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《2018年6月30日》
第64回岩手県母親大会に県内各地から1443人
前川喜平元文部科学省事務次官が講演


 6月30日、第64回岩手県母親大会(同実行委員会主催)が滝沢市で開かれ、1443人が参加しました。
 英語や道徳の学校教育への影響、医療・介護、若い世代のしゃべくりカフェなど13の分科会で熱心に討論。安倍9条改憲阻止や森友・加計疑惑の徹底究明を求める決議を採択しました。
 加計疑惑で政府の権力私物化を告発した前川喜平氏(元文部科学省事務次官)が講演。「国会で平然と虚偽答弁をするような人物が首相のままではいけない」と批判しました。
 自主夜間中学のスタッフとしても活動する前川氏は「人間らしく成長するには『学び』が必要だ」と強調。憲法は個人の尊厳と三つの原則(国民主権、基本的人権、平和主義)で成り立っており、その理想を実現するのが教育だと語りました。
 柳村典秀市長、いわて労連の金野耕治議長が来賓あいさつ。金野氏は与党による「働き方改革」法案の強行採決に抗議し、「(過労死遺族など)お母さんを大切にしない政治はダメだ」と訴えました。
 達増拓也知事から連帯のメッセージが寄せられました。


《2018年6月28日》
被災者医療費免除打ち切ると「通院支障」58%
岩手県保険医協会がアンケート結果を発表


 6月28日、岩手県保険医協会は県庁で記者会見し、東日本大震災津波被災者の医療費負担アンケート(4〜6月実施)の結果を発表しました。2210人から回答を得ました。
 県が市町村と独自に行っている被災者の国保や後期高齢者医療の医療費免除は、今年12月末までです。来年1月から自己負担が発生した場合の対応について、39.3%が「通院を減らす」、18.2%が「通院できない」、10.5%が「わからない」と回答。計68%に達しました。
 意見欄には1279人が記述。「仮設住宅で脳梗塞を発症し、糖尿病や腎臓の機能低下も。医療費免除が終われば、命も終わる」「心臓が悪くて働けず、食べるのもやっと」「津波がなければ高血圧にならなかった。免除が切れたら通院を減らす」「子どもは何とか通院させたい」などの切実な声が寄せられました。
 一方、2012年2月に免除が打ち切られた社会保険の被災者で「これまで通り通院した」と答えたのは39.5%にとどまりました。
 同協会は、災害公営住宅への入居が進んでいるが、低所得や津波による収入減の影響で家賃滞納が増え、仮設住宅にはいまだに5000人以上が生活していると指摘。窓口負担が発生すれば、必要な受診が妨げられ、健康をさらに悪化させる恐れがあると警鐘をならしています。
 当面は県として被災者の医療費免除を継続し、国も免除費用の全額補助を復活すべきだと強調しています。

被災者の医療費窓口負担の免除継続を求める請願を提出

 保険医協会は、佐々木順一県議会議長にたいし、東日本大震災被災者の医療費窓口負担の免除継続を求める請願を提出。紹介議員として同席しました。
 請願では、@被災者の医療費窓口負担の免除にかかる補助を2019年1月以降も継続することA国において被災された方の医療費窓口負担の免除にかかる費用の全額を補助するよう、国に対し意見書を提出することB国において被災された社会保険の方の医療費窓口負担の免除を復活するよう、国に対し意見書を提出すること―を求めています。
 佐々木議長は「大変切実な声だ。県議会でしっかり議論していきたい」と述べました。


