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《2014年10月30日》
消費税は増税なしでも生活は成り立つ―岩本沙弓氏が講演
子どもの医療費窓口無料に―岩手県消費者大会開かれる


 10月30日、盛岡市のサンビル7階大ホールを会場に岩手県消費者大会が開かれ、私も参加しました。
 大阪経済大学経営学部客員教授の岩本沙弓氏が「消費税を増税しなくても生活は成り立つ」とのテーマで基調講演しました。岩本氏は16年間にわたる海外での金融機関での仕事を踏まえて、具体的な資料を示し日本経済の実態を明らかにしました。消費税の8%増税によって実質賃金と個人消費が大幅に低下したこと。原油価格についても消費税の増税によって値上がりしていること。設備投資の先行指標である機械の受注が5月に大幅減となっていることを指摘。民間の消費と民間の企業設備投資でGDPの7割を占めており、日本の輸出依存度が13.9%とアメリカに次いで低いことを指摘し、内需型経済が日本の姿であることを強調しました。
 また、財政危機を理由にした増税論について岩本氏は、1989年の消費税導入以後に、一般会計の歳出と歳入のかい離が広がり、1997年の5%増税以後さらにかい離が大きくなってきたことを示し、消費税の増税が法人税の減税などで税収増に結びつかず、財政再建に全く役立たないことを明らかにしました。日本は最大の債権国であり、経常黒字国、外貨準備も世界最高と指摘、政府の負債以上に家計の資産(1287兆円)が増加していることを示しました。一方で、国税における新規滞納は消費税が3180億円(2012年度)で全体のうの53.5%を占めており、事業者にとって過酷な税制となっていると述べ、本来税金は払える人が払うという税制の原則―応能負担であるべきと強調しました。世界ではアメリカが消費税(付加価値税)を導入していないが、それは不公平税制だからだと指摘。消費税の増税が日米通商交渉で重大な影響を与えていると述べました。89年の消費税導入時に、アメリカは日米構造協議を提案、94年から年次改革要望書がスタート、アメリカ型の経済へ圧力が強まったことを指摘しました。説得力のある講演でした。
 全体会では、消費税10%増税に反対し、子どもの医療費助成の拡充、被災者生活再建支援制度の拡充などを求める2014年「岩手県消費者大会」アピールを採択しました。
 午後の分科会では、「子どもの医療費問題「安心して子育てがしたい、子どもの医療費を無料に」に参加しました。
 助言者の小野寺けい子小児科医師が、子どもの貧困の深刻な実態を具体的に資料で指摘し、貧困層が通院の割合が低く、逆に入院の割合が高いことを指摘。子どもの医療が高く通院の障害になっていると述べました。全国の状況を示し償還払いとなっている岩手県の遅れた状況を指摘しました。
 矢巾からの参加者は、「子ども医療助成制度の拡充を求める矢巾の会」を結成し署名運動に取り組んでいることが報告されました。子育て中のお母さんからは、3人の子どもがいるが、償還払いの申請書を書くのが大変、入院で医療費がかかった。現物給付にして、せめて中学生まで拡充してほしいと発言。2人の子どもを持つお母さんは、申請書やハンコがないときに病院にかかることもあり大変。手元にお金がない時もあったと話しました。
 私は、9月県議会で、知事が現物給付と対象年齢の拡充について市町村と協議すると答弁したこと。県市長会が現物給付と中学生までの対象年齢の拡充を求める知事への要望を行ったことを紹介し、岩手の会が発足したことを契機に状況が大きく変わっており、運動次第では来年度に実現の可能性が生まれていると述べ、12月県議会への署名運動と請願の取組が重要と話しました。


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《2014年10月27日》
陸前高田市復興まちづくり情報館、小友浦干潟再生事業、碁石海岸
自然保護議員連盟で現地研修会


