ホットニュース

<<バックナンバーへ              


《2016年11月29日》
母親大会実行委員会の皆さんとともに県交渉

 11月29日、第62回岩手県母親大会実行委員会(鈴木まき子委員長)は、達増拓也知事に対して、大会(6月、宮古市)の申し合わせに基づく重点項目を要請しました。私も同席し、千葉茂樹副知事が応対しました。
 鈴木氏は「大会では『津波から5年たって初めて、あの日の体験を語れた』との声も寄せられた。復興への細やかな施策が今後も欠かせない」と強調。被災者の孤独死を防ぐ見守りの要となっている生活支援相談員を増員し、被災地で子どもの相談に乗るスクールカウンセラーを正規職員として配置すべきだとのべました。
 県民と自治体に負担を押し付ける介護保険制度の改定に反対し、県として介護職員の人材確保と育成を強めてほしいと求めました。
 参加者からも、「仮設住宅に一人で暮らしていた60代の友人は災害公営住宅に移ったが、孤独と不安を抱えている」(宮古市)との訴えがありました。
 千葉副知事は「生活支援相談員やスクールカウンセラーの重要性は十分認識している。国にも引き続き財源などを要望していく」と答えました。
 その後、班ごとに各部局に要請しました。


《2016年11月27日》
「原発再稼働ストップ!どうする核のゴミ!
全国交流集会in岩手」に全国から272人参加


 11月27日、「原発再稼働ストップ!どうする核のゴミ!全国交流集会in岩手」が盛岡市の産ビル7階ホールで開かれ、鹿児島から北海道まで全国から272人が参加しました。原発施設のない県で開かれたのは初めてです。

福島原発事故被災者切り捨て進む
事故原因の究明ない中で再稼働・輸出の暴走

 
 岩手県実行委員会委員長の高塚龍之岩手大学名誉教授が開会あいさつし、伊東達也原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員が基調報告しました。報告では、現在もなお8万5907人(10月17日現在)が県内外での避難生活を強いられていること。原発事故関連死が2092人で地震津波の直接死の1604人を超えていること。政府は帰還困難区域以外の居住制限区域、避難指示解除準備区域の避難指示を解除するとともに、賠償、生活支援の打ち切りを進めようとしていることを指摘。福島第一原発では、事故収束の見通しが立たず、汚染水対策については原子力規制委員会で「破たん」発言まで出ていると述べ、事故原因が究明されない中、原発再稼働と原発輸出を推進する暴走は原発事故の再発の危険を強めると報告しました。また、高レベル放射性廃棄物の最終処分場問題では、岩手県が候補地の一つとして挙げられていることを指摘し、核のごみ問題への対応が求められていると述べました。

高レベル放射性廃棄物の最終処分をめぐる
日本学術会議の「回答」と「提言」について講演

 
 午後からの記念講演では、今田高俊東京工業大学名誉教授が「高レベル放射性廃棄物最終処分をめぐる日本学術会議の『回答』と『提言』について」と題して講演しました。今田氏は、政府の原子力委員会から高レベル放射性廃棄物の処分に関する審議依頼を受け、日本学術会議が検討委員会を設置して「回答」と「提言」を出したことを述べ、その内容を詳しく説明しました。「回答」では、次の6項目の提言を行いました。@高レベル放射性廃棄物処分に関する抜本的見直し、A科学・技術的能力の限界の認識と科学的自立性の確保、B暫定保管および総量管理を柱とした政策枠組みの再構築、C負担の公平性に対する説得力ある政策決定手続きの必要性(世代間及び地域間)、D討論の場の設置による多段階合意形成の手続きの必要性(討論デモクラシー)、E問題解決には長期的な粘り強い取り組みが必要であることへの認識。さらに、「高レベル放射性廃棄物の処分に関する暫定保管に関する政策提言―国民的合意形成に向けた暫定保管」を行ったことを詳しく説明しました。
 政府は、自ら求めた日本学術会議の「回答」と「提言」を無視しているのが実態です。