《2018年6月27日》
遠野緑峰高校と遠野市の高校魅力化の取り組みを調査
生徒も教職員も表彰される高校―学年経るごとに自己肯定感が高まる


 6月27日、高田一郎県議とともに、遠野緑峰高校を訪問し、菊池勇校長から日本学校農業クラブ全国大会優秀賞受賞や全国ユース環境活動発表大会環境大臣賞受賞などの全国から注目される取り組みと学校の現状などについて聞きました。
 生産技術科では「農業と家庭」を学んでいますが、すべての生徒が農業クラブに参加し、草花専門分会など5つの分会に分かれて研究活動に取り組んでいます。特に草花研究会では、遠野の特産であるホップの廃棄物を使っての和紙づくりに取り組み、これまでに数々の賞を受賞しています。情報処理科では、県内高校初のスマホを活用しての農商連携・6次産業化の授業も行われています。専門学校を含めた進学率は3割、就職率は7割で、管内への就職が高いのが特徴です。
 地域に必要な高校としての存続を求める市民運動と遠野市の具体的な支援(通学費定期代の半額補助、魅力ある授業支援、海外派遣など)と高校独自の取り組みが相まって、今年度の新入生は生産技術科で35人(昨年度31人)、情報処理科で22人(16人)と昨年度を上回りました。県教委は今年度の入学制の実績と地域からの要望を踏まえ、平成32年度からの遠野高校と遠野緑峰高校の統合を延期することを示しました。
 菊池校長は、新入生が増加し、統合が延期されたことで、「この先、いろんなことを検討する余裕ができた」「動物・植物にかかわって学んでいることは、人の精神に与える影響は大きい。学年が進むほどに自己肯定感が高まっている」と話されました。また、今年1月には、平成29年度文部科学大臣優秀教職員表彰を受賞しています。教職員の頑張りも特筆すべきことです。

市教委が「高校魅力化アクションプラン」を策定し
二つの高校存続と魅力化に本気で取り組む


 午後には、遠野市教育委員会を訪問し、中浜艶子教育長、澤村一行教育部長らから市教委の取り組みを聞きました。遠野市では、遠野高校と遠野緑峰高校の2校存続をめざして様々な取り組みを進めています。昨年2月には「高校魅力化アクションプラン」を策定し、市内中学3年生へのアンケート調査結果を踏まえて、中学3年生へのアプローチ(@高校に関する詳しい情報が不足、A部活動、進学就職実績、サポート体制の情報不足、B進路決定するうえで両親、友達、先生の影響が大きい、市外の高校への漠然とした憧れがある)ことを踏まえた取り組み、高校生アンケートを踏まえた高校魅力化の取り組みを具体化しています。アクションプランの第一は、「高校PRプラン」で、高校説明会、オープンスクール、中学校訪問出前講座に取り組むとともに、スマホ版HP“学び場遠野”、プロモーションビデオ作製、高校PR情報誌の発行、プランの第二は「高校魅力化推進プラン」で、高校生海外派遣支援(姉妹都市米テネシー州チャタヌーガ市)、魅力あるクラブ活動支援、進学・就職支援の取り組み、プランの第三では、「小中高連携推進プラン」、プランの第四は、「就学・生活支援プランで、遠距離通学生徒への通学費負担を今年度から実施しています。市の予算上では通学支援500万円、海外派遣支援500万円、さらに高校説明会等への支援や遠野市のまちづくりへの提言のための大学等9団体との連携協定の取り組みなどに600万円となっています。市が高校の存続・魅力化に本気で、具体的に、中学生や高校生の声に耳を傾けて取り組んでいることに感心させられました。

市民に開かれた新市庁舎を見学
本田敏秋市長と懇談


 その後、昨年9月に開庁した遠野市庁舎を訪問し、千田孝喜環境整備部長、菊池昭彦課長補佐に案内され、市民に開かれた1階の多目的市民ホールやまちなか図書ルーム、2階のフレキシブル執務スペース、3階の展望ロビーや会議室に感心させられました。3回の多目的大会議室は、災害時には災害対策本部にも活用できるように必要な施設・機器が整備されていました。
 とぴあ庁舎にある市長室を訪ね本田敏秋市長と懇談。新庁舎建設では市民の意見を聞いて、市民に活用されるような施設として整備したこと。とぴあの維持を含めて市長室はこれまで通りとぴあ庁舎としたことなどを話されました。RCづくりですが、内装は地元県産材・遠野市産材が活用され、木の香りが漂う明るく、温かい建物となっています。冷暖房はチップボイラーで、地元のチップを有効活用、燃料費はこれまでの3分の1とのことでした。