 10月27日、岩手県自然保護議員連盟の現地研修会に参加してきました。午前8時から定例の早朝宣伝を行った後、8時30分県議会前をバスで出発し陸前高田市に向かいました。
 10時30分に陸前高田市復興まちづくり情報館に到着。津波で被災したタピック45(旧道の駅高田松原)の場所に駐車場とともに整備された施設です。陸前高田市の都市計画課永山係長から高田松原津波復興記念公園の構想について説明を受けました。津波で高田松原の7万本の松が跡形もなく流されてしまいました。砂浜も流出しています。地盤も沈下しています。124haの広さで砂浜の再生と第一線堤と第二線堤の防潮堤の間に松原の再生をめざしています。情報館には陸前高田市のまちづくり事業の内容がわかりやすく展示されています。中心には流された大きな松の根っこが展示されていました。
 その後、小友浦干潟再生整備事業の現場を視察。市商工観光課の佐々木係長から説明を受けました。干潟を再生して環境教育の場にしようとしています。干潟には生物生息機能、生物生産機能、水質浄化機能、親水機能があるとのこと。すでにあさりの生息も確認されているとのことでした。
 大船渡市の三陸復興国立公園、名勝・天然記念物に指定されている碁石海岸に向かい、碁石海岸レストハウスで昼食。12時30分から環境省が整備した碁石海岸インフォメーションセンターで環境省の職員から説明を受け、オートキャンプ場や碁石海岸を案内してもらいました。オートキャンプ場には、木質バイオマスのチップボイラーと発電施設が整備され、キャンプ場のサイトにお湯が供給されるとともに、災害の際には避難場所としての機能も整備されているとのことでした。乱曝谷の展望台から見える雷岩、碁石岬の展望台までを散策しながら碁石海岸の魅力を堪能しました。コハマギクが咲いていました。碁石岬の千代島からは潮吹きも見られました。


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《2014年10月20日》
県立花泉高校の1学級減を見送り―教育委員会議
来年2月の入学志願者数をみて判断


 10月20日開かれた教育委員会議において、県立花泉高校(一関市)の1学級減について学級減を見送ることとしました。
 県教委は8月5日の県議会・商工文教委員会で平成27年度の県立学校の編制について公表し、県立花泉高校を現在の2学級から1学級に削減する方針を示しました。今年度の花泉高校の入学者は定員より50人少ない30名で、来年度も1学級を超える入学希望者が見込めないことなどが理由です。斉藤県議は、中学校の卒業生の規模から見ても十分2学級を維持できることを示し、「中学校と高校の連携など努力や工夫の余地は大いにあり、地域の高校をしっかり守り育てる方向で検討すべき」と訴え、他の県議からも異論が相次ぎました。高田一郎県議も9月県議会の一般質問で取り上げ、党県議団・一関市議団による申し入れも行いました。
 20日の教育委員会議では、県議会での議事録や党の申し入れ、一関市議会で可決された2学級の維持を求める意見書なども資料として示され、学級減を見送ることになりました。
 今後は、「来年2月23日に確定する入学志願者数を見て判断」するとしており、「志願者が40名を超えた場合はそのまま2学級募集で進め、40名を割り込んだ場合には3月の教育委員会議で1学級減を決定する」としています。


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《2014年10月20日》
DIOジャパン潟Rールセンター問題で集中審議
不当なリース、名ばかりの研修などずさんな実態


 10月20日、決算特別委員会でDIOジャパン鰍ェ県内に開設したコールセンターの閉鎖問題に対する集中審議が行われました。
 斉藤県議は、億単位にのぼるリース物品が翌年に無償または格安譲渡されていた問題について、二戸コールセンターにおける契約書を示し、「見積書の特記事項には『リース満了後無償譲渡』とあるが、契約書には『物件の返還』『再リース』と記載されており、50万円以上の財産取得が認められない緊急雇用創出事業の原則に反するものだ」と厳しく指摘し、無償・格安譲渡を見過ごした県の対応を追及しました。寺本樹生雇用対策労働室長は「そのような実態を確認し我々も疑問を持ち厚労省に問い合わせ、25年度以降は認められないとなったものである」と回答しました。
 また人材育成事業の実態について、ツアーの案内や映画祭の受付業務など仕事をさせられていたこと、業務日誌には「研修」と書くよう虚偽の報告をさせられていたことなど、元従業員の告発をもとにリアルに紹介。「まったく緊急雇用創出事業の名に値しないものであり、責任をもって総点検すべきだ」と求めました。橋本良隆商工労働観光部長は、「研修と認められないものは委託費の対象外とした。改めて市町において従業員のアンケート調査等を行っている。全体的な部分については厚労省で調査を行っており、その過程の中で明らかにされるものと考えている」と答えました。

