2019年11月26日
台風19号災害連絡調整本部会議での質疑(大要)
・住宅被害の認定と再建支援について
【斉藤議員】
住宅被害の状況については先ほど報告があった。大規模半壊の状況をどのように把握しているか。
【地域福祉課総括課長】
全県で47棟となっており、久慈市5棟、宮古市23棟、山田町12棟、釜石市1棟、普代村6棟と市町村から聞いている。
【斉藤議員】
罹災証明の発行状況と、今日報告された全壊・半壊・一部損壊・床上浸水の数は一致するのか。
【地域福祉課総括課長】
11月22日現在で1408件となっているが、全壊や大規模半壊ごとにどれぐらいの件数になっているかというところまでは市町村から聞いていないところだが、全体的なところで言えば、発行の割合自体は、被害が大きかった市町村から聞いたところをまとめると、だいたい5〜6割ぐらいだが、全壊・大規模半壊についての罹災証明の発行はより進んでいる傾向ということで聞いている。
【斉藤議員】
今日の報告では、床上浸水まで含めると2565件なので、罹災証明がまだ1408件ということになると55%程度である。
罹災証明が発行されても、被害認定については再調査できると、これを徹底してほしいと思うが、再調査の要望はどのぐらい出ているか。
【地域福祉課総括課長】
まず一次調査として、住家の外観や浸水深などにより判定を行った後、被災者から申請のあった場合に二次調査として、外壁等の傾斜や柱の損傷率などを再調査して判定するということで、11月22日現在で48件あると聞いている。
【斉藤議員】
普代村を調査して、この被害認定が少ないのではないかという印象を受けているので、再調査は可能だと、納得していない方については二次調査ができるということを徹底していただきたい。
先ほどの報告で、応急仮設住宅92戸だと。東日本大震災津波のときの応急仮設住宅が33戸、みなし仮設が59戸ということだが、半壊でも住めないような状況であれば解体できると、これは全壊並に評価されるので。92戸の方々が応急仮設住宅に入られているが、そうした状況は把握されているか。
【地域福祉課総括課長】
基本は、応急仮設住宅の供与というのは、住宅を修繕して元の家に戻れないような方が応急仮設住宅の対象となるが、半壊の場合であっても、例えば、敷地が崩れていて家を取り壊すしかないといった方も対象となるので、そのような案内は市町村を通じてしているところだが、具体的にどのぐらいの数かは承知していない。
【斉藤議員】
被災者生活再建支援法が適用になる自治体もはっきりし、それ以外のところは県が上限300万円を補助すると。これは基礎支援金100万円、加算支援金200万円という同じスキームということか。
【地域福祉課総括課長】
お話あった通り、国と同等の金額である。
【斉藤議員】
そうすると、実際に基礎支援金が支給される、適用になるのはいつか。
【地域福祉課総括課長】
具体的な要綱は近日中に市町村に示す予定となっている。
【斉藤議員】
国の被災者生活再建支援法の適用はすでに決まっているので、できるだけ早く支援が受けられるように。
また、二重三重に被害を受けている方がいるので、住宅の二重ローンの制度というのは恒常的な制度としてあるので、二重ローンの対策も積極的に活用できると、被災者に支援策を明確に情報提供するようにしていただきたい。
・生業の再生について
【斉藤議員】
地域企業再建支援事業、いわゆる自治体連携型補助金の内容を示していただきたい。
【経営支援課総括課長】
被災県が個々の地域の被害状況に応じて、被災事業者の再建に柔軟に支援をする自治体連携型補助金というように国から示されている。
【斉藤議員】
これは県に対して3分の2を補助すると。肝心なところを言わないといけない。
これはなりわい再生緊急対策交付金に使えるわけで、そうすると県に3分の2補助があるということになれば、最初のスキームは、県と市町村が4分の1ずつ、事業主が2分の1負担である。県の負担を4分の2にして、市町村は4分の1、そうすれば事業主は4分の1負担ということにできるのではないか。それでも十分当初の事業規模というのはこなせると思うがいかがか。
【経営支援課総括課長】
自治体連携型補助金については、国からは「補助率が最大4分の3まで」「事業主の負担が4分の1まで」と、4分の1負担はあるが、最大4分の3までと示されている。
国の地域なりわい再生緊急対策交付金の財源として、国の自治体連携型補助金を活用することとしており、現在これを踏まえ、交付金制度の詳細について検討を進めている。
【斉藤議員】
かなり積極的に活用できると思うので、なりわい再生緊急交付金は実施するとなっているので、4分の3までできるということなので、その中身を抜本的に拡充してやっていただきたい。
もう1つ、被災小規模事業者再建事業、いわゆる持続化補助金が上限100万円でさまざまな中身で活用できる使い勝手のいいものだと思う。これは12月上旬以降に公募開始なので、これもぜひ決定して、どちらの補助金が一番効果的なのか事業主が判断できるように徹底していただきたい。
・災害廃棄物処理について
【斉藤議員】
災害廃棄物の処理指針が示されたが、全体で約47000トンで、この処理に1〜2年と。東日本大震災津波のときは584万トンを3年以内に処理した。そういう経験を持つ岩手県が、47000トンの処理に2年もかけるということは絶対にないと思う。やはり1年以内に終えると。そして、まだ仮置き場に届いていないごみがどのぐらいあるのか、早急に処理するという緊急対策が必要だと思うがいかがか。
【資源循環推進課総括課長】
県としても、さまざま被災自治体の施設以外の広域処理も検討しながら進めていきたいと考えているので、できる限り早く進めたい。
1〜2年と指針に書いたのは、台風10号災害の際に、おおむねそのぐらいの期間がかかったということから試算しており、できる限り早くしていきたい。