《2018年6月20日》
全校生徒25人の小規模校を大事に素晴らしい木造校舎
新築した葛巻町立江刈小学校を訪問


 6月20日、高田一郎県議とともに、金澤卓司前校長(現 山王児童センター・老人福祉センター館長兼所長)の案内で、葛巻町立江刈小学校を訪問しました。
 江刈小学校は、今年度全校生徒数25人(今後30人前後で推移する見通し)ですが、昨年3月に木造の新校舎を建設し、創立140年を迎えました。新校舎は木造2階建て、葛巻町産材のカラマツ、アカマツを多用し、玄関前の階段状の多目的スペースには天然アカマツの丸太4本が支柱として使われていました。暖房は木質ペレットボイラーを採用、トイレはウオッシュレット、バリアフリーとなっています。金澤前校長先生が設計段階から加わり、いたるところに工夫がなされた校舎となっています。いわて木材利用優良施設コンクールで「岩手県知事賞」を受賞しています。
 何よりも感心したのは、小規模校ながら素晴らしい校舎を建設した葛巻町と地域住民の心意気です。今回の訪問調査には、石角則行町教育次長に案内と説明をしていただきましたが、「葛巻町民憲章の第一章に、『幸せな輝かしい未来のために、たくましい体力と気力、知性と創造性に満ちた人を育てる、教育の町づくりに努めます』と謳われていること」「葛巻町だからこそできる、葛巻町にしかできない地方創成に果敢に挑戦し、全国の山村のモデルとなるまちづくりを目指していること」「学校は地域の核であり、地域の要望なしに学校の統廃合は行わないこと」「小規模校ならではの教育に取り組んでいること」が述べられ、大変感心させられました。
 越智秀樹校長からは、小規模校ならではの取り組みについて説明を受けました。葛巻町では唯一スクールバスのない学校で集団登校となっており、不登校もなく、明るく素直で心豊かな子供たちに育っていること。1年生・2年生は単独学級で、3〜4年、5〜6年生は複式学級となっています。校長・副校長と4人の学級担任の教諭、養護教諭、臨時事務職員の県職員のほかに、町から学力向上支援員、特別支援教育支援員、臨時用務員が配置されています。小規模校のメリットは、「どの子も活躍する機会があること」「多くの体験ができること」「たくさん目をかけてもらえること」と話し、年間行事では、大運動会(5月)は祖父母を含めた地域住民や保育園児も参加する地域ぐるみの取り組みです。学校林の育樹祭(6月)や江刈太鼓の取り組みなど多彩な活動がなされています。

小人数・複式だからこそ育つこともある
公営塾・寮の整備など葛巻高校への支援もさらに拡充


 午後には、吉田信一町教育長を訪ね葛巻町全体の教育方針について説明を受けました。吉田教育長は、「地元からの声が出ない限り学校の統合は進めないことが町長の方針だ」「小学校では切磋琢磨より基礎基本を身に着けることが重要」と話されました。「5小学校のうち4校が複式学級となっているが、少人数・複式だからこそ育つこともある」「学力も決して他校と比べて引けを取らない」「中高一貫教育の取り組みの中でさらに底上げされている」と話されました。昨年9月から始めている葛巻高校での無料の「葛巻町学習塾」(町が2100万円で委託、300万円でスクールバス確保)、山村留学は来年は10人を目標に取り組んでいること。学生寮(30人規模)をグリーンテージに隣接して整備する計画(2億7千万円)で進めていること。今年度から葛巻高校の新入生の制服への補助(男性5万円、女性6万円)を商品券で行っていること。葛巻高校の教育支援では1100万円(うち通学バス補助が700万円)への支援を行っていることが紹介されました。また、葛巻町スポーツツーリズム奨励事業で各種大会やスポーツ合宿の誘致に取り組んでいることも話されました。

町内からの葛巻高校への進学率は80%
国公立大学に9名合格


 その後、今年創立70周年を迎える県立葛巻高校を訪問し、上柿剛校長から話を聞きました。平成30年入試では、志望した10人のうち9人が国公立大学に合格するなど進学も就職も100%、町内中学生の葛巻高校への進学率は80.0%と引きあがっていること。今年度の入学者数は46名(昨年度は51名)、山村留学は県外1名、県内2名、公営塾への参加は昨年度137名中57名、今年度は133名中51名となっており、今後さらに増加する見通しとのこと。公営塾を行っているセミナーハウスも見てきました。
 最後に、教員住宅について尋ねると、零下20度にも冷え込む中、鼻毛まで凍る寒さとのこと。葛巻町は小中学校の教員向けの教員住宅を整備しており、県教委も教員住宅の整備に取り組む重要性を痛感させられました。


