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《2021年4月28日》
二戸地区で高校再編計画最終案について説明会開かれる
福岡工業高校の存続求める声が多数上がる


 4月28日、二戸地区で高校再編計画最終案についての説明会が市民文化会館で開かれ、私も参加してきました。地元の五日市王県議、工藤大輔県議、上原康樹県議も参加しました。
 県教委の高橋次長があいさつ、森田高校改革課長の説明を受け、参加者から積極的な発言と質問が述べられました。
 最初に発言した二戸市教育長の鳩岡氏は、「福岡工業高校の素晴らしい新校舎ができたばかりで2学科の工業科を1学科に削減されることは問題だ。二つの理由として@工業の基幹学科である機械科と電気科の2学科を持つ県北唯一の専門高校として学びを保障すること。A工業高校への入学者が増加(今年度57人入学)しており、今後の状況を見守るべきではないか」と述べました。
 二戸市副市長の大沢氏は、「工業高校への進学志望が相当あり、県北振興と人材育成の観点から工業専門高校として存続を求める」「二戸市としては市広報の5月号から特集で工業高校等の魅力を紹介することにしている」と発言しました。元二戸市議は、「具体的な高校再編計画が事前の連絡も説明もなく公表されたことに県教委に対する不信感が広がった。地元との信頼関係がなければ今後もうまく進まないのではないか」「急いで結論を出さずに凍結、白紙にすべき」と発言しました。
 福岡工業高校同窓会長の中奥氏は、「工業高校の生徒は国家資格の取得など全国にも誇れる実績をつくっている。こうした資格取得は年間1085時間の授業・実習によって獲得されたもので、1学科になればできないのではないか。小規模でも2学科の専門高校として存続すべき」と発言しました。
 全体で11人が発言し、ほとんどの発言者が福岡工業高校の2学科での単独存続を求める意見でした。一戸町からの参加者が一人だけ県教委の再編計画に賛成と発言しました。もう一人が「反対でも賛成でもないが、残したいなら魅力ある地域づくりが必要」と述べました。
 県教委は出された質問に次長、高校改革課長が答えましたが、要点を得ない長すぎる答弁が気になりました。予定の時間を延長して発言を希望する人の発言を保障し午後8時半に終了しました。


《2021年4月28日》
福岡工業高校を訪問、池田校長と懇談し新校舎を見学
盛岡みたけ支援学校二戸文教室高等部を見学


 4月28日、二戸地区の高校再編計画説明会に先立ち、県立福岡工業高校を訪問し池田彰浩校長から新校舎の特徴と工業高校の実績等について説明を受けました。畠中泰子・田口一男両二戸市議も同行しました。
 落成したばかりの新校舎は、県産材の杉を使った素晴らしい校舎でした。エアコン完備・24時間換気、Wi-Fi設備も整備されている最先端の校舎でした。教室がある2階は天井が高く梁が見える明るいつくりです。生徒の実績では、国家資格を含めた各種資格の取得に積極的に取り組み、その総合得点で表彰されるジュニアマイスターに46人が認定されています。8種目60点以上の特別表彰は5人、うち191点で経済産業大臣表彰を受賞した生徒も出たとのこと。45点以上のゴールド認定が12人、30点以上のシルバー認定が2人、20点以上のブロンズ認定が22人と全国の工業高校でもトップクラスの実績をあげているとのことに本当に驚き、感動しました。生徒はもとより指導した教員等の努力も称賛に値します。こうした資格取得のためにも最低2学科必要と話されました。また、校舎制の統合についても宮古商工などでは課題が指摘されているのではないかと話されました。
 今年度は入学者が57人と大幅に増加しました。一戸中(+9)、九戸中(+5)沼宮内中(+4)などからの入学者が増加したとのことです。
 生徒の資格取得等の実績が高いことから、就職も優良企業等に就職しており、県内就職は二戸管内が8人、県内が6人の計14人で就職者36人の38.8%となっています。県内就職率を高める課題について池田校長は、「待遇面では関東は寮等があり、県内企業でも寮等の住居の確保が必要ではないか」と話されました。
 その後、併設して整備された県立みたけ支援学校二戸文教室高等部を訪問し、工藤弘毅校長から校舎を案内され説明を受けました。木造の新校舎が生徒には大変なじんでいるとのことでした。小学部、中学部の分教室がそれぞれ分かれており、県の特別支援学校整備計画ではできるだけ早期に小中高一体型の特別支援学校を二戸地区に整備するとなっており、ますます通学しやすく生徒も増加するのではないかと話されました。


