2018年3月8日 予算特別委員会
警察本部に対する千田美津子県議の質疑(大要)
・特殊詐欺現状と対策について
(千田委員)
特殊詐欺の現状と対策ですが、先ほども質問がありました。それで全体では被害件数、被害額とも減少している。ただし架空請求詐欺が増加している、そして被害の約4割を占める高齢者を中心として、幅広い年齢層に被害が及んでいるということだったと思います。これからの対応として様々掲げられたわけですけども、広報センターからの電話による注意喚起、それからケアマネージャー、民生委員の啓発活動、それからコンビニの啓発、そして特殊詐欺被害防止サポーターと連携した対策の推進ということが述べられました。まず、このサポーターは現在どのくらいの方が活動しておられるのか、その点をお聞きしたいと思います。
(羽澤武志生活安全部長)
特殊詐欺被害防止サポーターですけども、28年8月から運用してる制度でございますけれども、これまで県内において29の団体、個人を委嘱してお願いしているところでございます。
(千田委員)
29団体ということは全ての警察管内でそういうサポーターがいらっしゃるというふうに理解してよろしいでしょうか。
(羽澤生活安全部長)
これは警察本部での委嘱、そして17警察署の中で署長が委嘱しているものもございます。ただ、17警察署全てでこの団体を委嘱している状況ではございません。
(千田委員)
水際で被害を防止するという点では、多面的な対応が必要なので是非このサポーターを増やす方向で取り組んでいただきたいと思いますので、その点が一つ、それから高齢者の方々、日中一人でおられる方が多いので、老人クラブとか結構ありますのでそういう会合に呼ばれている実績もあるかと思います。それについてお聞きしたいと思います。
(羽澤生活安全部長)
高齢者等に対する防犯教室等を実施しておりますけれども、特殊詐欺の被害防止について呼びかけたりして、昨年は開催回数698回、延べ17688人の高齢者の方に参加を頂いてるところでございます。この防犯教室では特殊詐欺手口の紹介、実際に一般のお宅にかかってきた予兆電話の音声を聞いてもらうなどして、より当事者意識を持って頂けるような内容で講習が行われているところでございます。
・信号機設置の状況について
(千田委員)
かなりやってらっしゃることで、これはすごく有効だと思うんですね。これからも回数を重ねながら、是非高齢者の方々が被害に遭われないようにお願いをしたいと思っております。もう一点は交通安全施設としての信号機の設置についてお聞きしたいと思います。 先ほど斎藤委員が被災地の信号機について質問しましたが、私は全体でこの信号機がいったいどの程度設置されているのか、その点お聞きいたします。
(佐藤力也交通部長)
平成30年度分の通常分の状況についてご説明いたします。盛岡市、奥州市、大船渡市、釜石市、宮古市、久慈市、矢巾町の6市1町に円滑化対策、通学路対策、横断者安全対策として定周期信号機6基、押しボタン信号機4基の計10基の整備を予定しているところでございます。
(千田委員)
被災地を除いた分として10箇所ということですね。 過去5年間の状況について改めてお聞きしたいと思います。 上申数に対してどの程度設置されているのかをお示しいただきたいと思います。
(佐藤交通部長)
過去5年間の信号機の整備状況についてご説明致します。平成24年度は上申数45箇所に対して、平成25年度の整備数は18箇所でございます。平成25年度上申数42箇所に対して、平成26年度整備数は10箇所であります。平成26年度上申数31箇所に対して、平成27年度整備数10箇所、平成27年度上申数46箇所に対して、平成28年度整備数13箇所、平成28年度上申数41箇所に対して、平成29年度整備数12箇所、平成29年度上申数48箇所に対して、平成30年度は18箇所の整備予定であります。
(千田委員)
