2021年5月24日 文教委員会
スクールサポートスタッフの配置に関する質疑(大要)
・児童生徒、教職員の感染状況について
【斉藤委員】
最初にですね、ちょっと感染状況についてお聞きします。
先ほど教育長は、全国的には生徒が2万人、教職員が2600人感染をしているということでしたが、県内の感染確認状況はどうなっていますか。
【保健体育課総括課長】
これまでの県内の感染状況についてでございます。5月18日時点の数字でございます。県全体では1343人の感染が確認されてございます。そのうち10代以下の児童生徒を含めての数字でございますが170人ととらえてございます。
【教職員課総括課長】
教職員につきましては、5月23日現在になりますが、19名が確認されています。
【斉藤委員】
生徒児童が170人で教職員は19人ということですね。訂正があるんですか。
【保健体育課総括課長】
失礼いたしました。先ほどご答弁申し上げた170人という数字は、10代以下の年代の感染者ということでございまして、児童生徒を含めました感染者は77名ということで、この数字につきましては、本日の8時30分現在ということになります。
【斉藤委員】
じゃあ児童生徒は77人と。いわゆる先ほど教育長の答弁で2万人に対応するのは77人ということですね。きちんと間違わないように答弁してください。
・スクールサポートスタッフについて
【斉藤委員】
それで、実は学校クラスターもこの間4件発生しているんですが、そのうちの3件は4月5月なんですよね。第4波を迎えて、昨年と比べると今年の感染状況の方が厳しいのではないかという風に受け止めております。
そこで、昨年のスクールサポートスタッフ、これは小中高全校に本当に配置されたんですか。その人数を教えてください。
【教職員課総括課長】
昨年度の配置状況でございます。昨年度は、任用予定が533校でございましたが、実際に任用したのは490校となっております。ただし、490校のうち複数人スタッフを配置した部分がありますので、人数で言いますと510人ということになります。
小学校につきましては、任用予定が301に対しまして任用数が273校。中学校につきましては、150人の任用予定に対しまして135校となっております。高校は、66校予定で66校配置しております。特別支援学校につきましては、15校の予定に対しまして15校配置しているところでございます。
【斉藤委員】
昨年度はですね、490校に510人と、これはなぜそうなるか分かりませんが、今そういう答弁でしたね。
それで実は、今年度当初、70人のスクールサポートスタッフの予算だったんです。これもわずか3ヶ月でした。現場から大変「なんでこうなってるんだ」という問い合わせがあって、県教委にもお聞きをいたしました。詳しく説明してほしいんだけれども、国の予算が減ったというのと、仕組みが変わったと。いわば全額国庫だったのが3分の1補助になって、地方臨時創生交付金の裏負担ができないと。いわば一般財源で対応しなくちゃならなくなったという話でありまして、今回の補正は全額国の補助なしで、地方創生臨時交付金を活用しているんじゃないかと思いますが、そういう仕組みでいいんですか。
【教職員課総括課長】
財源につきましては、まず当初予定の70名につきましてですが、国の補習等のための指導員等派遣事業、これは補助率が3分の1ということになっておりまして、これを活用して配置したところでございます。裏負担部分につきましては、新型コロナの臨時交付金を使い充てることができませんので、一般財源という形になっております。
今回、新たに配置・拡大しようとする部分、これは県単独で配置しようとする部分につきましては、新型コロナウイルスの臨時交付金を活用して配置するという形で考えてございます。
【斉藤委員】
感染が新年度に入って拡大している中で、国の予算が減らされて改悪をされたと。そういう点で、いま新型コロナ対策に全力をあげなくちゃならないときに、国は何を考えているのか、文科省何を考えているのかと。そのことを率直に指摘をしたいと。
同時に、今度の補正で、全額臨時創生交付金ですよね。これを活用して112名分措置をしたと。これは評価をしたい。ただ、小学校だとクラス分は90、中学校だと16、特別支援学校は6と。それで小学校の場合296校のうち138校ですよね。中学校は149校のうち36校なんですよ、わずかに。それで高校はなしで、特別支援学校は15のうち15と、これはしっかり措置したと。だから、頑張って措置したけれども、中学校でも学校比でいえば半分以下ですよね。中学校になると本当に5分の1強ぐらいです。これは実際に感染が出ている状況の中で、実際には仕事は増えている中で、そして教員の場合には多忙化が、長時間労働が問題になっているときに、思い切って本来なら措置すべきではなかったのかと思います。