 質疑の大要は「議会報告」をご覧ください。


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《2014年10月20日》
高田一郎県議が仮設店舗から本設再開への支援を求める

 10月20日の決算特別委員会・商工労働観光部審査で高田一郎県議が質疑に立ち、仮設店舗の本設再開への支援策などを求めました。仮設店舗の使用期間が延長されることになりましたが6年後には解体費用や地代は設置者負担となります。
 高田県議は、釜石市では解体費用が2億円、陸前高田市では地代負担が3600万円にもなることを示し、設置者負担ではなく国の責任で対応させるよう要求。本設への支援策についても売り上げが減少する店舗が6割になっている中で8割を超える事業所が本設での再開を求めている調査結果(岩手県産業復興相談センター調査)を示し、抜本的な支援策を求めました。
 山村勉経営支援課総括課長は、「地代等の負担は市町村と相談して検討したい、本設再開へはグループ補助金の活用やアドバイザーの派遣、特別な融資制度など再建できるよう支援していきたい」と答弁しました。
 2月県議会へ提出する「公契約条例」は重層的下請け構造になっている労働者の労働条件を改善し、官製ワーキングプアを出さない条例にするよう要求、「中小企業振興条例」の制定にあたっては、県内の中小企業の実態を徹底的に調査し要求を把握すること、先進県の条例に学び、条例が力にになって岩手の中小企業対策が強化される実効性あるものになるよう求めました。


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《2014年10月17日》
学童保育の量的・質的拡充について質す
決算特別委員会で保健福祉部に対する質疑


 10月17日、決算特別委員会の保健福祉部に対する質疑で、学童保育事業について取り上げました。
 岩手県内の放課後児童クラブ数は306クラブで登録児童数は12010人、うち小学1〜3年生が9104人(75.8%)、4〜6年生が2906人(24.2%)となっています。
 斉藤県議は、「低学年の場合は学校での生活時間より長く、こうした子どもたちを支え、多様な子どもたちを受け入れるという点でも、専門的な資格をもった指導員が必要」と強調し、量的拡充、質的強化をどのように図るのか質しました。南敏幸・こども子育て支援課総括課長は、「現在の指導員(県内1235人)については特段の資格要件がないが、こども子育て支援新制度において、現在の放課後児童指導員に代わり設置される放課後児童支援員に対する研修を県で実施することとされ、来年度以降適切に対応するよう検討したい」と回答。斉藤県議は、基本的にはすべて資格を持って学童保育にあたるべきだと求めました。南総括課長は、「新制度に盛り込まれている職員の質の改善や処遇改善の実施を着実に図るための財源確保を国に要望しており、今後の放課後児童クラブに対する財政支援の拡充についても要望していきたい」と答えました。


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《2014年10月17日》
抜本的な看護師の増員を図り労働条件の改善を

 10月17日の決算特別委員会で医療局に対する質疑に立ち、看護師確保対策について取り上げました。
 斉藤県議は、看護師は昨年度正規職員で23人、臨時職員で10人減っている中で、9日夜勤や年休取得の状況について質問。菊池儀職員課総括課長は、「平成25年度において9日夜勤は13病院で延べ628人、年次有給休暇の取得は一人当たり平均8.1日となっている」と答えました。斉藤県議は、「救急患者や重症患者の多い県立中央病院では育児休業時間をとっている方々にも夜勤が押し付けられ、息の抜けない仕事をしている」などと実態を紹介。抜本的に看護師の増員を図り、安心して患者のために働ける職場環境にすべきだと求めました。佐々木信医療局長は、「看護師も含めたスタッフについては、新しい経営計画の中で増員を示しているが、どの病院で何人増やしていくのかは個別に相談しながら、現場の職員がこれ以上疲弊しないよう取り組んでいきたい」と答えました。
 また県立病院における消費税8%増税の影響ついて、今年度は10億2000万円余の負担増が見込まれること、これまでの消費税負担額の累計は25年度までで148億円余に上ることが明らかになりました。