《2018年6月17日》
「おおつちの未来と命を考える会」が住民集会開催
齋藤徳美岩大名誉教授が講演


 6月17日、大槌町で「おおつちの未来と命を考える会」が住民集会を開き、齋藤徳美岩大名誉教授が「二度と災禍を繰り返さないため、みんなで手を携えて進めませんか」と題して講演しました。私も参加してきました。
 齋藤教授は、岩手県では明治の大津波(1896年)以来、昭和の大津波(1933年)、今回の東日本大震災津波で、110年に3回の大津波を経験している。「津波はまた大槌を襲う」と指摘。今回の大震災津波で県内では6200人を超える犠牲者、特に大槌町では1286人の多くの犠牲者をなぜ出したのか。しっかり検証して今後に生かすことが必要と述べ、究極の対応は、「津波てんでんこ」―普段から家族で話し合い、各自が逃げること。高台への非難に尽きると強調しました。鵜住居防災センターで多くの犠牲者を出した検証に触れて、自治体の責任(津波に関する認識の欠如)と住民の側での課題も指摘し、釜石市では、従来と異なる発想での対応として、@避難に特化した避難訓練の実施、A市職員全員の防災研修、B防災士の育成、C市民による防災市民憲章策定に取り組んでいることを紹介しました。
 大槌町旧役場庁舎での教訓をどう生かすかについて、旧庁舎は、海岸から近く、低地にあり、明治の津波で2.7m、昭和の津波では3.9m、チリ地震津波でも3.6mの浸水域だった。庁舎前に災害対策本部を設置しようとしたことは、津波常襲地帯でありながら、危機管理意識を欠如したもの。大槌町が県内被災地では唯一避難勧告も指示も発令できなかったことも多くの犠牲者を出した要因であり、行政責任は大きいと指摘しました。災禍を繰り返さないために何をなすべきかを問うた上で庁舎の解体の是非を議論すべきであったと述べました。また、「伝聞は薄れ」「記憶は風化する」と述べ、遺構の重要性を指摘。「解体か保存かの不毛な対立のままでは、大槌の未来は描けない。第三の選択も含めて同じ土俵で道を探るべき」と提起しました。
 参加者の質問・討論では、「千年に一度の津波といわれるが、専門家の認識と行政の対応はどうだったか」「津波は必ず来ると指摘されていたが、津波をなめていた」「なぜ役場が適切に対応できなかったのか」など、震災の記憶をたどりながらの発言が相次ぎ、質問には斉藤名誉教授が丁寧に答えました。
 住民集会に先立ち、城山公園から復興の全景や復幸きらり仮設商店街、旧大槌町役場庁舎、交流施設「おしゃっち」を見てきました。


《2018年6月14日》
6月定例県議会へ向けて県政要望を聞く会を開催

 6月14日、22日から開会となる6月定例県議会へ向け、県議団は、県政への要望を聞く会を開催。10団体から13名の方々に参加いただきました。
 はじめに私から2月県議会における県議団の論戦や成果、東日本大震災津波からの復興の現状や課題などについて報告。保険医協会が行った被災者医療費負担アンケートで、12月までとなっている医療費免除が打ち切られた場合、「これまで通り通院する」と答えた人は32%にとどまっている実態などを紹介しました。
 参加者からは、「津波被害の大きい自治体では100人規模で他自治体からの派遣職員や任期付職員が支えており、復興創生期間(2020年度末)終了後もそうした支援が必要ではないか」(自治労連)、「子ども食堂への支援を行っている。非常にニーズは高いが、運営する人材が少なく大変な状況だ」(生協連)、「子どもの医療費助成の小学校卒業までの現物給付化について首長と懇談したが、県が決断すれば実施したいという回答だった」(民医連)、「米軍機が県内上空を低空飛行訓練した問題で現地調査を行った。住民の安全に関わる重大問題であり、県議会としても抗議の意思を示してほしい」(平和委員会)などの声が出されました。