鹿児島、福井、福島、新潟など
全国各地の活動を交流

 
 鹿児島県、福井県、新潟県から特別報告が行われ、全体討論では、釜石市の金崎安子さんが、1080年代後半に、釜石市の廃坑となった大橋鉱山における「原位置試験」、「地下研究施設誘致」に反対する運動の中で、「核廃棄物の最終処分場を受け入れない」宣言が採択されたと報告しました。
 福島県楢葉町の早川さんは、避難指示が1年前に解除されたが、帰町したのは718人、町民の1割にとどまっている。福島原発事故は、大きな被害を与えたが、原発事故としては「ヒヤリハット」のレベルで、事故原因を究明しないとさらに大きな原発事故を起こしかねないと指摘しました。
 いわき市の全国原発訴訟原告団連絡会の代表は、21原告団9400人が結束して裁判闘争に取り組んでいると報告しました。
 伊東達也氏が討論のまとめを行い、「岩手からのアピール」を採択し、「金曜デモ」の皆さんの呼びかけに答えて原発再稼働ストップのデモ行進も行われました。


《2016年11月26日》
全県地方議員研修会ひらく
大会決議案を学び、力にして大運動成功と住民要求実現へ


 11月26日、盛岡市内で全県地方議員研修会を開催し、35人の地方議員が参加しました。
 はじめに、菅原則勝県委員長が「第27回党大会決議案を全党の力で練り上げ、何としても党勢拡大大運動の成功を勝ち取ろう」と題して、決議案の内容を報告。私は、被災者の医療費・介護保険利用料等の免除措置の継続や、戦争法廃止・TPP協定批准反対の請願・意見書が採択されるなど、9月県議会の成果を紹介し、大会決議案を力に安倍暴走政治許さないたたかい、住民要求実現へ地方議員が全力をあげようと呼びかけました。吉田恭子衆院1区予定候補もあいさつしました。
 討論では11人が発言。「台風10号豪雨災害への支援に深く感謝する。大会決議案をわくわくしながら読んだ。13日には無料市を開催し、手伝ってくれた方に日曜版を購読していただいた。今度は党に迎えたい」(林崎竟次郎岩泉町議)、「40年議員をしているが、情勢の発展に感銘している。地区の原水協会長としても核兵器違法化への取り組みはとても大事だと感じている。党大会成功に向け全力で頑張りたい」(城内仲悦久慈市議)、「10月から月水金と早朝宣伝を始めた。岩商連副会長として、業者の中でも党を大きくしたい。目標達成に向け頑張りたい」(千葉敦奥州市議)、「党を語る会に党外の方が5人参加してくれた。地域の切実な要求解決に取り組む党の姿も伝えながら、党に迎えたい」(藤倉泰治陸前高田市議)などの発言がありました。


《2016年11月21日》
県北沿岸の県立高校でいじめによる不登校
生徒・保護者からの訴えがあったにも関わらず初動対応を怠る


 11月21日、決算特別委員会で教育委員会に対する質疑に立ち、県北沿岸の県立高校でのいじめが原因で不登校になった問題を取り上げました。
 平成26年4月23日に、当時高校2年生だった被害生徒のロッカーの扉が外される事件が起こり、生徒は翌日から不登校に。被害生徒は1年生の時から複数の同級生に日常的に叩かれる等の行為を受けており、その後も登校できず、高校を卒業しています。
 私は、5月2日に家庭訪問した際に、生徒が泣きながら「叩かれている」「暴力を受けている」と訴え、さらに5月20・21日の両日には父親から訴えがあったにも関わらず、いじめとして受け止めなかったのではないかと追及。菊池広親生徒指導課長は、「学校では当初『当該生徒同士のじゃれ合い』という認識だった。6月4日に県教委に連絡があり、『いじめ重大事態の疑いあり』として調査するよう指示した」と述べ、高橋嘉行教育長は、「初動の対応に大きな問題があった。生徒や保護者の思いを汲むことができず、解決の方向を十分に話をしていれば違う展開もあったのではないかと反省している」と答えました。
 さらに、保護者から何度も問題を指摘され、3回も事故報告書を書き直す事態になっていると強調し、学校・教育委員会の責任を厳しく指摘しました。