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《2014年10月16日》
JR山田線・大船渡線―JR東日本は責任をもって鉄路復旧を

 10月16日、決算特別委員会の政策地域部審査で質疑に立ち、JR山田線、大船渡線について、早期にJRの責任で鉄路復旧するよう迫りました。岩手県議会では2月定例会で「JR東日本の責任でJR山田線と大船渡線の早期復旧を求める」請願・意見書を全会一致で可決しています。
 JR山田線の復旧について斉藤県議は、「JR東日本は震災直後には全線の復旧を言明したにも関わらず、3年も経過した時点で三陸鉄道への経営移管を提起してきたことは不誠実な態度と言わなければならない」と厳しく指摘。「2兆4000億円の内部留保を抱える大企業でもあり、被災地の復興は最優先で行って当然だ。公共交通機関としての社会的責任を果たすよう堂々と交渉すべき」と求めました。斉藤淳夫政策地域部長は「我々としても被災地の交通を一日も早く復活させたい。JRの社会的な責任についても交渉の過程で、しっかり対応していただくようお願いしている」と答えました。
 またJR大船渡線の復旧についてもJR東日本は、一部の区間を海側ではなく山側にルートを大きく移設する新ルートを突然提案し、270億円もの財政負担を地元自治体に求めています。斉藤県議は、「JR八戸線は既存の海側ルートで避難場所も設置し1年後には再開した。理不尽な提起であり、撤回を求めるべきだ」と主張しました。佐々木隆交通課長は「なぜ山側ルートでなければいけないのか、その点をしっかり説明を求めていくというスタンスで今後望んでいきたい」と答えました。


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《2014年10月15日》
決算特別委員会で知事に対する総括質疑に立つ
持ち家再建のさらなる支援、子どもの医療費助成の拡充など求める


 10月15日の県議会決算特別委員会で知事に対する総括質疑に立ちました。
 斉藤県議は、被災者の持ち家再建は最も切実な課題だが、建設費は震災前に比べて30坪で200万円も高騰していると指摘。県や市町村からの既存の補助だけでは足らず、県として、さらに100万円以上の支援をすべきだと強調しました。
 達増知事は「さらなる支援の必要性は認識している」との答弁にとどまりました。
 また、防災集団移転で土地を買い上げられた被災者の介護保険料が急増しているが、市町村が独自減免できると徹底すべきだと指摘。達増知事は「市町村に減免の説明をしている」と答えました。同様にホテルコスト(食事代、居住費)も年間約100万円の負担増になっていると告発。県は特別の対応を検討し、国へも特例措置を求めてほしいとのべました。達増知事は「国に特例措置を要望していく」と答えました。
 さらに、子どもの医療費助成で来年度から石川県が現物給付(窓口負担なし)へ移行すると、窓口負担は岩手も含めて9道県だけになると指摘。来年度から現物給付に踏み出し、対象年齢も小学生以上に拡充するべきだと求めました。達増知事は「助成対象の拡充と窓口負担の現物給付についてさらに市町村と協議したい。来年度予算に向けた準備が始まったところだが、人口減少対策、総合的な子育て支援についてはいろいろ工夫されるものと期待している」と述べました。

 総括質疑の大要については「議会報告」をご覧ください。


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《2014年10月13日》
私学フェスティバル開かれる
授業料の公私格差の現状も訴え

