2018年3月14日 予算特別委員会
農林水産部に対する千田美津子県議の質疑(大要)
・鳥獣被害対策について
(千田委員)
鳥獣被害対策について質問します。
平成25年度以降、被害額が減少していたわけですけども、28年度になってニホンジカ、ツキノワグマ、イノシシの被害が増えておりますけども、これについてはどのように分析をされているかということと、二つ目は全国で鳥獣被害が多くなっているということで、その事業に対して会計検査院がいろいろと指摘をしております。これは全国的な傾向なんですけども、侵入防止柵の設置後、鳥獣被害の状況を圃場ごとに把握していないとか、様々指摘があって、70億円以上の事業について不適という意見が出されておりますが、当県ではそのようの現状はないのかどうか、この二つについてお聞きします。
(中村英明担い手対策課長)
平成28年度のツキノワグマとニホンジカ、イノシシの被害額が減少していなかったことの理由についてですが、ツキノワグマにつきましては平成28年度が餌となるブナの実などが大凶作のため、農地への出没が増えたことなどが原因と考えられます。またニホンジカやイノシシにつきましては、生息地が移動しているため、電気柵などの対策を行っていない地域で新たな被害が発生したためと考えております。
これらに対応するため、県では新たな被害が発生した市町村における、鳥獣被害対策自治体による有害捕獲や見回りの強化や、電気柵の設置などの取り組みの強化を進めているところであります。
次に会計検査院の指摘への対応についてでありますが、県ではこれまで国の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用しまして、侵入防止柵を20市町村で647基設置しております。平成28年度の会計実地検査におきましては、この事業で導入した侵入防止柵の管理の不備等を指摘された県があるということを受けまして、今般、農林水産省から本県に対しても侵入防止柵の設置について適切な指導を行うよう通知があったところでございます。
県ではこれまでも研修会や市町村が毎年春に行っております、侵入防止柵の点検を通じて適切な設置と管理を指導してきたところであり、適切に管理されていると認識しております。今後も引き続きこうした指導を徹底し、侵入防止柵の効果がよりいっそう高まるよう取り組んでまいります。
(千田委員)
岩手県では会計検査院が指摘するような状況はないということでお話を伺いました。いずれ、せっかくの農作物が鳥獣によって大きな被害を受けるということはやはり大変なことですので、是非環境生活部と連携して十分な対応をしていただきたいと思っています。 ももうひとつ、会計検査院の指摘の中で、宅地と農地の間に隙間があるとか、イノシシにより破壊されたまま放置をされているとか、川沿いに柵を設置していない、タケノコが柵を持ち上げているとかいろんなことが指摘をされています。それらについても岩手県では十二分に指導をされているということで理解してよろしいでしょうか。
(中村担い手対策課長)
現地におきましては、市町村や普及センターの職員等が一緒になって巡回しながら、例えば、草が伸びて電気柵にかかって漏電するような部分については、速やかに直すようなそういう指導をしながら効果的に寄せ付けないような取り組みを進めております。