 質疑の大要については「議会報告」をご覧ください。


《2016年11月19日》
共闘発展へ「全力」衆院小選挙区2候補発表
岩手1区に吉田恭子さん、3区に菊池幸夫さん

 
 11月19日、日本共産党岩手県委員会は県庁で記者会見し、次期衆院選の小選挙区候補(第1次)として岩手1区に吉田恭子氏(35)=県常任委員、岩手3区に菊池幸夫氏(57)=県常任委員を擁立すると発表しました。
 菅原則勝委員長は、総選挙では安倍政権を打倒し、野党連合政権の実現に向けて全力をあげると強調。野党と市民の共闘を本格的に発展させるとともに、共産党躍進のために比例10万票、得票率15%を獲得し、比例東北ブロックでの2議席確保に力を尽くすと表明しました。
 また菅原氏は、南スーダンからの自衛隊の撤退と戦争法廃止、東日本大震災津波からの復興、TPP(環太平洋連携協定)の批准阻止―などを政策に掲げていくと説明。吉田、菊池の両氏は県民運動の先頭に立ってきた、試されずみの政治家であり、広く有権者から期待される候補者だと紹介しました。
 吉田氏は「5歳の娘の母親として戦争法廃止、原発再稼働反対を訴えていく」と決意を述べ、菊池氏は「憲法の精神を生かした被災者本位の復興を進めたい」と力説しました。
 記者会見の後、ナナック前で吉田・菊池両予定候補とともに街頭宣伝を行いました。


《2016年11月17日》
台風10号豪雨災害の被災者にも医療費等の免除措置を求める
県当局―「国の特別調整交付金の基準には該当」


 11月17日、県議会決算特別委員会で保健福祉部に対する質疑に立ち、台風10号豪雨災害の被災者にも医療費・介護保険利用料等の免除措置を求めました。
 達増知事が9月県議会本会議で、東日本大震災津波被災者の医療費・介護保険利用料等の免除措置を来年12月まで継続すると表明したことを高く評価。昨年度は約35000人が免除措置を受け、「医療費等の免除が受診を促し健康確保につながっている」との釜石・大船渡保健所長の報告も紹介しながら、台風10号豪雨災害の被災者も対象にすべきだと強く求めました。
 健康国保課の藤原寿之総括課長は、「災害等により一部負担金等の免除を行った場合、一定の基準を満たした保険者に対し、減免に要した費用の8割が国の特別調整交付金から交付される制度がある。宮古市・岩泉町は基準に達しており、久慈市は微妙なところだが県での調整交付金の制度があり、そちらでの検討を考えたい」と答弁しました。
 東日本大震災津波の被災地で二重の被害を受けており、制度に基づいて実現できるよう県として努力するよう改めて強調しました。

 質疑の大要は「議会報告」をご覧ください。


《2016年11月16日》
県議団が政務活動費の情報公開に関する申し入れ
領収書等のインターネットでの公開を求める


 11月16日、日本共産党県議団は、田村誠県議会議長にたいし、政務活動費の情報公開に関する申し入れを行いました。
 岩手県議会は、全国に先駆けて、政務活動費について領収書の添付を義務づけるなど先進的な取り組みを進めてきましたが、ホームページで公開されているのは、政務活動費の収支報告書のみであり、領収書等は公開されていません。私は、富山市議会での政務活動費の不正支出事件を契機に、政務活動費に関する県民の厳しい目が向けられていると強調。すでに大阪府・兵庫県・高知県・徳島県で領収書をホームページで公開しており、来年度からは富山県・奈良県で、30年度からは宮城県でも公開予定であることも紹介し、@政務活動費については、収支報告書とともに、領収書、会計帳簿も公開することA政務活動費の情報公開にあたっては、電磁的記録(PDF)等で交付するようにすること―を求めました。
 田村議長は、「非常に世間を騒がせている問題でもあり、私も問題意識を持っている。議会としてしっかり受け止め、結論を出したい」と答えました。 
 15日の県議会・決算特別委員会でも政務活動費の情報公開について取り上げ、「インターネットでの公開にあたり事務的な問題はあるか」と質問。大友宏司議会事務局長は、「データ作成など関係職員の業務量は増加すると考えるが、それほど大きなものではない。議会・議員で判断していただくもの」と答えました。私は、情報公開の先進県として積極的に取り組むべきだと呼びかけました。