《2018年6月12日》
歴史上初めて米朝首脳会談が実現
「完全な非核化」と「安全保証」で合意


 6月12日、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長は、シンガポール南部セントーサ島のカペラホテルで会談しました。両国首脳の直接会談は歴史上初めて。両首脳は、「朝鮮半島の完全な非核化」と「北朝鮮に対する安全の保証の提供」を米朝が相互に約束する共同声明に署名し、朝鮮半島における永続的な平和体制の構築に向けて協力する「新しい米朝関係」を確立することを表明しました。
 共同声明は、▽新たな米朝関係の確立▽朝鮮半島における永続的で安定した平和体制構築への努力▽4月の南北首脳会談で合意した「板門店宣言」の再確認による完全な非核化への決意▽戦争捕虜・行方不明者の遺骨返還への協力―の4項目を双方の合意内容としてあげました。
 さらに声明で両首脳は、史上初の米朝首脳会談が「大きな意義をもつ画期的出来事」と認め、敵対関係から「平和と繁栄」の新たな協力関係への転換に向けて合意事項を「完全かつ速やかに履行する」ことを約束。ポンペオ国務長官らによる高官級の交渉を継続していくことを確認しました。
 トランプ大統領は会談後の記者会見で、▽金正恩氏が弾道ミサイル関連の実験場の破壊を約束した▽トランプ氏から日本人拉致問題を含む人権問題を提起した▽対話継続中は米韓合同軍事演習を中止する▽高官級の米朝交渉を来週から開始する―と明らかにしました。
 また、トランプ氏は金氏が米ホワイトハウスへの招待を受け入れたとし、自らもいずれ平壌を訪問する意思があると表明。非核化の時間幅については、科学的・技術的な理由から「長い時間がかかる」と認めました。朝鮮戦争については、韓国と中国も関与した形での終結を望むとしました。
 両首脳は午前9時3分、ホテル中庭を双方から歩み寄り、両国国旗の前で12秒間の握手を交わし、初対面を果たしました。
 通訳のみを同席させた最初の1対1形式の会談の場で、トランプ氏は「名誉なことだ。素晴らしい関係を築く。疑いない」と指摘。金氏は「ここまで来るのは容易ではなかった。過去に足をとられ、古い偏見と慣行に行く手をさえぎられた。しかし、そうした障害を全て乗り越えて、今日、ここにいる」と応じました。
 両首脳はこの後、ポンペオ長官や金英哲党副委員長らをまじえた拡大会合、昼食形式の会談に臨み、午後1時41分に共同声明への署名を終えました。

(写真は12日放映のNHKニュースより)

 日本共産党の志位和夫委員長の談話はこちら→「歴史的な米朝首脳会談を心から歓迎する」


《2018年6月11日》
国民平和大行進が盛岡入り―歓迎集会であいさつ
今年は全33市町村で行進


 2018年原水爆禁止国民平和大行進(北海道―東京コース=太平洋側)が11日、盛岡市に入りました。雨が降るなか、盛岡大学の学生らを先頭に元気よく歩きました。
 歓迎集会には100人が参加。岩手県原水協の代表理事としてあいさつし、「12日の米朝首脳会談では、非核化や朝鮮戦争の終結が議論される」と強調しました。広島で被爆した岩手県被団協の三田健二郎副会長(81)は「日本が核兵器禁止条約に署名しないのは残念だ。米朝首脳会談が反核平和に結びつくように、岩手の行進の成功を」と激励しました。
 全国通し行進者の山内金久さん(70)=板橋原水協=と小林和江さん(76)=静岡平和委員会=が活動を報告しました。
 今年は田野畑村と住田町で新たに行進を実施し、山田町と大槌町で大震災津波後、初めて行進を再開します。全33市町村で行進に取り組みます。


