺構広場・展望広場として整備している状況を視察しました。キャンプ場は跡形もなく破壊されていましたが、岩場の後ろにあったシャワー室と土台だけが残された炊事場を遺構として残し、津波高14.5メートルの地点に展望広場を整備しているとのことでした。林の13mの高さのところに、津波で流された赤い浮玉がかかっていました。


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《2013年9月6日》
陸前高田市小友地区・大船渡市吉浜地区の農地復旧事業を調査
土地改良区の関係者と意見交換―県議会農業農村整備推進議員クラブで


 9月6日、岩手県議会農業農村整備推進議員クラブで、陸前高田市の小友地区と大船渡市の吉浜地区の農地復旧事業の調査を行ってきました。また、陸前高田市の気仙土地改良区、気仙川土地改良区、気仙川灌漑排水路小友地区水利組合の方々と意見交換を行いました。
 陸前高田市の農地被害は380ha、うち原形復旧が276ha、区画整理が113haの計画です。小友地区では東側の大野湾と西側の広田湾の双方から津波が襲来し、50mを超える津波の柱が立ったとのこと。現在1メートル程度の地盤沈下で、満潮時には海水が農地に浸水する状況です。小友地区の区画整理事業は93ha、50aの標準区画で事業費31億9500万円(国、77.5%、県21.5%、市1%)となっています。来年春の作付をめざして工事が進められていました。津波で被災した表土を取り除き、津波堆積度の浄化装置で分別し再度利用する計画ですが、基盤土の搬入で56万立米(ダンプトラック14万台分)、表土で20万立米(ダンプ5万台分)必要とのこと。0.4~2.7mのかさ上げも行います。
 一番の問題は、農家アンケートで「営農をやめる」と答えているのが37%を占めるなど、営農の継続です。今後、小友地区農業組合法人(393人)を設立し、農業機械などの購入に国の補助(9分の8)を導入し進めようとしているとのことでした。気仙土地改良区は49ヘクタールの小規模な管理ですが、酒造会社「酔仙」と契約して酒米を生産しているとのこと。高台移転で出る残土の仮置き場で農地を活用することから、その分の復旧は平成29年度からとなるとのこと。
 午後からは、大船渡市の吉浜地区の農地復旧の状況を調査しました。吉浜地区は、明治・昭和三陸大津波を受けて高台移転を行ってきたところで、東日本大震災津波では死者1名、全半壊4戸の被害にとどまり注目されました。国道45号線の西側を含め47haの区画整理事業(標準区画20~50a)です。三陸縦貫道のトンネル工事で出る残土を活用して工事が進められていました。営農再開の見通しでは、75人の回答のうち「不可能」と答えたのが35人に及んでいるとのこと。海岸堤防(防潮堤)については、県が提示した計画高は14.3mでしたが、住民の討議で高台移転しており、海の見える高さにと現状の7.15mで整備することになったとのことでした。住民力が発揮された合理的な高さだと思います。
 復興は目に見えてきましたが、もうすでに2年半が経過しており、農家にとっても住民にとっても時間との戦いになっていると感じてきました。


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《2013年9月4日》
8・9豪雨災害対策について質す―県政調査会

 8月5日開かれた県政調査会で、7月26~28日の県南部の大雨洪水、8月9日の大雨洪水災害の状況と対応について、県当局から報告を受け質疑しました。
 
矢巾町の公共土木事業の激甚災害指定の見通しは
 
 斉藤県議は、公共土木事業について雫石町と紫波町が局地激甚災害の指定を受けましたが、矢巾町の見通しについて聞きました。及川隆河川港湾担当技監は、雫石町と紫波町の被害額の見通しが通常の基準の2倍となっていることから指定となったが、通常は被害額の確定と合わせ年度末に指定されることから矢巾町の場合も激甚災害指定に向けて取り組んでいると回答しました。