《2016年11月12日》
震災復興、成年後見制度などについて
弁護士政治連盟岩手支部の皆さんと懇談


 11月12日、弁護士政治連盟岩手支部(高橋耕会長)と県議会議員との懇談会が開かれました。
 弁政連から震災復興・台風10号被害に関連する諸問題、法テラス出張所の存続問題、成年後見制度の拡充、養育費・面会交流の現状、課題について報告を受け懇談しました。
 震災復興の課題では、災害公営住宅の入居要件(保証人、税金滞納問題)、災害関連死の不支給決定の理由明記問題、災害援護資金の貸し付けを受けたものが死亡した場合の対応、震災特例法の延長に関する問題・法テラス存続問題、被災者生活再建支援金の申請期間(平成30年4月10日まで)の延長問題が提起されました。
 釜石ひまわり基金法律事務所の弁護士は、法テラスの相談は月10〜15件、遺産分割、離婚・DV問題などの相談が多い、住宅の二重ローン問題では、ガイドラインの要件を満たさないケースが多い、支援金・義援金が世帯主に支給され、問題が生じるケースがあることを報告しました。防災集団移転事業の瑕疵担保責任が最小の2年となっていること。区画整理事業には、瑕疵担保責任の制度がないことなどの問題も提起されました。
 成年後見制度の現状と課題については、認知症高齢者、知的障がい者、精神障がい者など対象となる人が岩手県内でも約6万7千人に及んでいるが、後見人は約1700人にとどまっており、後見人の絶対的不足、市民後見人の養成の必要性を強調し、県、市町村の役割が重要と指摘しました。
 その後は懇親会も開かれました。


《2016年11月12日》
戦争法廃止、野党は共闘、安倍政権打倒
11・12みんなの要求実現集会開かれる


 11月12日、戦争法廃止、野党は共闘、安倍政権打倒、11・12みんなの要求実現集会が県公会堂大ホールで開かれ、県内各地から300人が参加しました。来賓あいさつで、日本共産党を代表して私が連帯のあいさつを述べました。
 あいさつで、今開かれている9月県議会で、震災復興では被災者の最も切実な医療費・介護保険利用料の免除措置が来年12月まで継続されることになったこと。被災地福祉灯油の継続を求める請願が全会一致で採択されたこと。台風10号災害対策でも、商工業者に上限2000万円の直接補助が実現し、宮古市・久慈市・岩泉町では被災者生活再建支援金300万円に独自に200万円の上乗せ補助が実現するなど大震災並みの支援策が実現したことを報告しました。また、11日の本会議で、戦争法廃止の請願・意見書、TPP協定を批准しないことを求める請願・意見書が全国の都道府県では初めて採択されたことを報告。安倍政権の暴走が、TPPでも南スーダンP?Oでの駆け付け警護の新任務付与でも大きな矛盾と壁に直面していると述べ、さらに県民運動を大きく発展させようと訴えました。
 川村俊夫憲法会議代表幹事が「戦争法の発動を阻止し、9条の輝く国に」のテーマで講演しました。川村氏は、自衛隊発足時(1954年)に「海外派兵をなさざる決議」を上げたこと。P?O法(1992年)では、P?O5原則の下で武力行使をしない海外「派遣」を認めたが、戦争法に基づく南スーダンへの駆け付け警護は、「任務遂行のための武器使用」を認めており、「派兵」そのものだと指摘しました。参議院選挙で実現した野党共闘の画期的意義、新潟知事選挙での野党共闘の勝利を強調し、より徹底した草の根での宣伝と対話、国民の運動を広げようと呼びかけました。
 その後、岩泉町の台風被害の状況と支援が訴えられ、各団体からリレートークで、戦争法廃止・南スーダンP?Oの撤退、ТPP協定の批准阻止、原発ゼロなどの訴えが行われました。
 集会後は、市内をデモ行進しました。


