2016年11月21日 決算特別委員会
企業局に対する千田美津子県議の質疑(大要)


・工業用水の需要開拓について

(千田美津子委員)
 工業用水の安定供給ということで、監査意見書の2ページには、今後の経営にあたっては企業誘致の部局との連携を図りながら、新たな需要を開拓するなど、契約水量の増加に取り組み、引き続き良質な工業用水の安定供給を通じて地域社会の発展に寄与することを期待するとある。
 意見書に応える取り組みが重要と考えるが、今後需要開拓などについてはどう検討されているか伺いたい。

(細川普基業務課総括課長)
 工業用水の需要開拓については、企業局では企業誘致担当部局がシェアする、「企業ネットワークいわて」に参加して工業用水を積極的にPRするとともに、既存のユーザーに対しては、年数回個別に訪問して、企業の生産予定などを伺いながら増量の働きかけを行っている。
 また、毎年度「岩手県工業用水利用促進等関係連絡会議」を開催して、企業誘致担当部局、県南広域振興局、関係市町と企業の立地動向や、ユーザーの増産に関する情報交換を行いながら工業用水の需要の把握に努めているところである。

・江刺工業団地への供給拡大について

(千田美津子委員)
 現在、工業用水は北上市の工業団地、金ケ崎町の岩手中部工業団地に供給されているところだが、奥州市江刺区の工業団地には工業用水が通水されていないために、企業誘致の一環として、この間、市が独自に工業用水並みの低廉な価格で供給してきた経過がある。
 合併前は年間4,000万円位だったが、今は年間1億円位になっている。布設には多額の費用がかかるとは思うが、さきほどの増水計画等に含めて、江刺の工業団地に拡大することはできないのか。

(細川普基業務課総括課長)
 奥州市の工業団地への工業用水の供給だが、工業用水の大幅減少や、老朽化進む施設の更新等を控えており、こうした課題に優先的に対応する必要があることに加え、多額の投資を伴う新たな事業展開には採算性などについて慎重に検討を要する必要があり、極めて厳しいものと考えている。

(千田美津子委員)
 布設に相当な事業費を要することはわかる。企業が継続して操業していくためには、条件整備が大変重要なので、是非いろいろな支援策が必要だと思う。市町村のつながった地域の工業団地なので、企業局だけではなく、政策地域部、商工労働観光部等との連携のもとで、そういう対応をぜひ検討していただきたい。

(菅原伸夫企業局長)

 工業用水道については、企業の生産活動を支える重要な役割を果たしている。地域の雇用とか、県民の所得を図るうえで重要なインフラであると認識している。
 具体的にどのような支援が可能かということについては、企業局では難しいと話したが、関係部局においてどのような方法があるか、意見交換をしていきたいと思っている。