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《2021年11月25日》
被災地の通学支援を3年間継続へ

 11月25日、岩手県は東日本大震災津波被災地の沿岸12市町村で暮らしている児童・生徒を対象にした「被災地通学支援事業費補助」を2024年度末まで継続する方針を示しました。児童・生徒の進路選択の時期を考慮し、達増拓也知事が同時の知事記者会見で早めに公表したものです。
 県は現在、同事業で被災地に住む児童・生徒の通学定期券購入費の2分の1を補助。期限は2021年度末まででしたが、沿岸市町村からの要望を踏まえ、2022年度入学の高校生が卒業する2024年度末までの3年間、同事業を継続します。
 補助対象となる交通機関は、三陸鉄道、岩手県交通、岩手県北自動車、JRバス東北で、補助率は通学定期券購入費の2分の1(震災遺児・孤児は購入費の3分の2)です。
 同事業は当初3年間の計画でしたが、2018年度1472人、2019年度1873人、2020年度1613人の利用者数で推移しています。一定のニーズがあり、県は2021年度も1億448万円の予算を組んで同事業を続けてきました。
 「いわての学び希望基金」に100億円以上の寄付が集まっており、それを活用した事業で、被災地の児童・生徒の学びを保障する重要な取り組みです。


《2021年11月20日》
「月2万円以上負担増」2割 支払いできず退居する人も
いわての介護をよくする会が特養利用者への補足給付見直しめぐり調査


 いわての介護をよくする会の「補足給付見直しに関する緊急アンケート」(10/22〜11/1実施)で、特養ホームの入居者負担が8月から見直しされたことで、利用料が月額2万円以上増えた人が約2割に達したことがわかりました。
 補足給付は、住民税非課税者を対象にした施設等の入居費・食費の負担軽減制度です。見直しで施設利用者の負担増が懸念されるなか、同会は県内166の特養ホームにアンケートを依頼。55施設から回答を得ました。
 利用料が最も増えた人の増加額は月11万1000円。最も負担が増加した額の平均は月4万円でした。
 コメント欄には利用者や家族から、「負担が大きすぎる。高くなった理由を説明してほしい」「いつまで入居できるか不安だ」「ショートステイの利用をキャンセルした」「料金の安い施設を紹介して」などの切実な声が寄せられました。
 施設職員からも「支払いできずに退居する人がでてくる」「今回の負担増で持ち家も維持費が捻出できなくなる人もいる」「弱者に不利益な制度だ。増額分を公費で負担できないのか」などの実態や要望が出されました。
 同会の鈴木幸子共同代表は「見直し撤回へ署名運動などを強めたい」と話しています。


《2021年11月15日》
県がコロナ・冬季対策 困窮者に光熱費補助
災害公営住宅収入超過者の家賃軽減へ条例改正案


 11月15日、12月定例県議会に向けた議案説明会で岩手県は、コロナ感染症対策を盛り込んだ2021年度一般会計補正予算案(総額13億9100万円)を発表しました。冬の暖房には欠かせない灯油の価格高騰が続くなか、「生活困窮者冬季特別対策事業費補助」として2億5764万円余を計上しました。
 生活困窮者世帯の経済的負担を軽減するために、市町村が行う光熱費や防寒用品等の助成に補助をします。対象となるのは住民税非課税の高齢者・障害者・1人親世帯と生活保護世帯のうち、市町村長が支援を必要と認めた世帯です。
 1世帯当たりの補助基準額は5000円。県の市町村への補助額は、▽市町村が福祉灯油の実施に使った経費の2分の1▽市町村が助成した世帯数に1世帯当たりの基準額(5000円)を乗じて得た額の2分の1―のいずれか低い方となります。補助期間は12月から来年3月まで。
 これに先立つ10月13日に県議会は、県生協連など4団体が提出した「福祉灯油の県内全域での実施を求める請願」を、賛成多数で採択していました。昨年まで実施した被災地福祉灯油に続き、請願採択を受けた今回の補助を高く評価するものです。
 さらに県は、津波被災者向けの県営災害公営住宅で暮らす「収入超過者」の家賃が入居4年目から高額になる問題で、収入超過者の基準を現行の15万8千円から25万9千円に引き上げ、家賃負担の軽減を図る条例改正案を発表しました。来年4月から実施予定です。
 県営災害公営住宅には、被災者は収入額に関係なく入居できますが、入居後3年が経つと、収入基準を超える被災者は家賃が段階的に値上がりします。日本共産党県議団は、急な負担増で退去せざるを得ない人が発生している実態を告発し、収入超過世帯も継続して入居ができるよう繰り返し求めてきました。
 また、入居後5年が経過した時点で収入が31万3千円を超える「高額所得者」は退去を求められていましたが、そうした措置は行わないことも示されました。

【条例改正による家賃軽減の例】※県営平田アパート(釜石市)3DK、月収20万円、入居後6年目の場合
 改正前:家賃月額77,400円(収入超過認定あり。家賃上限額)
 改正後:家賃月額43,200円(収入超過認定なし)