《2016年11月11日》
全国初!9月県議会本会議でTPP協定を批准しないことを求める請願・意見書を採択
戦争法の廃止を求める意見書も採択


 11月11日の9月定例県議会本会議で、2月県議会に提出され継続審議となっていた、いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク(荻原武雄会長)が提出した「TPP協定を国会で批准しないことを求める」請願と意見書を賛成多数で採択しました。自民党、公明党、県民クラブの一部議員と創成いわての一部の議員が反対しました。都道府県議会レベルでは初の意見書です。
 請願では、政府は交渉過程での秘密主義に続き、大筋合意後もその全容を示さないまま、きちんと精査する時間も与えないで国会での批准を求めようとしていると指摘。いま示されている「合意」は通過点に過ぎず、今後全ての農産物の関税撤廃が迫られる恐れがあり、岩手の農林水産業生産にとって重大な影響が懸念される。「重要5品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保されないと判断した場合は脱退も辞さない」とする国会決議にも違反するものだとして、TPP協定の批准は行わないよう国に意見書を求める―ものとしています。
 また、安全保障関連法の廃止を求める意見書も賛成多数で採択。自民党、公明党、県民クラブが反対しました。意見書では、「我が国は南スーダンPKOに参加し自衛隊を派遣しているが、首都で大統領派と元副大統領派が衝突し治安情勢が一時急速に悪化するなど、停戦合意が成立しているか疑問であり、11月から派遣しようとしている部隊には本県出身者を含め自衛官の生命に危険が及ぶ恐れがある」とし、安全保障関連法を廃止するよう強く求めています。
 「『駆けつけ警護』などの新任務を付与しないこと」とする項目については賛成少数で不採択となってしまいました。
 千田美津子県議が請願に対する討論に立ちました。


《2016年11月11日》
東日本大震災津波から5年8ヶ月にあたっての月命日宣伝
TPP承認案・関連法案の衆議院強行採決に抗議の宣伝


 11月11日の朝、盛岡駅前で東日本大震災津波から5年8ヶ月にあたっての月命日宣伝を菅原則勝県委員長とともに行いました。
 死者5132名、行方不明者1112名と戦後最大の大災害から5年8ヶ月が経過しましたが、仮設住宅にはいまだにピーク時の4割の方々が生活している状況などを報告。被災者のもっとも切実な願いとなっていた、被災者の医療費・介護保険利用料等の免除措置について、達増知事が9月県議会で来年12月まで継続すると表明したと紹介し、復興は正念場であり、引き続き被災者の命と暮らしを守る復興に全力で取り組んでいくと述べました。
 また8月30日の台風10号による豪雨災害では、大震災津波の被災地が再び甚大な被害を受け、大震災並みの支援を講じるよう強く求めてきたことにも触れ、9月県議会の補正予算には、半壊世帯や床上浸水世帯への補助金や商工業者に最大2000万円の補助など702億円の予算が計上されたことも紹介し、さらなる復旧・復興支援の強化を求めていくと話しました。
 さらに、10日の衆議院本会議で、TPP承認案・関連法案が強行採決されたことについて断固抗議すると訴えました。アメリカ大統領選挙で当選したトランプ氏が「TPPからの撤退を表明している」と強調し、TPPを批准した国はなく、世界の動きとまったく無関係に採決を強行するのは暴挙以外の何ものでもないと厳しく糾弾。関税や非関税障壁の撤廃、ISDS(投資家対国家紛争解決)条項の問題にも触れ、国民・県民の運動と結んで批准阻止に全力で頑張る決意を述べました。


《2016年11月9・10日》
教員による暴力・暴言で生徒が不登校に
第三者委員会での真相究明を求める―商工文教委員会


 11月9日・10日、県議会商工文教委員会で、内陸部の県立高校で教員の暴力・暴言によって生徒が不登校になった問題を取り上げ、真相の究明を迫りました。
 高校のバレーボール部員だった男子生徒は、顧問の教師による度重なる暴力や暴言によって登校できなくなり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、今も苦しんでいます。
 「教師が当初は暴力・暴言を否定し、高校も同様の立場で収束を図ったため、生徒の両親は民事訴訟に踏み切った」と強調。裁判で教師は、ビンタや暴言を認め、他の部員からの聞き取りでも同様の事実が明らかになっており、「これは学校教育法が禁じる体罰に当たるのではないか」と追及しました。
 県教委側は、「一般論として、体罰に該当するとは思うが、原告の被告の間で争われている部分であり、(判断は)差し控えさせていただきたい」と述べるにとどまりました。
 さらに、男子生徒の担当医師が「部活内で指導教諭からの言動が外傷体験となった」との診断書を出していることも示し、裁判を理由に県教委が真相究明を回避することは許されないと指摘。第三者委員会を設置して、真相究明するために、商工文教委員会として決議をあげるべきだ」と求めました。
 この問題については、引き続き商工文教委員会で協議していくことになりました。

