2014年3月10日 予算特別委員会
秘書広報室に対する質疑(大要)


・知事のトップマネジメントについて

【斉藤委員】
 秘書広報室は、知事のトップマネジメントを支援するという目的で設置された。
 今年度は知事のトップマネジメントはどう発揮されたのか。来年度の強化点はどうか。

【秘書広報室長】
 今年度については、復興加速年ということで、県内外・国内外含めて、復興が進んでいく面が1つあるが、またいろんな課題も3年目になり見えてきているところなので、復興が進まない側面の課題ということで、両面を十分に訴えることができるように、そういう視点をもって、知事のトップマネジメントを支援してきた。
 特にも、国内外への風評被害、だんだん興味が薄れてくるということがあるので、そういう意味での情報発信を強化したいということは大きな考え方としてある。
 昨年8月には、アメリカで情報発信授業「友達でありがとう〜東日本大震災津波岩手県復興報告〜」ということで、これは復興を報告し、支援いただいた方々、改めてそういう支援を未来に向かって支援をいただくと。また、現状をご理解いただいた上で支援をいただくということで、やはり知事から直接それぞれアメリカでご支援いただいた方々、興味をいただいている方々にお話をいただいた。これが先々につながっていくことを期待したい。
 また9月には、日米の知事や経済人が集まる機会があった。日米の合同会議ということだが、その場でも知事から直接プレゼンテーションを先ほどの視点で、進んでいる面と課題や苦しさの面も含めプレゼンをいただいている。
 2月には盛岡市内で、いろんな応援をいただいている職員の方々を一同に集め、それぞれの分野で悩んでいることや課題を克服していることの事例発表を中心に、関係部局と一体となって取り組み、全国からお集まりいただきシンポジウムを開催した。
 直近では、関西経済連合会にもメッセージなどを発信し、国内でもそれぞれの地方に送りたいということで、関西で震災支援のシンポジウムが開催されたときにはビデオメッセージを寄せたりしている。その他、従来からのいろんな情報共有、首都圏の方々、本県とゆかりのある方々、それぞれのオンライン記事などをもって情報発信している。

【斉藤委員】
 2月に開催された「岩手の復興を自治の進化に」というシンポジウムは大変良かったと思う。参加の規模についても内容についても、被災地から応援をいただいている方々がどんな取り組みをしているのかと。この成果をどのように受け止めているか。
 来年度の強化点としては、関西以南の風評被害は本当に深刻である。水産物にしても、しいたけにしても、大変な被害を受けて、3年経って、まったく関西以南では売れない、買わないと。そういう状況なので、そういう風評被害の実態を秘書広報室としてもリアルに受け止めて、関係部局と本気になって打開しないといけないのではないか。

【秘書広報室長】
 シンポジウムだが、数値的なものだけでは評価できかねるが、実数としては800人前後の方々に県内外、遠くは鹿児島や四国からもおいでいただいた。若干民間の方にもご参加いただき、その中でそれぞれの課題について、それぞれの分野でお話をいただいた。やはりその時点時点の結果もあるが、これが大きなつながりとなって来年度以降もいろんな中でのつながりとなって、各分野でも議論や情報交換につながっていくように期待したいし、そうなるように努力していきたい。
 風評被害については、先ほど関西経済連合会への知事メッセージの話をしたが、1つは、地域にたいしてもそういうタイミングをとらえて、各部局のいろんなイベントなども活用して、アイデアをもってやっていきたい。また関西に限らず、全国への発信、情報を拡散するような形で全国に向けても、1つの情報であっても広く発信していきたい。その手段も検討させていただきたい。

【斉藤委員】
 岩手の復興の取り組みというのは、市町村と協力して、被災者・被災地の実態・要望を踏まえて、基本的には前向きだし、全国からもそのように評価いただいていると思う。ただその中で、意外と知事の姿が見えない。間違ったトップマネジメントは困るが、もっと被災地・被災者に寄り添う知事の姿勢があってもいいのではないか。