《2018年6月10日》
市田副委員長と紙参議院議員迎えた日本共産党演説会を開催
会場あふれる1000人以上の方々が参加


 6月10日、盛岡市都南文化会館(キャラホール)で、来年の参院選と統一地方選、延期選挙での躍進に向け、市田忠義副委員長と紙智子参議院議員を迎えた日本共産党演説会を開催しました。県内各地から会場あふれる1000人以上の方々が参加しました。
 市田副委員長は、「参院選は比例で850万票・15%以上を獲得し、紙参議院議員をはじめ比例候補7人の全員当選を」と訴えました。また、12日からの米朝首脳会談が、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和体制構築をめざす中、共産党が関係各国へ要請した方向で事態が動いてきたと説明。帝国主義論を分析し、発展させた党綱領の力が際立っており、「確信を持って新しい歴史の流れをつくろう」と強調しました。市田氏は「共産党員は自分のみんなの幸せのために、羅針盤を持った生き方を選んでいる」と紹介。市民と野党の共闘で自民党政治を終わらせ、野党連合政権に挑む歴史的な時代を迎え、「ご一緒に、やりがいのある人生へ足を踏み出そう」と呼びかけました。
 紙参議院議員は、「森友・加計疑惑の真相究明に背を向ける安倍政権は退陣を」と呼びかけ、農林業問題についても縦横に語りました。
 7月に市議選をたたかう照井メイ子花巻市議、来年の延期選挙をたたかう5人の盛岡市議団を代表して庄子春治市議団長、3人の県議団を代表して私、斉藤信が決意表明を行いました。(6・10日本共産党演説会での決意表明.pdf)
 日本共産党演説会には、達増拓也知事、戸羽太陸前高田市長、遠藤譲一久慈市長、神田謙一住田町長、中居健一岩泉町長、大井誠治県漁連会長、久保憲雄県農協中央会会長、中崎和久県森連会長、飯塚明彦県生協連会長からメッセージが寄せられました。


《2018年6月9日》
安倍暴走内閣退陣を求め4野党合同街頭演説

 通常国会最終盤の6月9日、岩手県の日本共産党、国民民主党、自由党、社民党の4野党は盛岡市で合同街頭演説を行い、「安倍政権の退陣を求める声を岩手から上げよう」と呼びかけました。
 国民民主党の橋元・県連代表代行は、森友・加計疑惑の真相究明と責任追及に向け、「野党は力を合わせてがんばる」と表明。社民党の小西和子県連合代表は、過労死促進の高度プロフェッショナル制度を含む「『働き方改革』一括法案は廃案に」と訴えました。
 自由党の郷右近浩総務会長は「岩手は知事選や参院選などで野党共闘の信頼関係を築いてきた。県民の力を再び結集して、ウソをつく安倍政権を倒す」と強調しました。
 私は、安倍政権は森友・加計疑惑から逃げ回り、米朝首脳会談(12日)を前にして「対話否定、圧力一辺倒」の態度を変えないなど、内政外交ともに破綻していると批判。「安倍政権を退陣に追い込む力は市民と野党の共闘だ。新潟県知事選(10日投票)での池田ちかこ候補の勝利と、岩手の共闘発展のために奮闘したい」と決意をのべました。(4野党合同街頭演説要旨)
 4野党は手をつないで共闘をアピール。聴衆から「がんばれ!」と声援を受けました。


《2018年6月5日》
もりおか復興支援センター、備後災害公営住宅、内陸被災者支援センター
県立盛岡南校の復興教育を調査―復興特別委員会で


 6月5日、県議会復興特別委員会の調査で、被災者支援に取り組むもりおか復興支援センター、いわて内陸被災者支援センターと内陸に整備されている備後災害公営住宅、県立盛岡南高校の復興教育について調査しました。