 10月13日、第10回私学フェスティバルが盛岡駅前滝の広場で開催され、私も参加してきました。盛岡誠桜高校のさんさ踊りでオープニング、羽澤裕貴(盛大付属高校3年)君が実行委員会を代表してあいさつ。「授業料の公私格差の現状を変えるのは高校生自身だ」と訴えました。
 私学Dとしては40回目を迎え、2005年から私学フェスティバル形式として開催し10回目を迎えました。主役は県内各私立学校に通う生徒自身です。水沢一高の「みずいち鼓舞士会」の太鼓や踊りなどはつらつとした高校生の姿が印象的でした。盛岡スコーレ高校のサンドイッチとブルーベリーソースを買ってきました。



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《2014年10月11〜12日》
全国学童保育研究集会に全国から4000人
花巻市で開会集会、盛岡市で分科会開かれる


 10月11〜12日、全国学童保育研究集会が東北では初めて岩手で開催されました。開会集会は花巻市の花巻総合体育館で開かれ、全国から4000人が参加し、熱気に包まれました。私も来賓として出席してきました。
 オープニングでは、花巻市内の学童クラブの子どもたちがけん玉と歌を披露、盛岡市内の子どもたちがさんさ踊りを披露しました。全国学童保育連絡協議会の木田保男会長が基調報告。今年5月末現在、全国の学童保育は2万2096カ所、約93万人で過去最高となっている。一方で約40万人が潜在的待機児童と推測され絶対的に不足していると報告。子ども子育て新制度のもとで、「学童保育とは何か」が問われていると述べ、公的責任による質・量の拡充が必要と訴えました。
 被災3県からの報告では、陸前高田市の学童指導員石川美加さんが、子どもも指導員も親も大切な人をなくすなど深刻な状況の中で、「指導員を続けられたのは、子どもたちの笑顔、父母の支え、卒業生の励ましがあったから」と報告しました。福島県飯舘村の学童指導員、山田眞由美さんは、原発事故で全村避難となり、半分の子どもたちが村外に転校する中で、いま福島市内で学童保育に取り組んでいる。村が元に戻ることを願っていると訴えました。
 12日には、盛岡市内の岩手大学で26の分科会が開かれました。私は「国の新しい子育て支援策の動きと市町村の学童保育施策の拡充の課題」の第11分科会に参加してきました。分科会では、木田保男会長が問題提起し、厚労省の育成支援課長が「子ども・子育て新制度について」1時間余にわたって報告しました。育成支援課長は、放課後児童クラブの基準について、支援の目的(第5条)は、「発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるよう、児童の自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立等をはかり、もって当該児童の健全な育成をはかることを目的として行われなければならない」ことを強調。放課後児童指導員の認定資格研修の内容、児童虐待の状況と対応、子どもの貧困と母子家庭の状況にもふれました。参加者からは、指導員配置の2人以上の基準の考え方、専用区画のあり方、指導員の待遇改善等の質問が次々と出されました。


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《2014年10月10日》
消費税の10%増税の中止を求める請願・意見書を逆転可決!
都道府県議会レベルでは初の意見書


 10月10日の県議会本会議で、消費税の10%増税の中止を求める請願・意見書を24対20の賛成多数で可決しました。自民党と公明党、県民クラブの大部分が反対しました。
 都道府県議会レベルでの10%増税反対の意見書は全国初です。
 意見書は消費税廃止県各界連が提出した請願に基づくものです。請願は、8日の総務委員会の採決では可否同数でしたが、委員長(自民党)の反対によって不採択に。しかし、本会議で逆転採択となりました。
 意見書は、多くの津波被災者が仮設住宅などでの不自由な暮らしを余儀なくされるもとで、消費税8%は生活再建の「重い足かせとなっている」と指摘。国民の税負担感がいっそう強くなるなか、10%増税は「到底認めることはできない」と批判しています。
 本会議で、総務常任委員会での請願の不採択に対する反対討論に立った斉藤県議は、「消費税の10%増税に反対する世論が72%を占めていることにも示されているように、県民の切実な実態と声に背を向けるものだ」と厳しく指摘しました。また、8%増税が強行され労働者の実質賃金の低下やGDP・家計消費の落ち込みの実態を示した上で、「こんなときに消費税を10%にさらに引き上げることは、国民のくらしを破壊するだけでなく、地域経済、日本経済を破滅に追い込むものであり、被災三県の復興にも逆行するもの」と強調。消費税に頼ることなく国民のくらしと社会保障の充実をはかる日本共産党の提言も示し、「県民の切実な実態と声を踏まえ、本会議での採択で岩手県議会から消費税10%増税の中止を求める大きな声を上げていこう」と呼びかけました。