 質疑の大要については「議会報告」をご覧ください。


《2016年11月8日》
千田美津子県議が二度目の一般質問に登壇
台風被害対策、大震災津波からの復興、子どもの医療費助成などを質す


 11月8日の9月県議会本会議で、千田美津子県議が二度目の一般質問に立ちました。
 千田県議は、台風10号で被害を受けた商工・観光業者などへの県の独自支援を評価するとのべ、「国に大震災津波並の支援を求めるべきだ」と強調。達増拓也知事は「国に引き続き要望していく」と答弁しました。
 また千田県議は「津波被災者で住宅確保の見通しが立っていない世帯数は」と質問。県側は「1088世帯(全世帯の% 余)が再建方向を決めていない」と明らかにしました。
 千田県議は、岩手県保険医協会の調査では、貧困などが原因で虫歯治療を受けていない小・中学生が多数いると紹介。「県は子どもの医療費助成を小学校卒業まで拡充すべきだ」と迫りました。達増知事は「子どもたちの受診の実態や生の声を参考にし、検討したい」と答えました。
 さらに、新任務を付与して南スーダンへ派遣される自衛隊には岩手県出身者も含まれているが、「殺し、殺される」戦争に参加させていいのかと指摘。達増知事は、安保法については法案審議の過程で反対も含めての様々な意見が出ており、それに基づく新任務付与は「より慎重な判断が求められる」との認識を示しました。
 国が進める環太平洋連携協定(TPP)について、達増知事は「国はコメ生産者ら国民の不安にしっかり答える説明が必要。先の参院選や新潟県知事選では、情報開示と説明が不十分で、国民的議論が尽くされていないことが結果に表れた」と答弁しました。
 千田県議は、介護保険の問題や、県立病院の課題についても取り上げました。


《2016年11月5日》
TPP衆院特別委強行採決に断固抗議、街頭から訴え
強行採決した自民・公明・維新は国民の声を聞け


 11月5日の昼、衆議院のTPP特別委員会での承認案・関連法案の強行採決を受け、ナナック前で吉田恭子さんとともに緊急の街頭宣伝を行いました。党県委員会の勤務員らがビラ配布や署名活動も行いました。
 4日の衆院本会議が午後1時から予定され開会をめぐって話し合いが行われている最中に、もともと日本共産党と民進党が開催に同意していなかった衆院TPP特別委員会を、塩谷立委員長の職権で、本会議の閉会後1時半からとしていた日程も無視して突然開会、共産、民進両党の抗議を押し切って審議を空回しし、反対した党の質問時間が過ぎたとして採決を強行しました。国民の多数が反対するTPP承認案などを強行するためだけの異常な議会制民主主義の破壊は許されません。安倍政権がこれほど無理に無理を重ねてTPP承認案などを強行するのは、アメリカ大統領選の候補者がTPPに反対しているのを見越し、オバマ政権が任期中に承認するよう督促するためです。それこそアメリカを向いたものです。
 私は、「国民の命や暮らしを守るよりも大企業の利益を最優先するルールをつくる、TPPの強行は許せない」と糾弾。強行採決した自民、公明、維新の3党に抗議の声を上げようと強調しました。そして、安倍政権の暴走を阻止し、総選挙でも野党共闘を実現させて、政治を変えようと呼びかけました。
 ビラを手にした30歳の男性は、「与党は国民の意見をもう少し聞いてほしい。実家が農家なのでTPPの影響が気になる」と話しました。
 アメリカのためではなく国民のことを考えるなら、TPPは徹底審議のうえ廃案にすべきです。暴言・失言を繰り返す山本農水相や塩谷委員長らの責任を明確にすることも不可欠です。