《2021年11月15日》
オスプレイ参加の訓練中止を―菊池副知事に緊急要請

 11月15日、日本共産党岩手県委員会と県議団は達増拓也知事に対し、オスプレイ参加の日米共同訓練の中止を求める緊急の申し入れをしました。菊池哲副知事が応対しました。
 米軍再編による訓練移転の名のもとに実施されるオスプレイ参加の同訓練(12月4日〜17日)では、岩手山演習場も訓練場所の一つになっています。
 私は、オスプレイが全国各地で危険な訓練を行って事故を起こし、県内でも奥州市等の上空で夜間の飛行訓練を繰り返していると指摘しました。
 県が政府と米軍に▽事故多発のオスプレイが参加する同訓練の中止を迫る▽オスプレイによる国内外の事故発生の状況と原因を明らかにさせる▽県内上空の訓練の実態を把握する▽国内法無視の低空飛行訓練をなくすために日米地位協定の抜本的な見直しを求める―ことを要望しました。
 菊池副知事は「趣旨は認識している。県民の安全を守るため、きょう東北防衛局へ要請した」と答えました。
 沖縄の負担軽減ではなく「本土の沖縄化」が進んでおり、地方から繰り返し声を上げることが大事だと強調しました。
 
 申し入れの全文は「政策と活動」をご覧ください。


《2021年11月13日》
2年ぶり開催の岩手県母親大会で田中優子法政大前総長が講演
病床削減中止/9条改憲反対を決意


 11月13日、第66回岩手県母親大会(同実行委員長主催)が滝沢市で2年ぶりに開かれ私も参加しました。12市町村に設けたサテライト会場を含め、計700人余が参加。公立・公的病院の病床削減中止や9条改憲反対などを求める決議を採択しました。
 講演で法政大学名誉教授・前総長の田中優子氏は、真のジェンダー平等を達成するには、「女性の潜在能力の十二分な発揮」(平塚らいてう)や多様性のある社会の実現が必要だと指摘しました。
 日本で選択的夫婦別姓制度が25年も放置されたのは、自民党が「家族」と「国会」について懐古的な考えに執着しているからだと喝破。現行憲法の理想を実現することが多様性のある、戦争のない社会をつくる確実な道だと語りました。
 各地の運動の交流では「小中学校の女子トイレへの生理用品配置を約束させた」(新日本婦人の会北上支部)、「10月から県立釜石病院での分娩が中止に。医師確保の署名を1万5586人分集めた」(釜石地域母親連絡会)などの発言がありました。
 いわて労連の金野耕治議長が「総選挙で一定の効果を上げた野党共闘を来年の参院選に向けて強めよう」と来賓あいさつ。達増拓也知事から連帯メッセージが寄せられました。


《2021年11月12日》
囲碁の外柳新人王が共産党県委員会を訪問
岩手県唯一のプロ―タイトル獲得に喜びの花束


 11月12日、囲碁の第46期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で初優勝した盛岡市出身の外柳是聞(せぶん)三段(26)が日本共産党岩手県委員会を訪問し、結果報告とお礼の言葉を述べました。日本棋院岩手県本部の渡邊主喜(ちかよし)幹事長が同行しました。
 外柳さんは、上野愛咲美女流棋聖(19)との「決勝三番勝負が苦しかったが、何とか結果が出て良かったです」と報告。渡邊さんは、岩手県ただ一人のプロ囲碁棋士である外柳さんの新人王獲得に「県の囲碁界として大変喜んでいます」と語り、将来のタイトル獲得に期待を寄せました。
 懇談では、外柳さんが19歳でプロ棋士になった経緯や、外柳さんの家族がしんぶん赤旗囲碁大会の盛岡地区大会に何度も参加していることなどが、話題になりました。
 最後に、菅原委員長が「今後も頑張ってください」とエールを送ると、外柳さんも「新人王戦を長年主催していただき、ありがとうございます」と笑顔で応えました。


《2021年11月2日》
高橋衆院議員が盛岡で街頭演説、新しい政治切り開く

 11月2日、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は、盛岡市のJR盛岡駅前で岩手1区候補としてたたかった吉田恭子さんとともに、緊急の街頭演説を行いました。直前のご案内でしたが、多くの方々にお集まりいただきました。
 高橋氏は、大激戦の東北比例で現有議席を確保できたと感謝を表明。新しい国会で「支持者のみなさんと力を合わせて、公約の実現に頑張り、新しい政治を切り開く」と決意を述べ、聴衆から大きな拍手を受けました。
 高橋氏はまた、野党で一本化した全国資I挙区での勝利は野党共闘の一定の効果を示したと報告。野党共闘は前進の途上にあり、今後の国会で野党の新しい絆をつくっていくと強調しました。
 1区で唯一の野党共闘候補として健闘した吉田氏は「党の気候変動やジェンダーの政策に若者の共感が広がった。最低賃金の引き上げなどに力を尽くす」と訴えました。
 演説を聞いた50代の女性は「千鶴子さんの当選は本当にうれしい。弟が障害を持っているので福祉を充実させてほしい」と話し、62歳の男性は「来年の参院選では共産党を伸ばして自公政権をギャフンといわせたい」と語っていました。