《2021年4月26日》
盛岡市が高齢者・児童福祉施設職員に定期的なPCR検査実施の予算 
感染リスクが高まった場合12500人を対象に週1回検査へ


 コロナ感染拡大の抑制へ盛岡市は、市内の高齢者施設や児童福祉施設の職員を対象に定期的なPCR検査をする方針を決めました。23日の市議会臨時会で市が検査費用も含めた補正予算を提案し、可決されました。
 検査は、感染経路不明患者が持続的に増加し、職員の感染リスクが高くなった場合に市の判断で開始します。対象となる12500人余を、症状の有無にかかわらず週1回の頻度で検査。早期の感染者発見、高齢者や児童と保護者の感染防止へつなげます。岩手県内で初の取り組みです。
 補正予算にはコロナ対策で、▽学校の水飲み場とトイレ手洗い場へのレバー式蛇口の導入▽女性相談窓口での生理用品の無償提供▽低所得の子育て世代を支援する特別給付金の支給▽地域循環型経済を促進する住宅リフォームへの補助ーなども盛り込まれました。
 施設職員の定期的なPCR検査は日本共産党市議団(5人)が提案し、繰り返し要求。市は市議会3月定例会で「感染の状況を見て検討する」と答弁していました。
 庄子春治市議団長は「市の決断は評価できる。機を失することなく検査を行い、今後は児童養護施設や障害者施設の職員も対象にすべきだ」と話しています。


《2021年4月25日》
陸前高田市で東日本大震災津波10年のつどい開かれる
「震災から10年の総括と地域の将来を語る」と題してシンポジウム


 4月25日、陸前高田市民文化会館・奇跡の一本松ホールで、東日本大震災津波10年のつどい(東日本大震災津波救援・復興県民会議、NPO法人地域総合研究所主催)が開かれました。感染防止対策をしっかり講じつつ県内各地から150人が参加しました。
 つどいでは「震災から10年の総括と地域の将来を語る」と題して、阿部勝・陸前高田市地域振興部長、熊谷正文・(株)高田松原代表取締役社長、宮本妃菜・ロッツ株式会社心理相談員の3名をパネリストにシンポジウムを開催。井上博夫・岩手大学名誉教授がコーディネーターを務めました。

震災復興事業にかかる地方自治体と自治体職員の役割

 阿部地域振興部長は「震災復興事業にかかる地方自治体と自治体職員の役割」と題して報告。大震災で壊滅的な被害を受け職員も4分の1が犠牲になる中、外部の人と関わりながら復興計画を作り上げていく上で、震災前から都市計画の部門に所属し地元の感覚を持っている職員は自分しかいなかったと振り返り、国の制度をさまざまな制約の中でスピード感を持って住民合意を形成していくかがとても難しく苦労したと語りました。また「商業者との対話を大切にした」と述べ、当時市内各地で仮設店舗で営業していた事業者の皆さんにもう一度市街地で展開していただけるよう、その思いに行政がどれだけ寄り添えるか重視したと強調。中心商業施設アバッセたかたと図書館、公園を隣接し、イベントに頼らずとも人が集まるような形にしたと話しました。高田松原復興祈念公園や運動公園、発酵の里カモシーや農業テーマパークといった魅力ある個性的なエリアが半径1km以内に整備され、これらを活用しながらいかに持続的なまちづくりをしていくかが重要だと語りました。今後は、7月に高田松原の海びらきが行われ、来年度には中心部にホテル建設を予定、2023年度には全国植樹祭が復興祈念公園で開催される予定だと述べました。
 移住・定住に関しては、たしかに人口は自然減となっているが、U・Iターン者が多く、農林水産業で若者が活躍していると紹介。意欲を持って働けるような、小さくても特色ある起業を支援していきたいと語り、中心部の土地の利活用を呼びかけた新聞広告には多くの問い合わせが寄せられたとも話しました。

地域振興における道の駅の役割

 高田松原(株)の熊谷社長は「地域振興における道の駅の役割」と題して報告しました。現在全国には1187の道の駅があり、道路利用者へのサービス提供の場から、いまや地方創生・観光を加速する拠点となっていると紹介。2019年9月にオープンした道の駅高田松原は、オープン直後から県内外から多くの方が来場していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で来場者は大きく減少しています。それでも、隣接する津波伝承館と関連した防災グッズの販売や、三陸沿岸道路の全線開通への期待を語りました。道の駅の売り上げの68%を農林水産物と土産品を占めていますが、産直販売を充実させるためにも産業の担い手確保は重要な課題と述べ、地元企業の物の売り上げ割合が少なく、地元企業による商品化への支援などを訴えました。
 観光面の課題としては、県内から訪れる方の4分の3は日帰りで宿泊につながっていないと指摘。陸前高田が目的地になりきれておらず、長時間滞在していただき、リピーターを確保するためにも観光の満足度を上げる必要があると語り、電動自転車で市内をめぐる体験型サイクルツアーの取り組みなどを紹介しました。