 県内では33市町村議会のうち14市町村議会が、10%増税反対・慎重対応の意見書を可決しています。 


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《2014年10月8日》
DIOジャパンコールセンター問題で質疑
リース機器の格安取得、県が事前に掌握


 10月8日の県議会商工文教委員会で、DIOジャパン鰍ェ県内に開設したコールセンターの問題について報告があり質疑に立ちました。
 斉藤県議は、解雇された労働者の再就職状況や賃金未払い状況について質問。寺本樹生・雇用対策労働室長は、「求職者119名中未就職者は74名。訓練中の方を除くとまったくの未就職者は24名」と回答。賃金未払いについては、国の立て替え払い制度によりほぼ終了しているものの、東京の本社所属で県内で働いていた10名・210万円については依然未解決の状況が明らかになりました。
 斉藤県議は、コールセンター業務用機器を約4億5000万円で1年間リースした翌年に、無償または格安で譲渡されている問題を取り上げ、「50万円以上の財産取得を禁じる緊急雇用創出事業の原則を全く無視するもので、実質買い取りだ。国民の税金を食い物にするやり方は絶対に許されない」と厳しく指摘。寺本室長は、「1年間リース料を払い、所有権が移転するのは実質的に『抜け道』。大変遺憾に思っている」と答えました。さらに県の完了検査で、二戸コールセンターにおいてリース終了後の翌年に無償譲渡される契約だったことを県が当初から把握していたことが発覚。斉藤県議は「県の完了検査、国の対応も含め徹底して検証されるべきだ」と迫りました。
 橋本良隆商工労働観光部長は、「一連の問題に関して現在厚労省も調査しており、改善点・問題点を県としても踏まえ、適切な業務執行が担保できるような制度設計にしていきたい」と答えました。

 質疑の大要については、「議会報告」をご覧ください。


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《2014年10月4日》
「暮らしも心の平穏も厳しい」52.4%―大槌町仮設住宅被災者調査
麦倉哲岩手大学教授が講演―教育を進める岩手の会定例学習会


 10月4日、憲法に基づく教育をすすめる岩手の会第68回定例学習会が教育会館第2会議室で開かれました。今回のテーマは「東日本大震災被災地に見る社会的脆弱性」で、大槌町や山田町の仮設住宅被災者の調査に取り組んでいる麦倉哲岩手大学教育学部社会学研究室教授が講演しました。
 麦倉教授は、大槌町の被災状況について、死者・行方不明者の人口比率が8.12%で県内一高く、被災3県の中でも女川町の8.66%に次いで2番目、家屋の被災比率は59.6%、大規模半壊以上の被災率55.2%に上ると述べ、被災前には5部屋以上ある住宅に住んでいる割合が被災前は4割を超えていた。被災者の生活困窮の状況について、被災前も厳しく被災後も厳しいが22.2%、被災後さらに厳しい15%、被災前は厳しくなかったが被災後厳しくなったが33.6%で、被災前から生活困窮だったが被災後さらに深刻になっていると述べました。また、心の平穏については平穏になりつつあるが34.7%、変わらないが30.7%、帰って厳しくなったが28.2%と約6割が厳しい状況にあること。暮らしの階層と心の平穏の調査では、「暮らしも心の平穏も厳しい」が52.4%に及ぶ深刻な状況を具体的ケースを含め報告しました。住宅ローンなどの借金が残っている世帯も10%に及ぶと述べました。
 W TOスコアによる調査でも、大槌町・山田町では40〜45%が心の不安を訴え、東大による釜石市の調査では60%と高く、みなし仮設入居者の方が高いと話しました。
 陸前高田市や山田町からの参加者も被災地の状況について発言しました。