6年分のお知らせを頂いて、平均して整備率が大体30%ぐらいだと思います。今朝私の地元奥州市で地元紙にこの間3人の方が亡くなって、一昨年地元の方々がこれ以上はだめだとで要望書を出したら29年度で設置をされたと、たぶん死亡する方がそんなに多いということで、優先度が高くすぐつけてもらったんだなと言うことで、それは安堵したわけですけども、しかし、反面上申してもこの6年間つかなかったところがかなりあるわけですね、7割はついてないということですので、命を守るという状況からすれば大変なことだなというふうに思います。 それでなぜこういう状況になっているかその要因についてお聞きをいたします。
(佐藤交通部長)
信号機の設置に関しまして、地域住民の皆様や市町村、道路管理者から頂いた要望につきましては、交通安全を願う県民の切実な声としてひとつひとつ精査して必要性、緊急性を検討のうえ、真に効果的な整備を計ってまいりたいと考えておりますが、現実的に全ての要望に応えることは困難であり、優先度を判断して進めているところでございます。優先度の判断基準につきましては、警察庁が示す信号機の設置の指針に基づき、道路環境、交通量、交通事故の発生状況、周辺施設の状況を勘案の上、総合的に判断することとしております。今後とも限られた予算の中で、全県的な見地から 交通状況や復興状況を考慮し真に効果的な整備を図ってまいりたいと考えているところでございます。
(千田委員)
被災地も大変な状況の中で、被災地を優先しながらこれからも整備をしていただきたいと思んですけども、いつも必要数、必要性、緊急性 、優先度で判断されているとの答弁なんですけども、5年も10年も住民要望が届かないとなると、何人死なないとダメなんだなとの話が住民から出てくるんですね。信号機というのは、子供や高齢者を含めて本当に命を守る大事な設備でありますので、是非これは先駆けてやっていただきたいと思います。 以前にお聞きした時は一基500万円ぐらいかかるというふうに聞いておりましたが、今どの程度かかっているのか、限られた予算の中で、という答弁もありましたのでその現状についてお聞きをしたいと思います。
(佐藤交通部長)
信号機の設置費用につきましては、押しボタン式信号機は概ね330万円、定周期信号機が概ね700万円から1200万円となっております。定周期信号機の費用に幅がある理由といたしましては感応式、集中式等信号機に機能を付加することや、景観に配慮した作りにするか否かによって、経費に500万円の違いが出るということでございます。
(千田委員)
天井知らずの予算ではないわけですから、 大変苦労されているのは分かるんですが、是非命を守るという点で これからも頑張っていただきたいと思います。一つ確認しておきたいのは、人口減少等で一回は設定してあったけども、それを撤去ということはなかなか厳しいこととは思いますが、そういう状況が出てきた時どういうふうにやられているのか、どういう対応されているのかその点についてお聞きをいたします。
(佐藤交通部長)
廃止に関する基本的な考え方といたしましては、バイパス開通、学校の統廃合、病院・公的機関や大規模集落施設の移転、道路改良等に伴う交通環境の変化に伴い信号の設置指針に合致しないなど、必要性の低下した信号機につきましては、信号無視の誘発や、自動車等不必要に停止させるなど、 交通の安全と円滑に支障を及ぼすおそれがありますので廃止を検討することとしております。廃止に伴う地域住民の意見の反映につきましては、あらかじめ地域代表者等からの意見聴取や住民会説明会等の開催により、地域の意向を把握した上で計画を進めております。廃止の際は、広報紙等を活用して十分な時間をかけて周知を図る他、廃止までの間信号機を一時的に点滅運用し安全性に支障がないか一定の検証期間を設け、地域住民等の理解が得られた上で廃止するよう努めております。信号機の廃止後は、一時停止規制など他の代替規制を検討し、廃止を行っているところでございます。
(千田委員)
最後になりますけども、今の設置率30%を早く40%、50%に引き上げてもらいたいと思うのですが、最後に本部長からお聞きして終わりたいと思います。
(友井昌宏本部長)
信号機等の交通安全施設につきましては、交通の安全と円滑の確保やその他道路交通に起因する障害を防止するため必要なものでありまして、特に安全施設の設置に関するご要望につきましては、交通安全を願う県民の皆様の切実な思いとして可能な限りご要望にお応えしたいと考えております。