・知事の県政懇談会について

【斉藤委員】
 この間の取り組みと実績、来年度の方向性について示していただきたい。

【広聴広報課総括課長】
 今年度は、被災市町村あるいは内陸市町村で、復興に取り組む方々や支援していただいている方々を対象に開催している。また新たに今年度は、岩手の未来を切り開く取り組みであるILCの誘致、三陸ジオパーク構想の推進というものをテーマと掲げ、その取り組みに参加あるいは帰来している方々を対象に、広域で開催したところである。これまで、今年度は12回開催している。来年度の開催については、これまでの取り組みの成果や課題を踏まえ、震災からの本格復興の進捗状況に対応した開催に留意しながら、新たに若者や女性が活躍できる地域づくりに関するテーマなども加えながら、引き続き県政懇談会―がんばる岩手意見交換会を開催していきたい。

【斉藤委員】
 12回のうち5回は高校生・専門学校生と。そういう若い人たちと懇談することは悪いことではないが、今回「若者・女性」ということで打ち出したが、もっと若者全体を対象にすべきだと。
 また県政懇談会は短時間である。特定の人たちとの懇談にしては短時間で消化不良に終わっているのではないか。復興が上手く進んでいないのが実態なので、そこに悩みや苦しみも要求もある。そういうことが率直に語られ、知事も認識を深め、この打開の取り組みがそこから始まるというような県政懇談会になるように、形式的にならないように強く求めたい。


・知事と首長との懇談について

【斉藤委員】
 震災復興の最前線で頑張り苦労している首長との懇談を、現場に行き、継続的に行うべきである。これは決算委員会・予算委員会でも強く求めてきたが、今年度はどうだったか。

【秘書広報室長】
 沿岸地域については、7回ほどそれぞれの沿岸の首長と懇談というか、お会いしている。
 従来から、震災後これまで沿岸市町村に139回ほど訪問させていただいている。その際にもお会いする機会等があるが、直接的な形で懇談、お会いしている機会は7回ほどである。昨年度と比べると、全体の首長ともいろんな機会を通じて20回ほどお会いしており、その中で沿岸の首長には7回ほどお会いしている。

【斉藤委員】
 20の首長と会ったと。ただ、野田村・大船渡市を除けば全て県庁である。おそらく陳情に来た際に10分15分程度ではないか。野田村・大船渡市は何かの都合で関わりがあったということではないか。
 やはり現場にでかけて、せめて1時間。私もこの間陸前高田市長さんや釜石市長さんにお会いした時も1時間懇談した。それ以上だと業務に差し支えあると思うが、1時間聞いても足りないぐらいである。知事・副知事と連携してもいいので、やはり沿岸被災地12市町村は足を運んで、現場で一番苦労している首長さんの話を聞くことをぜひやるべきである。10分15分では中身のない面談ではないか。

【秘書広報室長】
 長時間に越したことはないと思うが、ただその場面場面で時間の長短に関わらず濃い場合もあれば今ひとつということもあろうかと思う。
 我々とすれば、首長が話があれば、極力短い時間であっても都合が合えばそういう機会を設けてお話をしていただくということが良いことではないかと考えているので、その点はまたそのようにさらに拡大していきたい。
 沿岸に赴いた際には、県政懇談会に限らず、昼食の際であってもある程度時間がとれるケースもある。その際にお互いにお話ししたいことをしていただくと、積極的に考えていきたい。

【斉藤委員】
 私はこれは一貫して提起しているが改善されない。復興そのものは県と市町村が協力してやっているが、知事と首長が心一つにしているかというと、残念ながらそうなっていないと感じる。
 やはり被災地に足を運んでじっくり話を聞くということが、いろんな問題を解決する、復興を進める上でも重要である。なぜ首長が困っているのか悩んでいるのか。
 例えば、県政懇談会を被災地でやったら、2時間の懇談会のうち1時間は首長に会うということはできるのではないか。岩手県の行政に責任をもっている首長は、そういうところにぜひ足を運んで、副知事と連携してもいいので。被災地の首長は、「上野副知事はしょっちゅう来てくれた。退任したら来なくなった」と。
 被災地はこれからが正念場である。被災者もこれからが問われるときである。改めてこのことについてきちんと答えていただきたい。

【秘書広報室長】
 実際に副知事の方も、最近においても沿岸市町村を個別にまわったりと、直接首長とお会いしながら情報収集にも努めており、その内容を帰ってからそれぞれの部局や知事と情報共有しながら努めている。
 知事・副知事一体となってそういう展開をするように我々も努めていきたい。