2024年8月7日 県政調査会
県立病院次期経営計画に関する質疑
(大要)


・県立病院次期経営計画にかかる機能分化ついて

【斉藤議員】
 5ページ目の、医療需要のところで、岩手中部から盛岡圏域について、20%以上も盛岡に行っていると。中部圏域というのは決して病院が少なくないところだと思うけれども、具体的な要因は何なのか。そことの関わりで、今回の機能強化というのはどのように改善充実させる方向になっているか、というのが第1点です。
 第2点は、17ページに、各病院の機能分化・連携強化についての一覧表があるのですが、ケアミックス・連携強化、これは4病院あるんだけれども、釜石病院は線を引いて別枠にしているんですね。この釜石を別枠にした理由は何なのか。特に、循環器、脳神経外科も釜石から大船渡に集約するということで、釜石はかなり医療機能が縮小されるのかなという感じをしましたが、この線を引いた理由は何か。
 それから、久慈病院ですが、ケアミックス連携・強化の病院になっていますが、今までは救命救急センターの位置づけがありましたよね。病院の具体的方向という別の資料では、「引き続き救急医療体制を確保しながら―」と書いていますが、この救命救急センターの位置づけと、引き続き救急医療体制を確保するという意味合いは同じなのか、違うのか。

【経営管理課総括課長】
 5ページの岩手中部からの20%以上の移動ということでございます。恐縮ですが、詳細な理由は把握しかねますけれども、これについては県立病院間だけの移動ではございませんで、岩手医大等への移動も含んでおりますので、岩手医大等への移動も大きいものと見ています。それを解消する策についてお話ありましたが、引き続き岩手医大につきましては、岩手県内のすべての病院のトップというところで、超高度医療等をやっていくという認識でございますけれども、特に中部病院については、今回新たにサイバーナイフといったリニアックの一種なんですけれども、そうした医療機械を導入する予定でございます。現在すでに、そのサイバーナイフの治療を受けたいということで、県外の紹介をしてほしいという紹介数も年間100件程度ございまして、そうした需要を県内で取り込んでいきたいということで、中部圏域においての医療を充実していきたいと考えております。
 17ページでございますが、釜石圏域のところに線を施しておりますが、特に釜石病院については今回建て替えということを考えており、大船渡病院との連携をしっかりしていくということで、他の病院のように、疾病別医療圏がいろんなところとくっつくというよりも、常に大船渡とセットという形で釜石は議論されてきております。そうしたことから、あえて線を施したといったところでございます。
 久慈につきまして、救命救急センターの体制につきましては、今回の計画においても引き続き役割を担っていきたいと考えております。

【斉藤議員】
 釜石と大船渡病院の連携強化というのは、それはもう納得するんですが、医療需要を見ると、釜石から気仙という流れがないんですよね。この要因も明らかにしないと、県立病院の配置から見れば、この連携というのは十分考えられるんだけれども、実態としてはそういう流れになっていないということはなぜなのか。私は必要な手立てをしっかりとらないと、釜石特有の問題があるのではないのかという感じはしますが、いかがですか。

【経営管理課総括課長】
 ご指摘を踏まえまして検討してまいりたいと思います。
 お産でありますとか、そういった部分についてはすでに連携しておりまして、釜石圏域の方々のお産を大船渡病院でといった例はございます。脳外の方も気仙といったこともありますけれども、特に脳外のような一刻を争う、あるいは高度な治療がすぐに必要な場合については、ドクターヘリのような使い方で直接盛岡へといった例もありますので、直接的にすぐ釜石から気仙というパターンもありますし、釜石から盛岡というパターンもありますので、そういった分析等も詳細に引き続き検討してまいりたいと思っております。