盛岡市内の被災者551世帯1185人を訪問・支援
家賃補助なくなると生活困窮が約3割


 もりおか復興支援センターでは、金野万里センター長から取り組みの状況を聞きました。復興支援センターは平成23年7月11日に盛岡市の委託を受けてオープン、一般社団法人SAVE IWATEが運営しています。昨年度は利用者数14774人、窓口相談722人、電話相談5470人、訪問件数2284件となっています。盛岡市内に避難している方々の住居の状況は、3月末現在、みなし仮設158世帯、民間賃貸107、自宅232、災害公営11、親族宅等24件施設入所17、社宅2件、不明2件、合計551世帯1185人となっています。
 著しく生活困窮している世帯や心理的支援が必要な要支援(2週間に1回訪問)は9世帯、要支援よりやや軽度な支援が必要な支援(1か月に1回訪問)は173世帯で合計33%となっています。世帯の生活の状況は、家賃補助が終了後も生活が可能390世帯70.8%、家賃補助が終了すると生活困窮の可能性は60世帯10.9%、家賃補助が終了すると生活保護の可能性33世帯6.0%、生活保護世帯17世帯3.1%とのことですが、内陸に災害公営住宅が整備(盛岡市に2か所160戸)されることから、実際は災害公営住宅入居希望が多いとのことです。今後の課題としては、災害公営住宅での孤立化の課題があり、7年間の取り組みと人間関係をいかして見守りの活動を進めていきたいと話されました。

内陸被災者の住宅確保の意向調査
「行き先決定」640件、84.5%


 いわて内陸被災者支援センターでは、山屋理恵センター長、花坂圭一事業統括から説明を受けました。被災者支援センターは内陸及び県外に避難している被災者の住まいの意向把握や、再建法を決めかねている方への相談支援を通じて恒久的住宅への移行を促進することを目的に、平成28年5月から取り組まれています。
 昨年度は県内外に避難している757世帯(県内555世帯、県外202世帯)の住宅再建意向調査を実施しています。災害公営住宅や自立再建、民間賃貸などの「行き先決定」は640世帯、再建方針は決まっているが時期未定の「意向確定」95世帯、「意向未定」が20世帯、「意向不明」が2世帯となっています。県内内陸避難者555世帯のうち特定延長が239世帯、県外では202世帯のうち特定延長が16世帯です。相談支援業務も2065人6797件です。被災者の状況として、高齢者世帯が災害公営住宅にするか施設入所などで悩まれているとともに、年金収入のみで家賃が払えるか悩んでいる。若い世代は、子どもの学校・学区の問題と仕事の課題を抱えている。自立再建では資金の問題が課題となっていると話されました。
 完成した県営備後8号棟災害公営住宅を視察し、辻村俊彦盛岡広域振興局建築住宅室長から説明を受けました。RC造3階建24戸で、当初24戸の入居が決まっていましたが、4件がキャンセル、3件が収入超過で入居できずの結果となったとのこと。入居申請と審査の在り方を検討すべきと思いました。内陸災害公営住宅は、沿岸と違って収入超過者(政令月収15万8千円)は入居できないことになっていることも課題です。2DK、3DKの空き室を見ましたが、風呂場も台所も広く畳の部屋は1室であとはフロアとなっています。9号棟RC3階建18戸(30年度中)、10号棟木造2階建8戸(30年度中)が建設中で、長屋の木造住宅が人気が高いとのことでした。

復興教育を年間行事に位置付けて
復興・防災に担い手として


 県立盛岡南高校を訪問し復興教育の取り組みについて松尾和彦校長と生徒の皆さんから聞きました。東日本大震災津波以降、「つづける・つなげる・つたえる」の精神で、平成24年度以降は復興交流推進事業としてボランティア活動に取り組み、平成28年度以降は、「総合的な学習の時間」の取り組みとして年間計画に盛り込んで実施。被災地の現状や防災について学び、復興、防災・減災に自ら携わろうとする人材の育成をめざし、1学年での被災地訪問を通し復興の現状に触れ、2・3学年での進路探求に波及させるとしています。被災地訪問にあたっては、被災者支援に取り組むNPOと連携し事前学習に取り組んでいます。被災地訪問の成果は高校の文化祭で発表されます。4人の生徒が復興教育の取り組みを発表されました。「知ること。考え続けること。3・11を忘れないこと」「復興募金バザーの取り組みを通じて、気配り、思いやりの気持ちがつくられている」「救護訓練の取り組みで心肺蘇生とAEDの扱い方を覚えた」「鵜住居児童館でのボランティア活動を通じて、未来につなげる、自分で判断し、自分で行動することを学んだ」としっかりした報告が行われました。