そこで少し具体的にお聞きしますけれども、先ほど小西さんの質問でですね、時給は1129円という話でした。大変端数もあって、これは1129円の根拠というのは何なんですか。
【教職員課総括課長】
すいません1129円の根拠は、ちょっと明確にはただいま資料は持ち合わせてはおりませんが、昨年度も1129円ということを上限といたしまして募集をし任用したところでございます。
【斉藤委員】
あとで分かったら教えてください。
それで、基本的には週20時間ということですから、月88000円程度です。週20時間ということは、毎日勤務すれば1日4時間程度ということになりますね。勤務形態として、これは学校の裁量なのか、基本的には1日4時間という勤務になるのか。そしてそういう中で、いくつかの学校を巡回するとなったら、とてもじゃないけど1日4時間程度では2校3校というのは無理なんじゃないかと思いますが、その辺はどうなっていますか。
【教職員課総括課長】
勤務の部分の裁量でございますが、これは勤務者というか応募者の事情を考慮いたしまして、多少の変動は可能ということで、市町村教育委員会・教育事務所、学校と調整しながらその辺は進めていくものでございます。
巡回の部分でございます。我々が想定している巡回につきましては、たしかに1日4時間ということが基本になりますので、1日で2校とか3校というのは不可能ということもございますので、曜日を決めて巡回していくというような、出張扱いになりますが、そういうことも考えられるのではないかということで想定しているものでございます。
【斉藤委員】
実際に昨年はですね、490校に510人ですか。この評価というのはどうなのか。どういう点で良かったのか。先ほど小西さんも聞かれたけれども、どういう点の課題があったのかというのを改めてお聞きしたいと。
【教職員課総括課長】
まずは評価といいますか成果という部分につきましては、配置校への聞き取りをしておりまして、その中の声ということで申し上げますと、1つは、消毒作業による感染予防対策が充実したと。あとは教員の長時間労働がいくらか抑制されたと。同じようなことですが、教員が教育活動に専念できるような環境の整備ができたというような声をいただいております。
課題の部分につきましては、昨年度未配置となった学校もあるということで、そこら辺の募集の仕方、人の集め方といいますか、そういう部分について課題があるものと考えております。
【斉藤委員】
今の効果ということから見れば、やはり今回補正はされたものの、さらなる拡充が求められているのではないかと思います。
ワクチン接種は始まったばかりで、早くても7月で高齢者が終わるか終わらないかですよ。終わらないと思います。いくら国が号令かけても。おそらく児童生徒、十何歳以上となっていますから、対象にならない可能性があるんですね小中は。だから、これは本当に大変なことですよ、これ自身は。いま一番感染拡大しているのは20代から30・40代ですから、いわゆる親の世代が一番感染するんですね。だから児童生徒の感染リスクというのは率直に言えばなくならない。
そういう状況で、どうやって感染抑止の対策をとるのかというのは、私はやはり弱めるのではなく、強化し拡充するという基本で対応すべきではないのかと。これは最後に教育長に聞いて終わります。
【教育長】
斉藤委員ご指摘の通り、家庭内感染がやはり多いと。いま文部科学省の報告においてはですね、そのような形が指摘されてございます。先ほど、児童生徒が約2万人というところで、小学校の家庭内感染の場合、感染経路が78%ということもあると。それから中学・高校の場合だと、部活動を通じての感染が広がるケースがあるということ。それからクラスターについては、高等学校がもっとも多いというようなことが指摘されております。
そういった変異株等の感染も広がっているという中で、いかに児童生徒の感染抑止に努めていくかと。この感染力が増している変異株につきましても、基本的には従来の対策ですね、三密の回避であるとか手指の消毒、換気等をしっかり行うということ、それらを新しい生活様式という形になってきてございますので、学校における新しい生活様式のさらなる徹底、それからスクールサポートスタッフも可能な限り配置されるように努めてまいりますけれども、日頃の感染拡大予防に向けた新しい生活様式をですね、しっかり徹底していただいて、特に高校生の配置が今回ないということでありますが、これは自主的な活動が増えていく年代になっていきます。社会人になったり大学に行った場合も、しっかりそれを自らやれると。それで今回は発達段階に応じた形で、低学年に厚くということ、それから県内市町村でも空白となっている地区を解消しつつ、小規模校にも可能な限り配置が行き渡るようにですね、さまざま工夫をしながら措置をしたところでございます。
今後の感染状況等を踏まえながら、適切に対応してまいりたいと考えてございます。