繋地区の土砂崩れの二次被害対策について
 
 つなぎ温泉地区の土砂崩れについて、二次災害の危険性はないかと質したことについて、及川担当技監は、「8月14日の土木研究所の調査では、応急対策は必要ないとなっているが、引き続き調査していきたい」と答えました。

被災者の生活再建支援―半壊、床上浸水への補助も検討
 
 県は、全壊、大規模半壊の被災者に対し、100万円、50万円の県独自補助を予備費で行うことを決めています。さらに、半壊、床上浸水に対しても独自補助を、9月補正予算に向けて検討していると述べました。斉藤県議は、県独自補助を評価するとともに、半壊、床上浸水とともに、一部損壊の被災者も対象にすべきと求めました。浅沼保健福祉部副部長は、「床上浸水以上の被害が大きい部分を対象に検討している」と答えました。

観光・商工業者への支援策を検討

 桐田商工労働観光部副部長は、「観光・商工業者への支援策について9月補正予算に向けて検討している」と報告。斉藤県議は、東日本大震災での被災資産復旧費補助に準じた支援策を行うよう求めました。

岩泉町では新築購入に200万円、修繕に100万円補助
 
 7・28豪雨災害に対し、岩泉町では町単独で東日本大震災での町独自補助と同様の単独補助を行う方針です。新築購入には200万円、修繕には100万円の補助であり、他市町村でも独自補助の状況を聞きましたが、県は把握していませんでした。


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《2013年9月3日》
8月9日の大雨洪水災害―観光・商工業者への補助を検討
商工文教委員会で橋本部長が答弁


 9月3日開かれた商工文教委員会で、斉藤県議は8・9豪雨災害の被災事業者に対して東日本大震災の被災資産復旧費補助に準じた支援策を講じるよう求めたのに対し、橋本良隆商工労働観光部長は、8・9大雨・洪水災害の被害状況について、「局地的な豪雨だったが、繋温泉や鶯宿温泉などに大きな被害があり、東日本大震災で県が単独で実施している被災資産復旧費補助を目安に、補助制度について関係市町と協議しており、効果的できめ細かな対策を講じたい」と答弁しました。
 商工観光の被害は、8月30日現在、宿泊事業者で23施設・3億3353万円、商工業者で100事業者・1億9105万円、その他繋温泉の源泉関連施設などで3億5022万円、合計8億7480万円の被害額となっています。


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《2013年9月3日》
学生の学費負担軽減、奨学金の拡充を求める請願を採択
自民党・地域政党いわては反対―商工文教委員会


 8月3日に開かれた県議会商工文教委員会で、継続審査となっていた「学生の学費負担の軽減、奨学金の拡充についての請願」が採択され、国への意見書も採択となりました。自民党と地域政党いわては全項目に反対しました。この請願は日本民主青年同盟岩手県委員会(佐々木圭史委員長)が提出していたものです。
 採択された項目は、1.来年度の国立大学法人の授業料標準額の引き下げを求めること。2.(1)給付制奨学金制度を創設すること。(2)無利子奨学金の枠を増やすこと。(3)返還が困難な人に対して、返済猶予期間(5年)を延長すること。延滞金(年利10%)を見直すこと。個人信用情報機関への登録及び債権回収会社を使った取り立てをやめること―です。
 審査で斉藤県議は、利子つき奨学金が7割を占め、400万円の奨学金を貸与された場合、卒業時に約600万円の借金を背負うことになる。青年の非正規雇用が2人に1人の状況で、奨学金の滞納問題は33万人、876億円に及び深刻な問題になっていると指摘。給付制奨学金の創設は文科省も県教委も要求していること。無利子奨学金の枠も拡大が検討されていること。返済猶予期間の延長や延滞金の金利も見直しが検討されていることを示し、請願の採択を求めました。
 自民党と地域政党いわては、政府でさえ無利子奨学金の枠を増やし、返済猶予金の延長や延滞金の金利を見直そうとしているにも関わらず、請願の全項目に反対しました。青年・県民の願いに背を向ける態度です。
 
 請願に関する質疑の大要は、「議会報告」をご覧ください。