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《2014年10月4日》
被災地地方議員団交流会議を開催
大震災津波から3年6ヶ月余―現状と課題を交流


 10月4日、被災地地方議員団交流会議を開催しました。宮古市、山田町、大槌町、釜石市、陸前高田市、盛岡市の地方議員らが参加しました。
 はじめに、斉藤信県議団長が、東日本大震災津波から3年6ヶ月余が経過した中での復興の現状と課題について報告。県保険医協会の被災者医療費負担アンケートで、医療費免除が打ち切られた場合「通院回数を減らす」「通院できない」と答えた割合が5割を超えている実態を示し、「3日の県議会本会議において、達増拓也知事が被災者の医療費・介護保険利用料等の減免継続を表明したことはこの間の奮闘の成果だ」と強調しました。また、応急仮設住宅の入居がいまだピーク時の8割に及ぶことや、木造の災害公営住宅の整備状況などについても報告しました。
 中島清吾宮古市議は「9月市議会では、住宅の自力再建への利子補給の一括支給上限額を250万円から470万円に拡充するなどの新たな支援策が決定された」と報告。藤倉泰治陸前高田市議は、災害公営住宅の入居に際して、原則保証人を必要とする問題や、2人世帯は2DKしか申し込めないといった問題を話しました。
 このほか、事業者が店舗兼自宅で再建する場合、グループ補助が受けられないといった問題や、被災者福祉灯油を内陸市町村への避難者が対象になっていない問題、多くの小学校の校庭に仮設住宅団地が建設され子どもの体力低下の問題などを交流しました。


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《2014年10月3日》
被災者の医療費、介護保険利用料等の減免継続―達増知事が一般質問で答弁

 10月3日、県議会本会議の小野共議員の一般質問に答え、達増知事は「県としては、応急仮設住宅等での生活が長期化する中で、被災者の多くは、健康面や経済面での不安を抱えており、引き続き医療や介護サービス等を受ける機会の確保に努める必要があることから、平成27年12月までの1年間、これまでと同様に県内統一した財政支援を継続していきたいと考えている」と答弁しました。
 被災者の医療費・介護保険利用料の免除措置の継続問題は9月4日の被災3県の政府交渉でも取り上げ、9月県議会の最大の課題と位置付けて各界・各団体と取り組んできましたので大きな成果となりました。
 また同日昼には、岩手県保険医協会と県社保協・救援復興県民会議よる被災者の医療費・介護保険利用等の免除措置の継続を求める請願も各会派の紹介議員を得て千葉伝県議会議長に提出されました。
 この日は、消費税10%増税の中止を求める請願、被災者生活再建支援金を500万円に引き上げを求める請願、米価下落対策を求める請願なども千葉議長に提出され、私と高田一郎県議が同席しました。


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《2014年10月3日》
被災者の生活再建、消費税、米価暴落―各界から県民の切実な要求まとめ請願

 10月3日、被災者の医療費・介護保険利用料等の減免継続、灯油高騰対策、被災者生活再建支援制度の拡充、消費税増税中止、米価暴落対策などについて、千葉伝県議会議長にたいし各界から請願が提出され、日本共産党県議団も紹介議員となりました。

