2014年10月15日 決算特別委員会
議会事務局に対する質疑(大要)


・議会棟の受動喫煙防止対策について

【斉藤委員】
 議会棟の受動喫煙防止対策について、全国都道府県議会の対応状況と岩手県議会の対応はどうなっているか。

【議会事務局長】
 平成26年2月の青森県の調査で、敷地内禁煙は大阪府のみ、建物内禁煙は8県、建物内分煙は30都道府県となっている。
 本議会棟の受動喫煙防止については、本年3月25日の議会運営委員会において、会派控室を禁煙とすることに決定し、7月1日の議会運営委員会において喫煙室を2階の渡り廊下に設置することとされた。喫煙室の設置については、議会事務局では、議会棟の維持・修繕を所管する総務部管財課にたいして喫煙室設置の申し入れを行ったが、管財課によれば事業費は約200万円であり、11月中旬の完成・供用開始の見込みとのことである。


・県議会のインターネット中継の視聴、県議会への県民の意見・要望について

【斉藤委員】
 県議会のインターネット中継の視聴、県議会への県民の意見・要望の提出状況と対応はどうなっているか。

【議会事務局長】
 インターネット中継にはライブ中継とオンデマンドがあるが、ライブ中継の25年度の閲覧件数は9983件と前年度比1977件24.7%増、オンデマンドは8969件で前年度比1011件12.7%増となっている。
 県議会への意見・要望等の25年度の受理実績は171件であり、受理方法の約8割が電子メールによるものである。提言内容の主なものとして、被災者支援策・復興策の提案など復旧・復興に関するもの、国会で審議している各法案に関するもの、議会広報に関するものなどとなっている。

【斉藤委員】
 インターネット中継についてはかなり視聴されていると。大変良いことではないかと思う。
 受理した県議会への提言の状況は分かったが、こうした提言に対してどう対応したか。本来議会がもう少し関与すべきだと思うが、対応状況はどうか。

【議会事務局長】
 提言者にたいし回答したものが当然あり、そうしたものを含め、皆さんにお配りしている情報別冊に掲載して情報提供している。ただ中には、意味不明なものも多数あり、いずれ回答したものを中心として情報提供している。


・政務調査費の活用状況について

【斉藤委員】
 全国的に今我々の活動はいつになく厳しい視線と注目を受けていると思う。
 昨年度の政務調査費の活用状況はどうなっているか。返還額と人数はどうか。

【議会事務局長】
 25年度における政務活動費については、議員48名にたいし1億7174万円を交付し、うち1億4509万円・84.5%の執行で2664万円余の残となった。執行額の割合は前年度より2.8%増となっている。返還額が生じた議員数は32名・66.7%である。

【斉藤委員】
 6月3日の報道を見ると、例えば、県政報告会などの経費として茶菓子代を10万円単位で計上していた、1回の県政報告会で122万円を使ったケースもあった、1泊26000円のホテルに泊まったケースもあったと指摘されているが、一人当たりどの程度の額を政務調査費として使ったのか。中身はどうだったのか。社会通念上それはきちんとしたものだったのか。

【議会事務局長】
 政務活動費の一人当たりの執行額でお答えさせていただくと、月額26万1000円程度で、今の報道に対するものについては調べていない。

【斉藤委員】
 例えば、盛岡市議会でこういうことがあった。議会報告会に弁当を出したことが大問題になり、結局それは返還の対象になった。今盛岡市議会では、茶菓子代もダメとなったと聞いているが、「茶菓子代も食料費だが、公選法の制限もあることから、社会通念上妥当なものであると認められることを前提として」となっている。例えば一人当たり800円とか弁当代に近いものは、社会通念上、公選法上の制限も含めてどうなのか。

【議会事務局長】
 具体的にどのくらいが社会通念上の範囲といった基準は特にないので、まさに社会通念上許される範囲ということで解釈されると思う。

【斉藤委員】
 これは我々議員一人一人が厳しく有権者の検証に耐えうるチェックを私たち自身がやっていかなければならないと思う。
 一回の県政報告会で122万円を使った例で、おそらくこれは全て調査費ではないと思う。122万円を使った県政報告会というのはどういうもので、うち政務活動費で使われたのはどういうものか。

【総務課総括課長】
 全体で120万円ほどではあったが、うち約10万円ほどが交通費として支出されたものと見ている。この内容について、報道では120万円ほどが政務活動費として支出されたといったものだったが、記者の勘違いがあったようで、領収書・請求書関係の金額をそのまま見て政務活動費という誤解があったわけで、うち10万円ほどが政務活動費として支出されたものと見ている。

【斉藤委員】
 それが実態だと思うが、ただ122万円の議会報告会となると、これは飲食をともなったものが主だったのではないか。そうすると、それに対する交通費の支給自身が妥当なものだったのかと思う。
 これは最終的には我々一人一人がチェックすべき課題だが、いま全国的に政務活動費が大きな政治問題にもなっている。その上で、議会事務局が政務調査マニュアル、立派なものを作ったと思う。全国に先駆けて、すべて領収書添付で。ただ、これを本当に実行するという点でいくと、厳しくチェックしていかなければならないと思うが、事務局が厳しくチェックするという点でどんな課題があるか。

【議会事務局長】
 収支報告書が提出された際には、政務活動費の交付に関する条例等に定める書類が提出されているか、政務活動費の事務処理マニュアル等に沿った処理がされているか等について議会事務局でチェックしている。
 チェックに際しては、確実性を高めるために事務局の複数の職員により一次審査および二次審査を実施している。そういった過程で不備がある場合、使途について不明なものがある場合については、直接議員に確認することなどにより、適正な執行と透明性の確保に努めている。

【斉藤委員】
 立派な政務調査マニュアルがあるので、議会事務局の皆さんが議員に遠慮せずに、不透明なところは厳しくチェックし県民の信頼に耐えうるものにしなければならない。