このまちに”いる”ということ

 ロッツ株式会社心理相談員の宮本さんは「このまちに”いる”ということ」と題して報告。兵庫県宝塚市生まれの宮本さんは1歳のときに阪神大震災を経験し実家は全壊。2013年から陸前高田市に通い始め地元の方と交流を重ねる中で、人と向き合いたいという思いから臨床心理学を志しました。2019年に陸前高田市に移住し、ロッツ株式会社に入社。健康に関することなどさまざまなことにチャレンジしている会社です。陸前高田市の魅力を「人のあたたかさと自然の豊かさ」と語り、自然の中で子どもたちと遊ぶ「たかたもりあそび」や小友町で地域の方々と一緒に盆踊りを復活させた取り組みなどを紹介しました。陸前高田市は今暮らしたい地として注目されていると思うと話し、自分の居場所を大切にしながら、誰かの居場所になれるようにしたいと述べ、今後は新たにNPO法人を立ち上げ、就労支援A型の事業と放課後デイサービスの事業を始める予定だと紹介しました。最後に「これからもこのまちに居ます」と述べました。

 つどいでは、「東京電力福島第一原発事故から10年 事故を風化させず、原発からの早期撤退と再生可能エネルギー推進を求めるアピール」を全会一致で採択しました。
 また、つどいには日本共産党の穀田恵二・高橋ちづ子両衆議院議員、立憲民主党の木戸口英司・横沢高徳両参議院議員、達増拓也知事をはじめ県内23の首長からメッセージが寄せられました。


《2021年4月17日》
盛岡駅前で野党合同街頭演説を開催
新型コロナ危機打開へ政権交代を


 4月17日、来たる総選挙での勝利をめざし、JR盛岡駅前で今年初となる野党合同街頭演説を開きました。横沢高徳、木戸口英司の両参院議員(立憲民主党=野党統一)、日本共産党からは斉藤信がマイクを握りました。
 横沢氏は、コロナの感染再流行を前提にした菅政権の対応は後手後手だと指摘。感染抑止へ集中的な検査を実施し、事業者や学生への支援を急ぐべきだと訴えました。
 木戸口氏は、菅政権は原発汚染水の海洋放出を決めたが、国民に十分な説明をしないまま、結論だけ押し付けたと批判。コロナ対応では政策の失敗を検証せず、自治体の取り組みへの財政支援も行ってないと述べました。
 私は、野党共闘の力で実現した達増県政は、コロナ危機で苦しむ事業者への支援など先駆的な施策を進めてきたと報告。コロナ感染の急拡大に無為無策な菅政権を退場させるために、3道県の衆参補欠選挙(4月25日投票)で勝利し、岩手の市民と野党の共闘を発展させて、「総選挙での政権交代の実現を」と呼びかけました。(演説大要はこちら→4.17野党合同街頭演説での演説大要
 演説後、3氏は「がんばろう」コールをして結束をアピール。強い雨風のなか、聴衆から拍手を受けました。


《2021年4月9日》
県民の県内旅行に最大7000円の補助を実施
15日の臨時県議会に新型コロナ対策にかかる42億円余の補正予算を提案


 4月9日、達増拓也知事は定例記者会見で、需要が落ち込んでいる宿泊・観光業や土産物店を支援する「いわて旅応援プロジェクト」を実施すると発表しました。
 県民が県内で宿泊や日帰り旅行をした場合に宿泊代金などを割引きます。1人1泊当たり5000円(旅行商品代金の50%を上限)とし、土産物店で使用できる2000円のクーポン券も配布します。期間は4月16日〜6月1日(5月31日宿泊分)までで、同事業費(36億5800万円)や「低所得ひとり親世帯給付金給付事業費」などの新型コロナウイルス対策にかかる2021年度一般会計補正予算案(42億2700万円)を15日の臨時県議会へ提出します。
 新型コロナ感染を抑制する観点から、割引事業への宿泊施設の参加条件を「チェックイン時の検温、旅行者の本人確認、浴場や飲食施設での3密対策回避など」と設定。旅行者にも検温や体調不良時の外出自粛を呼びかけています。
 収入減の事業者への1店舗あたり40万円の直接支援に続き、県が宿泊・観光業の対策を速やかに予算化したことは大いに評価するものです。