《2016年11月4日》
達増知事が被災者の医療費・介護利用料等の免除措置の継続を表明

 11月4日の県議会本会議で、達増拓也知事は、12月までとなっている被災者の医療費・介護利用料等の免除措置について来年12月まで1年間継続すると表明しました。
 免除措置は被災者の命綱となっており、継続を求める請願・意見書が6月県議会で採択されるなど、被災者の切実な願いでもあり、県議団も免除措置の継続を訴えてきました。
 達増知事は一般質問の答弁で、「平成29年1月以降の免除措置について、市町村等にその意向を確認したところ、最終的には国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険および障がい福祉サービスについて、すべての市町村において現行制度のまま継続するとの回答をいただいた。県としては、いまだ多くの被災者が応急仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされており、引き続き医療や介護サービス等を受ける機会の確保に努める必要があることから、平成29年12月までの1年間、これまでと同様の財政支援を継続していきたい」と答えました。


《2016年11月4日》
安保法制発動、新任務付与許さず、南スーダンから撤退を
女性5団体が県議会に請願を提出


 11月4日、新日本婦人の会県本部、母親大会実行委員会、岩商連婦人部協議会、いわて女性9条の会、いわて労連女性部の5団体は、田村誠県議会議長にたいし、「安保法制の発動を許さず、自衛隊に『駆けつけ警護』など新任務を付与せず、南スーダンからの撤退を求める請願」を提出しました。千田美津子県議らが紹介議員になりました。
 請願では、◇自衛隊に「駆けつけ警護」など新任務を付与せず、南スーダンから自衛隊を撤退するよう国に求めること◇安保法制の発動をやめ、多くの国民が望んでいる安保法制を廃止するよう国に求めること―を求めています。
 新婦人県本部の渋谷靖子会長は、「南スーダンはとても危険な状態にあり、自衛隊が初めて殺し殺されることになりかねない。ましてや派遣される青森駐屯地の自衛官の中には、岩手県出身者も多く、自衛官の母親が涙ながらに街頭で反対を訴えています。私たちは絶対そうしたことがあってはならないと強い思いでいます」と請願の採択を訴えました。
 田村議長は、「県議会でしっかり議論していきたい」と答えました。
 年金者組合岩手県本部は、若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求めて請願。参加者は「国会では『年金カット法案』が審議中だが、年金生活者の暮らしを守りたい」と話しました。
 岩手県生協連など4団体は、沿岸被災地を対象にした福祉灯油への支援継続を請願しました。


《2016年11月2日》
医師・看護師確保、中央病院の取り組み
県議団が望月院長と懇談


 11月2日の午後、県議団が中央病院を訪問し望月泉院長と懇談しました。千葉雅弘事務局長も同席しました。
 県立病院の医師確保について、望月院長は、中央病院は充足しているが産婦人科・小児科は苦戦している。沿岸の久慈(平成15年比−16)、宮古(−13)・大船渡(−3)、釜石病院(+2)は厳しい状況だ。中央病院から麻酔科の医師をはじめ県内各病院に医師を派遣していると述べました。中央病院の医師は、186人、うち席124人、後期研修24人、初期研修37人、臨時1人となっています。女性医師確保のため、短時間勤務の席職員の制度や24時間保育も実施しているが、24時間保育の利用はほとんどなしとのこと。県内の医師数は増加しているものの全国との格差は拡大している。岩手県が提案している「地域医療基本法」は医師の偏在を得制するうえで重要な提案だと述べました。
 看護師の確保については、7対1看護体制をとっているが、昨年は9日夜勤が発生したが、今年は在院日数8昨年11.8日から今年11.5日)が減少したことから改善しているとのこと。私からは、切実となる看護師確保について、年次休暇が自由に取れ、9日夜勤の解消など労働条件の改善が必要ではないかと聞きました。

オープンホスピタル(中央病院祭)に500人

 10月16日の日曜日に、初めて開催した中央病院祭―オープンホスピタルには500人が参加したとのこと。県内の中学校、高校、大学等に案内チラシを配布し取り組んだが、ヨスを超える参加者で、受付の体制が間に合わない助教だったとのこと。各診療科や手術室、臨床工学など中央病院の各部門の取り組みを紹介し、体験コーナーも。大変好評だった。今後の医師・看護師確保等につなげたいと述べました。