県保険医協会が被災者の医療費窓口負担の免除継続を求める請願
県社保協・復興県民会議も被災者の医療費・介護保険利用料等の免除継続を求め請願


 県保険医協会(南部淑文会長)は、東日本大震災の被災者の医療費窓口負担の免除継続を求める請願を提出。斉藤県議、自民党・公明党以外の会派が紹介議員に名を連ねました。保険医協会が行ったアンケートでは、負担が発生した場合「通院回数を減らす」「通院できない」との回答が54.3%に上るなどの実態が浮き彫りになっています。請願では、@岩手県は、被災された方の医療費窓口負担免除にかかる補助を2015年1月以降も継続することA国において、被災された方の医療費窓口負担免除にかかる費用の全額を補助するよう国に対して意見書を提出することB国において、被災された社保の方の医療費窓口負担の免除を復活するよう国に対して意見書を提出すること―を求めています。
 県社会保障推進協議会(高橋八郎会長)・救援復興県民会議(東幹夫代表世話人)も、被災者の医療費・介護保険等の一部負担金(利用料負担)の免除措置の継続を求める請願を提出し、高田一郎県議および公明党以外の会派が紹介議員となりました。請願では、@被災者の医療費・介護保険等の一部負担金(利用料負担)の免除のために、国が十分な財政支援を講ずるよう意見書を提出することA現在継続している免除措置を平成27年1月1日以降も継続すること―を求めています。

被災者生活再建支援金を500万円に引き上げを
拡充を求める署名運動推進協議会いわてが請願


 被災者生活再建支援制度の拡充を求める署名運動推進協議会いわて(瀬川愛子代表世話人)は、被災者生活再建支援制度の拡充を求める請願を提出しました。高田一郎県議、公明党・一山会以外の会派が紹介議員となりました。請願では、「被災者生活再建支援法では、全壊家屋に最大300万円が支給されるが、被災地では現行制度だけでは不十分であり、住宅再建が進まない」と指摘。@被災者生活再建支援金の最高額を500万円に引き上げることA被災者生活再建支援法にもとづく支援金の支給について、半壊を対象に含めるなど支給対象を拡大するとともに、局地的な災害にも対応できるよう支給要件を緩和すること―など4項目を求めました。千葉議長は、「請願の趣旨に沿うように努力したい」と答えました。同団体が取り組む署名は、県内で1万筆、全国でも10万筆を超えています。

消費税10%への引き上げ反対の意見書提出を求める請願
県内14市町村議会で同趣旨の請願・意見書を採択


 消費税廃止岩手県各界連絡会(藤沢光一代表)は、消費税10%への引き上げ反対の意見書提出を求める請願を提出。斉藤県議、希望・みらいフォーラム、無所属の県議が紹介議員となりました。請願では、地域経済の疲弊・商店街の衰退などといった状況に加え、消費税8%への引き上げにより、地域経済は破壊されようとしていること、被災地においても生活再建の思い足かせとなっていることなどを指摘。消費税10%への引き上げ反対の請願を採択し、政府に意見書を提出するよう求めています。
 10月3日現在で、県内33市町村議会のうち、14市町村議会(花巻市・久慈市・遠野市・陸前高田市・奥州市・二戸市・岩手町・矢巾町・住田町・軽米町・一戸町・洋野町・野田村)で「消費税10%引き上げ中止を求める(慎重対応含む)請願・意見書」が採択されています。

米価暴落―政府による緊急の過剰米処理を求める請願を提出

 いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワークは、政府による緊急の過剰米処理を求める請願を行いました。斉藤県議はじめ民主党・公明党以外の会派が紹介議員となりました。
 2014産米の全農岩手県本部による概算金は、ひとめぼれで前年を2800円下回るなど生産費を大幅に下回る事態となっており、米価価格変動補てん交付金も事実上廃止となるなど、稲作農家の経営は危機的状況にあります。請願では、備蓄米買い入れをはじめ、政府の責任で緊急に過剰米処理を行うよう政府および関係機関に意見書を提出するよう求めています。

灯油高騰への緊急対策を求める請願を提出

 県生活協同組合連合会(加藤善正会長理事)ら8団体は、灯油高騰への緊急対策を求める請願書を提出。高田一郎県議はじめ希望・みらいフォーラム、社民党、無所属の県議が紹介議員となりました。
 請願では、@岩手県として「被災者支援灯油」の実施継続と対象者の拡充をはかること。実施時期も早め、年内に実施することA低所得者のための「福祉灯油」を全市町村で実施することB農林漁業者や中小零細事業者、学校などに対する効果的な支援策を講じること―などを求めました。