2021年3月16日 予算特別委員会
教育委員会に対する関連質疑
(大要)


・新しい県立高校再編計画後期計画最終案について

【斉藤委員】
 高校再編に関連して質問をいたします。
 2月1日に高校再編後期計画最終案が示されて、それ以降、当該の統合計画のある自治体や地域住民、経済界からさまざまな大きな懸念、反対の声が出ていると思います。きわめて重要なことだと思います。
 そこで、2月1日以降、県教委にどういうところからどういう趣旨の要望が出ていますか。簡潔に答えてください。

【高校改革課長】
 2月1日以降の要望の状況でございます。
 盛岡市から、今後においても丁寧な説明を行うようにというような要望が出されております。それから、二戸市の市議会において、統合の中止、統合に関する意見書が出されているほか、一関の商工会等からですね、今後さらに丁寧な説明会等の開催を要望する声、それから、水沢工業の同窓会から、今後統合について丁寧な説明を行ってほしいというような要望が来ております。

【斉藤委員】
 今度の高校再編計画というのは、2つの基本的な考え方がありました。「生徒の希望する進路の実現」「地域や地域産業を担う人づくり」。ところが、この基本に関わる問題で、統合の当該の自治体や経済界から懸念の声が出されているんですよ。高校再編の基本に関わる問題でですよ。
 そういう点で、こうした要望について、教育長にお聞きしますけれど、真摯に、誠実に対応すべきだと思いますけれども、どう対応されますか。

【教育長】
 先ほど担当の森田課長から答弁ありましたけれども、それぞれ3月に入ってからですね、4つの地域から意見あるいは要望等も出されてございます。
 また、このそれぞれの要望等についてですね、いろいろと内容等も見てみますと、中には、奥州市長さん及び同窓会等の9団体、こちらの方については、今後高度人材育成あるいは新しい情報通信技術に対応する学びの場を作り上げていくことに対しては理解するということも示していただいております。そのうえで、地元の工業高校としてのさらなる発展を願うということで、胆江地区からは無くさないでいただきたいとか、あるいは、いつ頃どのような形で新設工業高校の場所など具体的な内容を決めるか、そのプロセスを早々に明らかにしていただきたいと。あるいは、学校関係者および地元住民に対して学校再編の進め方、あるいは基本となる考え方の説明について具体的かつ丁寧な説明をお願いしたいということも言われてございます。
 こういった地域からの要望・要請等について、教育委員の皆さんとですね、これは議会等の状況についても報告をさせていただいてございます。明日定例会がありますので、教育委員さん方もお集まりになりますので、今議会での審議状況についてもご報告をさせていただき、そして今後の対応等についても協議をさせていただきたいと考えてございます。

【斉藤委員】
 五日市議員の質問に対して教育長はこう答えました。「これからも丁寧な説明をしていく」と。これ本当ですね。
 例えば、一関からの要望は「説明会を開いてほしい」ということなんですよ。地域検討会議、胆江ブロックでも「統合案に反対する意見が多数出された」、両磐ブロック「統合案に対する反対の意見が多数出された」と。地域検討会議でも、両磐・胆江それぞれ反対の意見が多数だったんですよ。それに対してまともな説明会をしないで、最終案でまた統合計画が出された。これは、あなた方の計画が全く理解されていない。
人材育成と言いながら、地元の経済界はこれでは地元の人材は育たないと思っているんですよ。そして、進路の問題についても、どこに統合高校ができるか分からないから、進学を諦める子どもたちが出てくるんじゃないかと、こういう不安なんですよ。
 だから、そういう基本に関わる問題について、統合の3つの地域から、最終案が出されてからこういう要望書が出ているということをしっかり受け止めて、先ほど答弁あったように、これからも引き続き丁寧な説明・協議を進めていくと。教育長、はっきり言明してください。

【教育長】
 まず今回の後期再編プログラムでございますけれど、この進め方ですね、これについて、まずは二戸地区の福岡工業と一戸高校については令和6年度、それから県南の水沢工業と一関工業の統合は7年度以降、そして盛岡南・不来方高校の統合についても令和7年度ということで、それまでまだ時間等については十分ございます。ただ一方でですね、まず県南では設置場所の選定とか整備を進めていくということもこれは大事です。もしこういったことができなければですね、さらに先送りになるということもございます。
 これまでいろいろと、前期の計画は学級減を中心にやってきましたけれど、今回は児童生徒の減少にどうやって対応していくかということと、中長期的な視点をもってですね、この再編も進めていかなければならないということも踏まえて今回のような対応をしたところでございます。
 いずれ本日の質疑等についても、明日教育委員にしっかり報告をさせていただいて、協議を進めながらその対応について協議を進めていきたいと考えてございます。

【斉藤委員】
 盛岡市長と教育長の連名の3月3日の要望書は4回目ですよ。二戸市議会は全会一致の意見書です。議会の総意、住民の声といってもいい。これはしっかり重く受け止めて対応していただきたいし、盛岡のことについては詳しく触れられませんけれども、盛岡市議会では、都南地区は人口がこの間増えて生徒も減らないと、そういうことも教育長は述べて、この問題は慎重に地域の住民の声を聞いて対応してほしいと、こう言っているんですよね。
 教育長に最後に聞きます。明日の教育委員会議で今日までの議論も説明して、どういう方向で丁寧な説明するか、それは決まりますね。

【教育長】
 教育委員の各委員さん方にはですね、随時地域検討会議や意見交換会の状況等についても、これはちゃんと報告をさせていただいていますし、それから、盛岡市をはじめですね、各地域から出されてきた要望書等についてもですね、それについても随時報告をさせていただいてございます。そして今議会でも請願の提出も出されてございまして、それらへの対応等も含めましてですね、これはまだ定例会の中での報告ということではなく、定例会終了後の協議の場でもって委員の皆さんにですね、こういった内容であるということを報告をさせていただき、そして各委員ともどもですねいろいろと今後の対応について協議を進めてまいりたいと考えてございます。