2015年10月27日 決算特別委員会
商工労働観光部に対する千田美津子県議の質疑(大要)


・雇用対策につい

【千田委員】
 雇用対策について簡潔にまとめて伺いますのでお願いいたします。
 主要施策の33ページに安定雇用の拡充に対する決算額が約75億円ありますけれども、予算の4割となっているので、その原因についてお伺いをいたします。
 二つ目は、正規雇用について質問しようと思いましたが、いま木村委員からお話がありましたので、ぜひ正規雇用の拡大についても、県としてもぜひとりくんでいただきたいと思っております。
 二つ目は障がい者の委託訓練について、先ほど阿部委員が質問されまして、26年、27年の状況がわかりました。ただ私はこの事業が本当に有効な事業ですし、障がい者にとって本当に雇用を拡大していくっていうのは、たいへんなことです。この訓練を受けた方々の就職率がかなりいい状況のようですので、ぜひこれからも手立てをつくしてですね、目標を突破されるように、その点一言お伺いします。
 それから、金ヶ崎にあるトヨタ自動車なんですけれども、正規雇用の拡大という点で、本当に自動車はこの間、正規社員を増やしてきて、しかも期間社員を正規雇用にするなどのとりくみをしてきたと伺っております。どういう状況にあるのか、期間社員の正規雇用への登用数の推移等について、お伺いをいたします。以上です。

【雇用対策課長】
 安定雇用の拡充に関する決算の状況でございますが、説明書にあります安定雇用の拡充には国の緊急雇用創出事業で行っております、緊急雇用創出事業費補助、企業復興型雇用創出事業費補助、および生涯現役世代継承型雇用創出事業で構成されているものです。決算額が約75億円となった主な要因は企業復興型雇用創出事業費補助が助成対象事業数が多数であったことから年度内の支払いが完了しなかったことにより、減額になったものでございます。年度内に完了しない見込みになった分ですね、平成26年2月議会において明許繰り越しの手続きをさせていただいておりまして、6月議会に82億円余の明許繰越の報告を行っているところでございます。そういうことで、事業規模はですね、繰り越し分と26年度執行分合わせますとほぼ昨年度並みの決算額になるというような状況でございます。
 続きまして、障がい者委託訓練の受講者数の今後の拡大への取り組みということなんですが、委員ご指摘の通り、この事業は障がい者雇用について有効な施策の一つというふうに我々も認識しておりますので、障がい者の就労支援をする障がい者職業生活支援センターでありますとか、ハローワーク等の関係機関、こういったところと情報共有を行いまして、就労意欲のある障がい者の、あるいは障がい者雇用をやってみたいという企業の把握につとめまして、訓練生の確保に引き続き取り組んでいきたいと思っております。
【自動車産業振興課長】
 それではトヨタ自動車東日本岩手工場の雇用状況についてお話します。トヨタ自動車東日本からの聞き取りによりますと、期間社員の正規雇用が始まったのが平成18年からですが、この年46人、19年の71人、平成20年には見極め106人というところまで伸びましたが、それ以降、経済状況等ありまして、10数人で推移しながら平成26年度の10人まで、という状況に来まして、今年に入りまして、10月1日現在ではすでに50人が正採用にされたということでございます。10年間で延べ331人が期間社員から正社員へというふうにとなっております。
 現在の状況、正社員、期間社員、派遣社員の現在の状況でございますが、10月1日現在、正規社員が約1900人、71%で、期間社員が約500人、約19%です。派遣社員が約270人で10%ということで、合計で2700人というふうになっておりまして、10年前に比べても、全体数は横ばいでありますが、正規社員は約600人増えて、率にして20%増加しているということでございます。

【千田委員】
 緊急雇用等についてはわかりました。それから障がい者の部分についても、努力をお願いしたいと思います。
 いまのトヨタ自動車の関連ですが、本当にたいへんな、素晴らしい正規雇用を拡大してきたっていう点では、こういう企業が広がることを期待するわけですが、県内ではこういう状況の会社はないんでしょうか?もしわかればお伺いいたします。

【雇用対策課長】
 正社員化のとりくみの状況の把握ということで、われわれできるものとしてはですね、把握の方法としては、厚労省において、キャリアアップ助成金という制度がございまして、この制度の中では、有期契約労働者ですとか、短期時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の方をですね、正規雇用等へ転換する助成制度、これがございます。この利用状況を岩手労働局に確認しましたところ、この正規雇用等転換コースを活用した事業所は平成26年度で、26事業所あったというふうに聞いておりますので、26事業所では何等かの正社員転換等が行われたんではないかと認識しているところです。

【千田委員】
 最後にしますけれども、本当に正規雇用、トヨタ自動車で本当に10年前50%台が、今、71%とすばらしい状況だと思います。県内でも26事業所がそういうとりくみをされているということは、それをもっともっと増やしてもらう、それが県民の願いにこたえることになりますので、引き続きこの取り組みをお願いしたいなと思います。終わります。

<関連質問>

【斉藤委員】
 あのね、岩手工場ね、新聞報道で、100人を増やすと、期間社員から正社員化にね、この見通しを言ってくださいよ。

【自動車産業振興課長】

 つい最近も岩手工場の幹部に会いまして、その話をお願いしてまいりましたが、前向きにやるということのお話はいただいております。

【斉藤委員】
 新聞報道で100人、期間社員から正社員にする計画だとあるでしょ。あなたの答弁は全然抽象的じゃないですか。私は具体的に聞いているんですよ。10月1日で50人は期間社員から正社員にしたっていうんでしょう?これは立派なことですよ。じゃ、あとの50はね、いつやるんですかとどういう見通しですかと、私ね、このことを聞いているので、新聞報道より抽象的な答弁じゃダメなんじゃない?

【自動車産業振興課長】
 失礼いたしました。来年の4月1日というふうに聞いております。